アニメ2020年度下半期総括

第3四半期

アニメ「サラダ十勇士トマトマン」(アニメーション21、1992)

 じゃあトマトマンの話をするよ。

 とつぜんAmazon Primeに現れた気がするトマトマンなんですが、

全50話なのに1~20話のみ配信
んで21話は「登場!十一番目の勇士」。うわめちゃくちゃ気になる回の直前で切ってきた。
4話区切り(レンタル用VHS基準?)
なぜか#01~#03、#05~#07には次回予告がない
#01-02は続き話で、サラダ十勇士の最初の仕事。最後のトラップが「敵キャラが親切ぶって薦めてきた帰り道の乗り物が、ジャンプを小刻みに繰り返して進むバッタ系のバイクで、主人公はタライに収めた液体を運ぼうとしてほとんどを溢してしまう」という、どれだけ底意地が悪かったらそんな悪意の塊みたいなネタ考えつくかというレベル。だってこれもう主人公が責められるに決まってるじゃん。
んで#3でいきなりあべこべ話、「主人公が内心とは逆のことを喋るようになってしまう」ネタが降ってきます。仲間内で裏切り者扱いされるエピソードとしては早くない? と思って観てたら、この完成度がまた美しくてですね。
主人公トマトマンがほかの十勇士のほとんどに暴言を吐き、総スカンを喰らってしまう
モモモ姫、オメロン王に悪口を言ったあと、なんか自分おかしいと相談しにいく相手がホレタスおばさんなんですね。この選択はトマトマン自身の考えを反映してて、母性に縋ろうとしたのがひとつ、飯食って元気になろうとしたのがふたつ。
トマトマンがピーマンシスターに言った暴言が、「ダンシャクがピーマンシスターの悪口を言っていた」というものなんですね。自分以外の二者を蔑み、不和を振りまく行為として理想的であり、こんなこと意識してできるもんじゃない。
で、唯一トマトマン側に立って、あんな悪口言う人じゃない、ってフォローしてくれるのが、そんなバナナ
なんですよね。詩人で気が弱い、#01で想い人に想いを打ち明けられないと悩んでいた彼が、愛するモモモ姫に嫌われてしまったトマトマンの味方に立つ。恋する者としてのシンパシー。んで、慰めてくれたそんなバナナにやっぱり「大嫌いだあー」って言っちゃうトマトマンの口を塞いで、「今は話さないほうがいい」って諭すんですよね。ほかのみんなは悪口に脊髄反射してトマトマンを嫌うのに、トマトマンが悪口を口にするという自体が異常だと把握していてクレバー。
#09「ニンジン忍者の宝箱」はニンジン推しにとっては待ちわびた回だったのですが(というか十勇士の年齢がピット<トマトマン<ニンジン<そんなバナナなので人外ショタ枠がトマトマンとニンジンくらいしか……)、まぁオチは「宝物は見つかったが大したものでなくてがっかり」なんですが、見つかった干からびたニンジンが実は先代のニンジン忍者で、水をかけると蘇り、宝の場所を教えてくれるというギミック。というかサイコホラーでしょこんなん。
#14「ライバルはメロンプリンス」はライバル回、メロンプリンス:渕崎ゆり子、烈アニキでありかっこいいぞ。しかしオメロン王・メロンプリンスが王族だとしたら桃はどこから出てきたのだ。
#16「ピーマン先生大キライ」、冒頭でビーマンシスターに歩きけん玉を注意されるトマトマン。危ないから、という大義名分はごもっともだが、それ主人公のアイデンティティ潰しなのでは……
#18「こわれたトマコプター!?」、悪役の目的は「ロープウェイを故障させ、空中で止まったゴンドラの乗客を助けに行って英雄視されたい」という自給自足を目論むんですが、助けに行ったが救助行為の危険度が高すぎて退却という最悪の挙動をしてくれる。トラブルの火種具合が半端ない。
#19「そんなバナナの片思い」は閲覧推奨回ボケ倒し回である。
ホレタスおばさんの恋愛崇拝描写
ニンジン忍者が木にぶらさがり「かるざごでいこ」と謎文字列を呟いたと思ったら「逆さでござった」、ってそういうキャラだったっけか!?
図書館ではトマトとニンジンが本を逆さに持ってたのでバナナがツッコむ
想い人はバナナ型の顔をしていると推理したトマトマンたちが、顔ハメパネルで国中の女の子を判定
自分が想われ人だと思い込んだバタフライ、正義と悪の障壁的に振ってあげるべきだとバナナ宅に乗り込むが、機先を制されて「お友達でいましょうね」と言われる
ブチ切れた悪役組がバナナ宅を破壊するためミサイルを持ち出す(ほら言わんこっちゃない)
#20「小さな勇士の大てがら」、披露される悪事は「とある一族を、命を盾に脅し、盗難に加担させる」というもの。ついに対象が個人から集団になったが、罰として私刑を加えたのちそのまま逃がしてしまう。首根っこ捕まえとかないと危ないよー。
敵側の動機は、「サラダ十勇士が守る姫の美しさに嫉妬して」なんですけど、だんだん「退屈なのでサラダ十勇士を痛めつけて憂さ晴らししたい、いちばんへっぽこなトマトマンをターゲットにしよう」という心意気にシフトしていきます。

アニメ「鬼滅の刃」(ufotable、2019)

 通覧。

 最終回で出た人外ショタ2名(鬼、ツリ目、片方は尖り耳)は初っ端無惨さんに×されてしまった。
 キャスト欄で「下弦の参:保志総一朗」「下弦の陸:KENN」を見て膝から崩れ落ちたよね。「もったいない」ってさ。復活するかなしなさそうだな。

アニメ「キャッ党忍伝てやんでえ」(タツノコプロ、1990)

 前述のトマトマン(総監督が笹川ひろし)にしろ、こちらのてやんでえにしろ、タツノコ文法ともいえる作劇に通じてないと、語るには不十分なのだろうなぁという気はしているんですけども、書けるとこから書いていく所存。

#01:Bパート冒頭に、同性のパートナーがいるのかという質問、を名目にしたディスりが登場します。
ワンコーのかみ「彼らを使います」
コーンのかみ「やだー、ワンコー守。彼がいるだなんて。ふふ、アンタ、ホモだったの?」 #01「秘密忍者隊ニャンキー出動!」9:07あたり
アニメ「キャッ党忍伝てやんでえ」(タツノコプロ、1990)
「彼ら」から「彼」だけ抽出して口撃するあたり、コーン守は手慣れているもよう。あと浅学ながらメモっておくと、江戸の同性愛は多数派たる“年上かつ挿入側”であれば社会的デメリットはほぼ存在しなかったと記憶しているので、当時この指摘がワンコー守の地位なりを脅かすことにはならなかったのでは。
#05:アイドル回。
#10:総集編。放映日は4/3なので、新学期に合わせ、視聴者に対し再導入を図る。
#12:部分的に総集編(敵側から観たニャンキーの弱点探り)。ニャンキー側の活躍まとめシーンが、カラカラ族の作った映画というていになっている。
ここでニャンキーの弱点「エネルギーが太陽光なので、暗闇だと回復にエネルギーパックが必要」「空を飛べない」が露呈。
#13:太陽光を遮るために、宇宙に飛び出したカラ丸。いやなんかでかい傘とか日除けとかでよかったのでは。科学力オーバースペック。
#16:ヤミの四忍衆が「ニャンキーの弱点」と称して猫じゃらし、猫缶を開ける音、毛糸玉、電気炬燵を持ち出してきた。
最小の予算と手間で調達した武器を用い、ニャンキーの優位に立つことで、#13でカラ丸が宇宙にまで飛び出したことを的確にディスる……もとい、カラ丸よりヤミの四忍衆は賢く強い、ということを明確にした名シーン。
#18:野球回。
理由は一目惚れとのことだが、ウサ姫がカラ丸@弁当売を婿に選んでしまった。今回の物語動機は「コーン守が殿の権力を得るために、偽の身内をウサ姫の見合に送り込む」なので、コーン守とカラカラ族の関係が共闘関係だとすれば、カラ丸がウサ姫に見初められたことで要件はそこそこクリアしていることになるし、偽の身内=ポチ・ピューマを一生洗脳しておくよりも現実的。まぁ、たんに雇用‐被雇用の関係であればコーン守にとってカラ丸婿イベのメリットはないし(そこは抱きこむくらいの器を見せてほしい)、カラ丸さんマジメだから本気で婿養子として幕府継ごうとめっちゃ勉強しそうなのでそれはそれで見たい。
#21:閲覧推奨回
まぁそのいろいろあって、ヤッ太郎たちとカラ丸が料亭で席を囲むんですよね。
日本料理なので、一人前の料理がひとつのお膳の上に乗ってくる
んで、日本酒の徳利とお猪口がついてくる
プルルン「正義の味方はお酒呑まないの。」 #21「ポンポコタヌキで大騒ぎ!」10:37あたり
アニメ「キャッ党忍伝てやんでえ」(タツノコプロ、1990)
そうなんだ! と膝を打つ視聴者。
そして流れ上、ヤッ太郎・スカシー・プルルン計3人分の酒を呑むカラ丸
流れるように出てくる「大きい器」に、3人分の徳利から注がれる酒
この「大きい器」って日本の酒文化の特色じゃないですかね
日本料理だから日本酒がついてくる、人数分ついてくる、正義側は呑まないので悪側が呑む、残すのは美徳に反するのでぜんぶ呑まなきゃ、という、食の仕組みと人付き合いのマナーを落としこんでカラ丸を酔わせる、という完璧な流れ。
酔ったカラ丸の一声により、下っ端烏忍者らも宴会に参加
そして下烏による上司(カラ丸)のモノマネ、上司の接待相手(ヤッ太郎)のモノマネ
これ……魔法陣グルグルのギリ様ごっこだ! タテジワネズミたちが暇つぶしにやっていた行為を、大人が酒の席で披露するのか! これが社会の構図なのか!
んで、手提げ土産が爆弾だったせいでピザ屋が爆発。今回のゲスト敵であるタイコモチはかなり有能で、基本性能によって民衆を洗脳し踊らせる、巨大メカより割安の出費(ですよね)で正義の味方を接待し爆破、と有能な技が揃っています。さらに追撃として、二枚舌から特殊な音波を出して不和を齎す必殺技を駆使し、ニャンキーたちを仲間割れさせます。この技、早口言葉を言えばいいので待機時間ほぼゼロなんですよね。シンプルに強い。
お助けキャラとしてミエトルを呼ぶんですが、そのミエトルに対してもヤッ太郎たちは悪口を言ってしまうんですね。
んでこの二枚舌特殊音波、ミエトルは早口言葉で相殺でき、さらに3日目の朝まで言い合った結果、相手の舌を摩擦熱で焼き付けて使用できなくする、という名勝負。
それでもタイコモチは基本性能で民衆を踊り狂わせる、という強キャラぶりを発揮するも、ミッちゃんのミサイルで撃滅させられるというオチ。
さらに重ね落ち。コーン守は気に入らない敗戦だと自爆するのですが、今回はタイコモチにあまり期待してなかったから自爆ナシ……と思いきや、カラ丸が「料亭の芸子がキモかった」と発言、花魁の正体であるコーン守がキレて自爆。
さらにさらに重ね落ち。ラストの口上「今日もお江戸は日本晴れ」を「やらないと終わらない、癖になっちゃって」とプルルンが述懐した挙句、欠伸で顎が外れる。
と書き出してみると重層ですねコレ。ミッちゃんのミサイルがやばい件もAパート5:13あたりで伏線張りしているし、さらに言えば#03「ホレホレ穴掘れもっと掘れ!」以降カラ丸はミッちゃんを「ミサイル娘」と認識し忌避している。
#22:閲覧推奨回
カラ丸がピザキャット本店にバイトに来る話。
一人称が「ぼく」である。基本口調が敬語になっちゃってて可愛い。
「笑顔ができない」と事前面接で言っておきながら、当日あの笑顔である。まぁ忍者だし変装は得意だよなー、というところだし、カラ丸さんオールマイティなのでいけるよね、と思いながら観ていた。
給与。カラ丸が仕事ぶりを評価されて上乗せされてるのに対し、ヤッ太郎・スカシーは額面に満足していない様子。
スカシー「これじゃあおミッちゃんとデートもできねぇよ」
ヤッ太郎「あんたそればっかりだね」
#22「カラスがピザ持って特急便?」11:24あたり
アニメ「キャッ党忍伝てやんでえ」(タツノコプロ、1990)
ヤッ太郎とスカシーはミッちゃんを巡って恋の鞘当てをしている設定なのだが、ここにきてヤッ太郎がめちゃくちゃ冷静にツッコんだ。スカシーが交友関係に注ぎ込む額はヤッ太郎より多めだろうから、受給のマイナスがいちばん響くのもデート代なんですよね。反面、ヤッ太郎あんまり金かかるデートしたことないんだろうなー。
カラ丸が光るんですよ。
何のSSRだ、じゃなくて、このシーン、ヤッ太郎・スカシー・プルルン・おタマちゃんが目視しているので、じっさい金色に光ってるんでしょうね。人間は天職を見つけると光るんですよ。早く光りたい。
おにゃのこのお客さんの噂「彼かっこいいけどニャンキーとどっちがかっこいいかしら」に対し「ニャンキーだと!?」と声を荒げてしまうカラ丸。これを目の当たりにしたヤッ太郎から、のちほど「しょせんは敵と味方か……」という重い台詞が出ます。
このあたりの重さを中和させるために、バトルでの負けシーンがあって、カラ丸は江戸町民に飲ませるはずのバカになる薬を自ら浴びてしまい、バカになったままふっとばされていく。
あとカラ丸が火事の家屋に突入して赤子を助ける、というベッタベタなシーンも有。
#23:17:04あたり、「あるときはみっつ、あるときはひとつ」とガッチャマンパロ。蛇足ですがガッチャマンは「いつつ」ですねぃ。
#25:ナベカマ1号なんですが、おそらく性自認をMF変換しているというより、対象の生物学的性と反対のステロタイプジェンダーを発現させてるだけなんじゃないですかね。
#28:ニャンキーのメイン組とサブ組が入れ替わる回。メイン組の失墜の端緒はお助けメンバーの進言だというから、上司の失敗を部下が白日に晒して地位を奪う現代劇そのものですね。
やはり見所としては、敗走の際に「こんなとき大将ならどうするだろう」とヤッ太郎を引き合いに出したあげく、味方であるネッキーの首に刃物を突きつけてカラ丸を脅し、戦いを終わらせようとしたミエトルですね。文章化するとたんなる外道でサイコーですね。
ちなみに今回のチーム解散回、後続の#29「バレた!?ニャンキーの正体」は正体バレ回であり、なんとなくクール区切りに置いてきそうな感じがしていたのですが、たしかに8/7・14であり3クール頭です。#01が1990/02/01なんですね。
#30:アイドル回再び。サブタイ「アイドル伝説」はアニメ「アイドル伝説えり子」(葦プロダクション、1989)に影響されてか?
 MIPPLE新曲、ヤッ太郎のキャラソン(8:55あたり)、スカシーのキャラソン(ラストシーン)が流れます。確認中だが順に『三日月コネクション』『天下無敵のヤッ太郎』『艶姿メカキャット!』だと思われ。サントラ「キャッ党忍伝てやんでえ猫座千秋楽公演」所収。
#34:部分的に総集編(ニャンキーをいいところまで追いつめた最強メカ探し)。
#39:#37でカラ丸が逆襲してきてヤッ太郎がやられ、#38で復活して、#39はNY行きである。
マイケル、プリンス、マドンナというアメリカ圏の命名、だと安直に思っていたんですが、みんな1958年生まれのミュージシャン由来ですね(気付くの遅い)。CVは堀川亮(現:堀川りょう)、速水奨、鶴ひろみという布陣。
ヤンキー1~3号に変身後は野球ユニ、SM女王様、フェンシング(?)の格好になります。
推すとしたらマイケルが可愛いかな……カウボーイ衣装⇔野球ユニだしフェチぃ。
#42:風呂回。みんな浴衣着ていてきゃわわ。
#46:タイムスリップ回。タイムボカンシリーズを擁するタツノコとしてはお手の物。
舞台は15年前、コーン守とカラカラ一族のファーストコンタクト。これをニャンキーたちが妨害しようとする筋立て。
コーン守が15年前を思い返し「死ぬほどブスな女に会ったと思ったらアンタだったのね」とプルルンを名指し批判するのだが、実際に15年前のコーン守にエンカウントしたのは女装したコーン守自身だった、という見事な仕込み。しかしコーン守は15年前の自分に対し、自分が自分だということをカムアウトしていたので、15年間のうちに会った相手が「自分」から「不細工な女」にまで抽象化されてしまったということになり、“自分”と会ったこと忘れるか? という疑念が沸くっちゃ沸きます。女装を始めるきっかけにもなったイベなんですが……まぁ、えてして重要な記憶ほど忘れるよね。
尺があまりないのですが、カラ丸も15年前、子供時代の自身&おカラを視認しています。よりにもよって大人になったら結婚してあげるうんぬんのシーン。
サブタイは筒井康隆「時をかける少女」由来ですね。また「トキオカケル4号」はトキオ→『TOKIO』→沢田研二、という連想で、幻ナリ斎は『勝手にしやがれ』を歌うし、4号は壁際に寝がえり打つし。
#51:総集編。……なんですけど、ラスト近くで#20「エッ!?プルルンのお嬢様宣言」をアフレコしなおした、「自分のことをヒロインだと思っているコーン守が、自身のライバルになりうる子女たちを異国へ売り飛ばそうとする編」を披露。
#52:#52-53は2話構成の地続き回。
ヤッ太郎はおミツに熱を上げていたと思っていたのですが、ここにきてプルルンとの思惑を匂わせる展開。ヤッ太郎とプルルン、スカシーとおミツでWカップルの絵面を作りたい作劇の都合のように見受けられます。もっとも、ヤッ太郎がプルルンに迫った理由(後半で明かされる)は、そんな色恋などではなく肩透かしなものでした。
#53:冒頭ヤッ太郎対カラ丸戦のBGMはカラ丸キャラソン、確認中ですが『BLACK FIGHT』だと思われます。他キャラソンとともにサントラ「猫座千秋楽公演」所収。
まさかの#22「カラスがピザ持って特急便?」が伏線となっており、カラ丸が「あのときお前たちは俺を殺せたが殺さなかった、俺はその心に敗けた」とか述懐しだす。
さらには「ニャゴキングにヤッ太郎が毎回乗れない」を逆手に取っての初搭乗、さらにカラ丸との共闘。胸熱くなる展開、1年アニメのカタルシスはこうやって作る! という見本。
ラストのカラ丸店舗、ヤッ太郎が言及するに「烏山支店」なのでピザキャットの支店なんだと思うんですけど、看板は「PIZZA 烏山支店」で真ん中にカラ丸さんの顔イラスト。猫要素はないのでじつは別チェーンなのかもしれない。まぁ崩壊したエドロポリスに対しチェーン店の盛衰を話しても詮無いですけど。
#54:総集編。……なんですけど、いつもの親子の親がおミツちゃんの物真似をしたときのアフレコが異なり、引用元はおミツちゃんの声そのままだったので「ヘタな物真似」のネタになりえなかったのですが、総集編ではおミツちゃんを真似る親の声なのでネタが成立しています。なおCVはいずれも水谷優子。

アニメ「ねこのピート」(Surfer Jack Productions、2017米)

「Surfer Jack Productions」が歌作ってるのは間違いないんだけど、映像作ってるアニメスタジオは不明。

青猫ピートは、おもにラストのダイジなセリフだけ喋る。無口キャラがとつぜん喋るので「喋れたのか!」と毎回びっくりする。喋るときだけ歯が見えるのだが、見慣れてないためちょっとキモコワい。
OPでは二足歩行からのスケボー四足乗りを披露。急に骨格が四つ足猫ちゃんになるためウケる。
シーズン102-#1:記念撮影を撮るときはシャツとサングラスをかけ、サーフィンのときは魚柄の海パンを穿くが、デフォルト全裸である。あるいは全裸ギター。きゃわわ。
寒い日は全裸マフラー
考え事をするときは、バンドメンバー皆で帽子を取り出して被り熟考するのだが、ピートの帽子はカラフルな電球が付いてて、ひと昔前のマッドサイエンティストが実験台に被せるやつなのでかわいい。
友人関係のトラブルはギターを弾いて歌を歌うことで解決できると思っている。
灰ベースに白い腹の、ハチワレ猫ボブが兄である。このアニメは教育用アニメなので「困ったときは父か母か兄に訊く」ルートが大正解であり、みんなおおよそ素晴らしい人格者である。兄もお兄ちゃん然とした善き兄であり、サーフィン狂である。
そんな兄が歌うEDが、『GO PETE GO』(日本語版)である(枕さんの耳が信用できるのならば)。シーズン101-#1の挿入歌「♪急いで~行けピート~」の歌詞違い。弟に行くことを促す曲であり「アリか……アリなのか……」とえっちな思考が漏れ出てしまうが合法。
各キャラがリアクションを取るときに、SEとしてそのキャラがバンドで担当している楽器の音が鳴る。ピートが腕振れば「ぎゅーん」とギターが鳴るのでかわいい。
オススメ回としては、
既存コミュニティの中の数人で独自コミュニティを作った結果既存コミュニティが崩壊する「ピンクパジャマ仲間」
俺の知ってるバレンタインと違う「ステキなバレンタインデー」
アメリカのバレンタインデー習俗を学ぼうの回
ちなクリスマス回には「クリスマスキャット」という概念が登場するが、さすがにこれはオリジナルかと思ったら「ユール・キャット」(アイスランド)というのもあるのね。
既存コミュニティの一人と新参者がペアになったことで既存コミュニティが崩壊する「友達の友達は友達」
他人の持ち物を壊すトラウマ回「正直に話そう」
すげー胃が痛い
ピートがシーズン203トップ絵でエロい服を着ているがあれは妄想コスプレだ! 全員のキャラ付けが独自路線回「音楽はみんなの心に」
ピートの役名は「キット・スターファイアー」で悪党
自分たちの曲をパクられたことでアイデンティティを揺さぶられる皆と、パクりに気付かず「いい曲!」と踊り続けるピートが見物「ライバル出現?」
このアニメは教育用アニメなので身内に要領の悪いキャラ、もっとはっきりいうと善悪の区別がつかないキャラがおり、誰かというと蛙のグランピーである。というわけでグランピー回はだいたい当りであり、だいだい気分が暗くなる失敗回。
グランピーは上記の倫理力不足と、猫も犬もカモノハシもサンドイッチ食べるのに彼の好物はリアル蠅という味覚違いという点でキャラを立たせている。
しかしボブにしろピートにしろ、我々がえっちな妄想をするときはネビルさんが状況を説明してくれるという合併症がもれなく併発する。「ピートは頭の中がふわふわしてきました」「ピートは気持ちいいこと以外何も考えられなくなってきました」と脳内のネビルさんが濡れ場をすべて解説してくれる。うれしくはない。

アニメ映画「バケモノの子」(スタジオ地図、2015)

 これアリか……アリかなぁ……アリだなぁ、と有りよりのアリで観てました。

 冒頭、ショタが人外の街に迷いこんで逃げようとしているところで、「さすが細田ショタコンの気持ちがわかっている、我々はショタが人外の街に迷いこんで逃げ惑うところを見たかったのだ」とこちらの潜在欲望を掬い取ってきたことにびっくり。いや枕さん人間と人外のエンカウンター大好物なんだけど、主人公がわたわたして逃げてるとこ見てめちゃくちゃコーフンしたんですよ。目線の低さとか、年少者の動きをしっかりトレースしてて。それでようやくいままで意識したことのない欲望に気が付いて、「あ、俺は人外に人間を蹂躙してほしいんだな?」と自意識を顕在化できたというか。

 ストーリーですが、公開当時に公式サイトとか舐めてたときは本編の本筋(“バケモノの子”が九太と一郎彦を指していて、後者が前者への憎しみを滾らせた結果世界が滅びそうになって、それを九太と熊徹が喰いとめる)はどこにも書いてなかったと思うんですよね(それはそうなんだけど)。んで、人外世界に迷いこんだ人間と人外のコミュニケーションだという概略を目にしていたと思うんだけど、そこから枕さんが想像したのは「九太と熊徹の父子関係で紡がれるハートフルな何か」だとしか考えが至っていなくて、要するに事件性を孕んだストーリー展開を有するという意識がまったくなかったんですよ。だもんで青年期編が始まって「ずっとショタでいてほしかった」とお決まりの感想を抱いたあと、楓ちゃんが出てきて「あれ? そんな話なの?」ってなって、一郎彦が闇堕ちしたあたりで「あーこの手の話なのか、ぜんぜん気が付かなかった」となり、世界が崩壊しそうになったあたりでは「世界崩壊から救済パターン来て終わりか……そういう話だったのか」という、意外な展開だなぁと思い続けていたら後半が終わった感じでした。いやまぁ視聴者としては展開予想裏切られはぜんぜん良体験なんだけど、異世界ファンタジー映画を見たかったのに、主人公が異世界転移から戻って大学受験しようと奮起するシーンとか見せられると、げんなりしちゃうのよね。映画観てるときに現世のこと考えたくないのよね。

アニメ映画「デジモンテイマーズ 暴走デジモン特急」(東映アニメーション、2002)

 デジテイの映画は1本目が夏、上記2本目が最終回間近の3月でした。

 夏映画のタカトジェンルキ構成から話も進み、バディ数も増えたのでみんな出すぜと脚本:まさきひろ、なんか作画がフロンティアっぽいなと思っていたら作監:上野ケンという布陣。冒頭やってきてすぐ退場するベルゼブモンは出番を弁えててサイコー。間違えてロップモンを連れてきてしまうジェンもサイコー。

アニメ映画「劇場版ポケットモンスター みんなの物語」(OLM Team Kato、WIT STUDIO、2018)

 長いことゼラオラを寵愛してきた身なのだが、本編での活躍は知らないという状況が2年も続いており、満を持して閲覧をキメた。……思っていたのと違った

「ゼラオラの呪い」というワードが本編で登場したときがテンション最高潮
ゼラオラのことがみんなだいすきになってしまうのろいかと思っていたが、映画の前半50分くらいはゼラオラが出ないというのが実質ゼラオラの呪いだった
街に灯る聖火のトーチを奪われたことで、それを目印に風を送っていたルギアが翼を止めてしまい、街の風力発電が機能しなくなり、都市活動が絶たれる
なぜそんな大事な聖火のある場所のセキュリティがガバガバなのか(サトシが観光で入れるくらい)、なぜトーチの代替のひとつも用意していないのか、なぜ生命体の生命活動を軸にして都市発電を行おうとするのか(ルギアが未来永劫生きているとでも信じていたのか?)、と市政策をめちゃくちゃ責めたい今日この頃。
掌大の球形の容器に、街全体を覆い尽くす毒物を籠めることができるすごい技術と、それを保管する低セキュリティ施設というレベル差
いやだからそんな容器、研究室内でバリーンしただけで大問題なんだから、そもそも容器が薄いんだよ厚くしようよっていうのがひとつ、そう簡単に奪われるなよ金庫に鍵かけて壁に埋めとけよ、というのがひとつ。
そして街全体の毒物を浄化する掌大の薬物を、通りすがりの素人が風車に遠投する
災害時に人出が足りなかったってのはわかってるんだけど、ええと、いったん風車を止めてから羽の頃合いに括りつけて再稼働、ではダメだったのか。手が滑ってぽーいというリスクを避けるべきではなかったのか
人とポケモンが力を合わせてポケモンパワーだというが、実質人間を生かすためにポケモンの力を行使しているように見える
語構成からして「ポケモンパワー」はポケモンのパワーだから間違ってないけど
変電所の上のほうから折れて落ちてきたタワーの一部を、浮いて支えて元の場所に戻した手負いのゼラオラ。なぜ持ったままゆっくり降下させてあげなかったのか
人間みんなでゼラオラのこと応援してたけど、あれでしょ? 「後から重機使って上に戻すの面倒だから、この段階でゼラオラに運んどいてもらおう」って全員の見解が一致したんでしょ? 全員呪われればいいんじゃない?
幼女に「よかった……!」と泣きつかれて喉ゴロしているゼラオラを出せば許されるとでも思っているのか
ここ台本に「喉を鳴らす」とか書いてあって山ちゃんが演じたのかしら
ゼラオラが俯せでばたんきゅーしたあたりで、「あ! うちの等身大ゼラオラとサイズ感がいっしょだ!」と反応してしまったのだが
ゼラオラのどのポーズで「あ! サイズ感がいっしょだ!」と気づくかで、等身大ゼラオラを日頃どんな体位で扱っているかがバレるというケモナー試験紙

アニメ映画「劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕」(OLM、1999)

 広報でゼラオラを50年ころした街、フウラシティの都市開発があまりにもヒドかったため、「枕さんもしかして基本的なポケモン知識を見落としてて、そのせいで市政の本意を汲み取れていないのでは……」と考えあぐねたところ、そういえばルギア観てないと思ったので観たのだが、とくにフウラシティへの敵意は変わらなかった。

最大の見所は、氷の島に渡ろうとしたサトシの道中には手を貸さない(ファイヤーサンダーフリーザーからの攻撃は防いでくれてた)が、宝を手に入れた帰路では背中に乗せるルギアさんですね。通過儀礼というかお約束というか、宝をゲットするまでは試練なので飛んであげられないけれど、ゲットして祭壇に乗せるところはまぁ今回緊急事態だしサポートしてもいいよね、的な判断があったのでしょうね。
悪役がコレクターでクズなので安心して観ていられる。ルギアのビームを喰らっていたので、しんだかと思ったらしんでなかった。

アニメ映画「劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI」(OLM、2000)

 精 神 世 界

幼女が、ポケモンに限り自由に錬成できる空間を手に入れたが、うっかり「ママ」というポケモンでない存在を願ってしまった(なお「パパ」に関しては、パパ本人が「私はエンテイだ」という発言をしてしまったためポケ扱い)ため外界から攫ってくる必要に駆られ、よりにもよってサトシ母を選んでしまったため(もっともサトシ母と幼女は知り合いだったので候補としては真っ先に上がる類)、ブチキレたサトシが空間に闖入しパラダイスを崩壊させる話
ちなみにエンテイがサトシ母を攫うときは、直接馳せ参じ&催眠術、という、伝ポケにしては地味な方法であった。飛べないから派手さもないしね。
精神世界で幼女がすきな年齢の姿になれる、というのは、魔法少女アニメ主人公の定番の願望に対するオマージュですね。
サトシのリザードンがサトシのところに舞い戻ってくるところはエモいのだが、サトシのところを去った経緯を知らないため感動も半分くらいである。

アニメ「ポケットモンスター サン&ムーン」(OLM Team Kato、2016)

#100-101:
 アローラ!(とってつけたような挨拶)
 テレビ版ゼラオラ回も観ておきましょうということで。放映は2018年12月でした。……あ、これ、映画版よりゼラがオラしている感があるぞ?

すごいざっくりいうと世界崩壊モノでいいのかしらこれ。
ゼラオラを蔑ろにした結果滅びたフウラシティ パラレルワールド上の滅びたアローラで、破壊者たるアクジキングを倒すため戦うディア(トレーナー)とゼラオラ。……これ広義のアダムとイブフォーマットなのかな。
やはりゼラオラと等身大の少年が絡むのは強い
サトシがゼラオラの尻尾(尻尾ではないが)をモフったり、「よくがんばったな!」ってハグしてたりの大盤振舞で、まぁその、映画版の少女&人外とどっちがいいかっていわれたら、我々ショタコン勢はTV版に傾いてしまう。
なのでみんなゼラオラに会いたくなったらアローラを滅ぼそう
都市機構が壊滅してて災害にめちゃくちゃ弱いフウラしかり、どうしてじんらいポケモンは崩壊都市に縁が深いのか

アニメ「ポケットモンスター」(OLM、2019)

 ヒバニーが出ていることは認識していたが、ラビフットに進化したと聞いたので慌てて観はじめたら、すでにエースバーンになっていることが判明して、「動いてるエスバン見たいけど、1話からじわじわ観進めたらめちゃめちゃ気持ちいいだろうなぁ」とエスバンへの期待が膨らみ、1話から観てる。でも#22「さよなら、ラビフット!」と#41「ピカチュウ アテレコ大作戦!」はサブタイに負けて先に観た。
 でまぁめちゃめちゃ気持ちよかったかというとルカリオ出てきちゃったので薄まった感がある。

#01:脚本吉田玲子ですね。デジモン組という印象が強い。
ゴウ:山下大輝なのでナビちゃんですね。

OP1:いい曲ですね、と乾いた顔で評価しているし毎話聞いちゃうくらいは愛着があるのだが、なにせ若いクリエイターが活躍してると嫉妬心で心が締めつけられますね。

#02:イヌヌワンでおなじみのワンパチですが、アニメ版での鳴き声は「ワンパ!」。最後破裂音でしんどそうだなぁと思っていたらCV:犬山イヌコ、ここにきてニャースなのに犬だと言われ続けてきた犬山さんに犬を振る! 2021年マンキンでのまん太よろしくお願いいたします(2021/04予)。
 ゲストキャラのルギアにレイドバトルを挑むトレーナーは林原と三木眞。これはわかりやすかった。

#04:というわけでヒバニー:林原めぐみ、である。
 そういえばアニポケ無印(1997)では湯山邦彦監督が、サトシといっしょに旅に出るポケモンを、御三家から選ぶと他の2体を選んだ子供たちがかわいそうなのでピカチュウにした、

最初はフシギダネ、ゼニガメ、ヒトカゲの誰をパートナーにするかという話になったんです。でも、たとえばフシギダネを選んだら、ゲームで他のポケモンを選んだ子がかわいそうだし、それはイヤだなって。 https://woman.excite.co.jp/article/lifestyle/rid_E1499090513224/

というエピソードがあるのだが、ソードシールドからはヒバニーなのね、ヒバニーでいいのね? と思っていたら、あとあとメッソンも出る(#28「めそめそメッソン」)しサルノリもOP3にいるので出るのだろう。そういえば初代サトシも別に御三家を連れていないわけではなくむしろ全員(リザードン、ゼニガメ、林原フシギバナ)連れていた。

#10:「腕のないハクリューが進化して腕のあるカイリューになるのは、誰かを抱きしめたいと思ったから(サトシ曰く「誰かを助けるため」)」とかいう寓話的なエモい話。

#13:みんなだいすき初期のピカチュウでおなじみキョダイマックスピカである。まるい。

#17:ラストでヒバニーがラビフットに進化したのだが、さきに#22を観てしまっているせいで、「ここから4話分もラビフットの塩対応が続くのか……」とげんなりしてしまうね!

#19:ムサシ回。女優を目指すメタモンを、女優を追わなくなったムサシがサポートする。

#22:「ハイタッチもしてくれない、目も合わせてもくれない、俺のことそんなにキライなのかよ」というゴウくん。なんだこの悲しいエピソード。

だからやめろってそのリアクション! ゴウ台詞、#22「さよなら、ラビフット!」10:13あたり
アニメ「ポケットモンスター」(OLM、2019)

 こういう(呆れてため息、的な)リアクションされるとこたえますよね。こんなに好きなのに。ヒバがゴウに懐いていた描写(#05の電車おっかけてきてのもじもじ感とかたまらんかった)をずっと続けてきた上でこれですよ。観てるこっちの魂が抉られる。
 どうでもいいがラビフットの声は女らんまですね。

#27:
 サトシが道中争うことになったカモネギ(ガラルのすがた)に対峙し、リオルで戦闘してリオルの応援して、カモネギが敗けそうになったのでカモネギのことも応援するというバトル狂の本心を見せる。こういうの過去回にもあっただろうな(未確認)。

#30:
 閲覧推奨回。デジモン勢としては「ふははははポケモン勢よ喰らえ吉田玲子節!」といった感じであった。
 サトシがリオルばっか構うので、ピカチュウが拗ねて実家(マサラタウンのサトシ母家)に歩いて帰ろうとし、バリヤードが身を案じて付いていく回。

この↑筋を書いているだけで涙腺が潤む
サイコー
サトシ母のピカチュウの呼称が「ピカちゃん」で、おってリオル呼称も確定して「リオちゃん」になる
サイコー
サトシがポケモンを貰える日の、「寝坊したから御三家がいなくて、ピカチュウを選んだ」エピソード
もうサイコー(ここのリスト、感想の言語化に成功していないな……
サトシの姿をダブらせてピカチュウに思い出させるという作劇の都合上、オニスズメの大群に襲われるバリちゃん
あれだけピカチュウの自分勝手を許して半日いっしょに歩き通したあげくの被ダメージ。
このへんで初代1話を見返してボロボロに泣き、さらに新アニポケ#09「あの日の誓い!ジョウト地方のホウオウ伝説!!」も初代1話リスペクトでホウオウを追うサブキャラを出してきたことに感涙する
初期のピカチュウはまるいなぁ
サトシに撫でを要求するピカチュウ
サトシの歌ってくれた子守歌と、ママの歌ってくれた子守歌が同じだと気が付き、いっしょに口ずさむピカチュウ

ED『ポケモンしりとり』:
 ミュウ→ザマゼンタVer.にてラビフットとリオルが尻を振るアニメになった。活きる希望が湧いてくる尻である。

#35:
 W主人公だからこそ可能となったサブタイ「ピカチュウ、ゲットだぜ!!」である。もちろんゴウのピカチュウが存在してしまうとピカがダブるので、ストーリー展開で即刻ライチュウに進化させる英断はさすが。

というわけでピカチュウ大量発生地帯に赴く2人なんだけど、なんと特定地域から掘り出されるかみなりのいし目当てで、掘り出してライチュウに進化するためなんですって!
ということは期待通り「かみなりのいしを嫌悪するサトシのピカチュウ」が見れます。ぜったい進化したくない頑なな意志を見せるピカチュウがかわゆ。
そしてロケット団がピカズをクレーンゲームに閉じこめるんだけど、サトシのピカチュウを助けるためにゴウのピカチュウがかみなりのいしを渡せとゴウに所望、結果ライチュウに進化してピカズを救出する、というエモい話。誰かを助けるために強くなろうとする姿は尊い。

 この回もそうだし、#22のラビフット和解回もそうなんだけど、ゴウはサトシとピカチュウの仲の良さに憧れていて、パートナーポケモンと親密にくっついてたい願望がある節がありますね。まぁ身近で参考となるトレーナーがサトシしかいない(コハル父‐ワンパチもいるけどあれはコンパニオンアニマルだよな)ので、アレが正解だと思い込んでしまっているのかもしれないし、最初のパートナーであるヒバニーが懐っこかったので、アレがフォーマットになっているのかもしれない。

#41A:
 神回
 林原めぐみCVのピカチュウ「のろまで愚かな人の子よ」、三木眞一郎CVのピカチュウ「ご自愛ください」が聴けるなんてサイコーじゃないですか。林原ピカチュウといえば劇場版第一作の「ピカァ! ピカァ! ピカァ! ピカァ!」と大谷ピカを張り倒すシーンが高名ですが、20年経ってこうなるとは思ってもおらず、まさかの林原ピカ一人称「ぽっくん」ですよ。
 弱ってるニャースもかわいい。

#42-45:
 ガラル回。

ピ……ピカチュウが数詞を喋っている……!?
サブタイの「I」で「ピカ」、「II」で「チュウ」、「III」で「ピカ チュウ」、「IV」で「チュウ チュウ」と発音してますね。私は知らないのだけれどこれ初出じゃないよなタブン。
ダイマックスラビフット
でかいモフモフたまらん
勝手にキョダイマックスしてしまったニャースは己を失っているのだけども、ムサシから「サカキ」の名前を聞いたとたんに「サカキ様……」と呟いてムゲンダイナをゲットしようと奮う
こういうのに弱くて咽び泣いてしまう。ニャースがサカキ様すきすぎてつらい。
リオ→ルカ、ビフ→バンのW進化
リオ(真堂圭)→ルカのCVは本家こと浪川大輔。林原の声はさらに低くなった。
エスバンの勝ちアクションが、ゴウに足でハイタッチ→すりすり、とヒバニーと同じできゃわわ
きゃわわ

#47:
 こないだのガラル回により、主人公組の連れが、

KAWAIIの新たなフォーマットとなった90年代の覇者、ピカチュウ
「リアルぬいぐるみ ルカリオ」(80cm)の再販および等身大(1.2m)の受注受付が待たれる、00年代の伝ポケじゃないけど伝説級、ルカリオ
キョダイマックスにてロップイヤーを披露、日本サッカー協会のキッズアンバサダーに就任し現実とゲームの境目が薄まっていく、10年代のニューフェイス、エースバーン

 というポケモン25周年おめでとうございます欲張りセットになったため、感想が「きゃわわ」「きゃわきゃわ」「ケモナーが200万人くらい倒せそう」という一辺倒になりつつあります。バトルシーンとかもう要らなくない?

 要らなくない? と思っていたら大食い対決回になってしまった。アチャモまんじゅうが食べられなくて止まるバシャーモさんがかわいい。Rモルペコは絶食状態にしての参加とのことだがヒドい話である。

#48:
 枕さん的にはルカとエスバンがイチャイチャしてればいいっちゃいいのだが、ちょっと脚本にムリがあったなぁ。

ギミックがふたつあって、「ほぼほぼピカチュウ」「粘性・弾性のある物質で甲の左手と乙の右手が結ばれた場合の戦略」なんだけど、後者の粘性が効いたり効かなかったりする
ほぼほぼピカチュウ、鳴き声にちなんで通称ヒカチュウなんですけど、こちらは問題ないんですよ。「ヒカチュウ」という鳴き声以外はピカチュウを模している、サトシのピカチュウと摩り替えるというR団の目論見、見分けが付かなくて混同。きれい。
問題は「びよよん」(コジロウ曰く)、粘性物質なんだけど、ルカリオとエスバンの手はくっつくのに、ルカリオが抱き上げたヒカチュウにはくっつかない、公園の柱にはくっつかない。ポケモンにしかくっつかない物質だとしたら辻褄は合うのだが……バトル中にびよよんを投げ縄のように手で持って振り回すシーンがあるがくっついた様子はないのでそんなことないな。(もしかしたらこの物質既出で、既放映話で説明があったのかもしれませんが……)そしてバトル終盤できゅうにきれいに取れる(話の都合上)。先述の投げ縄ぐるぐるで技の強度が上がった描写があったので、物理ギミック回なんですよね今回。それなのに物性の加味がテキトーだと萎えちゃうんですよね。
コーンアイスを食べていて一度べたべたになった手を洗いに行って、あとで続きを食べるサトシ
いやもう手元ぐっしゃぐしゃなんだからそのまま食べきっちゃったほうがよかったのでは? 手を洗いに行っているあいだにアイス持たされてるゴウの手元もべっしゃべしゃにして二次被害が広がっている。
いやまぁアイスべっちゃべちゃプレイだった可能性が万に一つあるか……
ルカがエスバンを横向きに抱き上げたり、クリームプレイしたりと見所は多い故に残念
横抱きしたら腰にくっつくかと思ったらくっつかないので、もしかしたらエロシーンの空気を読むびよよんなのかもしれない(希望的観測)

 ヒカチュウの声はCV欄に明記がないので既存の誰か。サトシかゴウかピカチュウか、R団か千鳥のどなたかである。えええええと、大谷でいいのかな。

アニメ映画「映画 妖怪学園Y 猫はHEROになれるか」(OLM TEAM INOUE、2019)

 そういえば2020年妖怪ウォッチ映画なかったんですね。

 予告映像見る限り(『メテオ』PV観る限り)推しは紅丸だったんですが、TV版のネチコヤンズ大量供給のなかでだんだん薄まってきて、ようやっと映画版をチェックしたときにはそれほどでもなくなっていたというワケで。でもゲーム版の「怨念・剣豪紅丸」は黒いのですき。

 作品についてはレベルファイブの方法論通りの作品というか、映画シャドウサイドと同じく見せ場、見栄え、強烈な印象付けを重ねがけすることで盛り上げるやり口。(なおTVシリーズも根底は変わらず、個性強キャラの連チャンにピンチの連続仕立てでしたね)

アニメ「妖怪学園Y ~Nとの遭遇~」(OLM TEAM INOUE、2019)

#01-52:
 通覧。

 大量ネチコヤンによる癒しアニメでした。みんなはどのネチコヤンがおきにいりかな! まくらさんにおしえ……なくていいよ同担NGだからね!

ワイルドボーイ
急にワイルドボーイが来たせいで(「急に」というのは、「ゴロミちゃんと一体化するならレディになるのよね!?」という思い込みがあったせい)、ガンマンスタイルにカウボーイメンタルからの「これは尻が軽い」と性に対してあけすけ属性を付加するに至ったワケです。紅丸ぜったい童貞なのではじめてはぜったいワイルドボーイにもってかれてる。声(石川由依)もとてもよい。
ブルポン
一頭身から徐々に成長したあげく、素っ裸にパーカを纏うようになり、ブルームーンの変身シーンにはその成長のようすがステンドグラスで映る、という演出にメロメロ。声(沼倉愛美、201910逢坂良太と結婚)もとてもよい。
アースウォーカー
OP2の最後の立ち絵でばーんと決めているところを見て「これイケるのか……枕さん宇宙属性はあれど宇宙戦争属性はないんだよなぁ」と思っていたら声(潘めぐみ)が声なのであの声でニヒルでウェイでメタキャラだった。なんだろうこの感じ恋なのかな、だんだんあの軽口上がテキストとして気に入ってきたというかコレ脚本が巧いってコトだな。
ミケッティオさん
#48にて降って沸いてきたメイン回にて、ジンペイくんにめちゃめちゃ懐いていたので萌え萌えしていた。あと声(津田健次郎)がいいよね。ぜったい受けだと思う。当回にて全裸首輪を卒業し全裸になった。

#53:新シリーズ高等部編。
 ライム潘か……あ、いや、新キャラのライムさんのCVが潘めぐみなんですよね。アースウォーカーぽくはないね。というか上述したけど枕さんがアースウォーカーすきなのはあの無頼で不遜な態度と口調であってつまり言い回しがすきなのであって声質はそれほどでもないような気がしていたんだけどだんだんすきになっていったのね。潘自体はすきな声質なのでもーまんたいなんだけどね。なんか丁寧語キャラ出てきたなぁ(むろんもちろん枕さんの耳力は最弱なので同定とかはできない)とライムさんの挙動を眺めてたんだけどね。
 そしてアースウォーカーとアシュラギルファーの同時登場による声優カブりを防ぐため(というか、旧シリーズ最強キャラと現時点最強キャラの邂逅すなわち実力差の明白化を先延ばしにするため。ジンペイさんは紅丸に変身してた)、ブルポンを海外旅行にすっ飛ばしておく設定にするという力技よ。

OP3:「すべてはきっと繋がってる」っていうエモい歌詞のバックで、妖怪シリーズの一枚絵×4が流れるんですが、

アカマル(ジバニャンの俗名)とその飼い主
アカマルの飼い主とジバニャン
シャドウサイドのジバニャンとテイマー
赤子ジンペイと両親

 ……あれ? 無印おかしくない? ケータ……君?
 そういえば触れてなかったが、学園ED7『リターントゥ地球』の歌唱はケータ君もとい戸松遥だったのだ。学園で失われた妖魔界を愁える歌(だったような、生徒会長MTだったような)を遺して、ケータ君は今どこにいるんですか(Y学園ラスボスだったらサイコーである)。

ED11:もしかして、と思ったらまさかのキング・クリームソーダであった。「キング・クリームソーダ.」ではない(初代ボーカルことマイコが帰ってきた)。

#57:

さらなる新商品……もとい新変身フォームは「イニシエ合体」と銘打ち、古典妖怪とのフュージョンによる強化とのことです。OPタイトル『いにしえロマンティック』の伏線回収。
古典妖怪の説明を行う臼見沢先生のテンションが高い。これはかつて「妖怪ウォッチ」また「妖怪ウォッチ!」にて、ウィスパーが古典妖怪に憧れ、あまつさえ成り替わろうとしていた名残ですね。
ところで風呂回ですが人外組はぬらり以外入浴しません。ああん?
そういえばアースウォーカーさんの腹の中には妖魔界がまるごと入っているんだった。アースウォーカーNOAの腹に腕をブチこんで古典妖怪を引き出すぬらりさん。私もアースウォーカーの腹に顔を埋めたい(無印を所望)。
ブラックキャットNOA改め黒黒丸くろくろまる改め漆黒丸のCVは田村睦心=寺刃ジンペイということで、(特撮的な意味で)中の人CVそのままなヒーローが爆誕ということになります。中等部の潘を封印してライムに一本化する方針。
ひさびさのブルームーンきゃわ。服がウィザードフェチくて良いよね。

#58:
 レベルファイブらしく展開めっちゃ早い

高等部の会話に耳を澄ましていると、うっかりアースウォーカーの声が聞こえてきて、「あれ?」となるんだけどライムくんですね。アースウォーカー封印に伴い慣れてくるかなこの現象。
空亡そらなき」はシャドウサイドからの流用。
空亡戦BGMはOP2『大宇宙ランデブー』。燃えるね。音階上がるんだねへー。
そしてラストはマタロウさんがカービィさながら空亡を吸収してエンド。え?
(なんか「マタロウくんはデカい器なので何でも取り込めるんだよ」とティーダスが説明していたが、急な強キャラ起用だな……)

#63:
 うっかり(しっかり)ミケッティオさんを出しておくあたり、レベルファイブは客層をよく理解わかっている。何か足りないなぁ、と思っていたら首輪がなくなっていたのね(#48)。

俺のともだち! 出てこいマタロウ! #63「Y学園は永遠に不滅です」
アニメ「妖怪学園Y ~Nとの遭遇~」(OLM TEAM INOUE、2019)

 無印妖怪ウォッチフォーマットのコレで〆る! 押さえ所をよく理解わかっていらっしゃる。次番組「妖怪ウォッチ♪」(OLM TEAM INOUE、2021)への繋ぎとしてもバッチシ……えぇ? 続編来るの!?

 枕さんの耳力は最弱なので、流石キラメキ登場時に「いやこれは潘だろ……さすがに外さないだろ」と思っていたら石上静香だった。=クウカ先輩=男声だとニケ(2017)か……そうか……


2020年度アニソンベスト

総合部門:
PENGUIN RESEARCH『HATENA』
アニメ「ガンダムビルドダイバーズRe:RISE」(サンライズ、2nd Season、2020)OP1/1

 これは『HATENA』が凄いとか、アニメとのシンクロが凄いとかいうよりは、PENGUIN RESEARCHが凄い、に起因する評価だと自分では思います。

 なおゲーソン込みだと、夢見りあむ (CV: 星希成奏)『OTAHEN アンセム』を挙げておく。これはアイドル文化を落としこんだ技術賞。

作詞部門:
スカイスネーカー(CV:莉犬(すとぷり))
『ヘビーな俺が蛇になる』
アニメ『妖怪学園Y ~Nとの遭遇~』(OLM TEAM INOUE、2019)、#24(2020/06/19)IN

 「オレの蛇をぶち込むぜ」。子供向けアニメにぶち込まれたセクシャルな比喩の嵐。ヘビを模したキャラがヘビをぶち込むとか卑猥すぎてハチュクラスタの股間などがしんどいのでいいぞもっとやれ。

 作詞:シリーズ構成の日野晃博。レベルファイブの社長、いわゆる日ノ神ひのしんですね。作編曲が5バージョンあるED『Y学園へ行こう』の作詞(ピノリーノ名義)、#01の脚本ほか。

話題賞:

(未定)

特別賞(年度とぜんぜん関係ないお気に入り曲を管理者が適当に挙げる賞):
エンジェリックツインズ (逢坂亮太, 村瀬歩)
『男ゴコロ☆天使ゴコロ!』
(アニメ「SHOW BY ROCK!!#」(ボンズ、2016)IM)

TVアニメ「SHOW BY ROCK!!」のスピンオフ「SHOW BY ROCK!!刑事」の作中アイドルユニット、エンジェリック・ツインズのイベント限定シングル「男ゴコロ☆天使ゴコロ!」に谷口尚久が参加しました。 http://www.manuera.com/?menu=news&id=497

 これアーティストページの参加楽曲紹介なんですけど、紹介文としてカンペキであり、余す情報がまったくなく、「スピンオフ」「作中」というドンピシャなタームで固めてきた見事な要約です。見習おう。

 時系列的には2期(2016/10-12)中のイベント、アニメイトガールズフェスティバル2016(2016/11)でのスピンオフ内イメージソングが、同年冬コミにて音源化したかたちになります。

 はてさてこの曲なんですが2016冬コミ限定CD販売だったので、引きこもりの枕さんからすると配信待ちだったんですけども、いつまで待っても未配信&いつのまにか通販してる!? というワケで慌てて買いました。
 わりと去年から繰り返し繰り返し聞いているんですが、いわゆる「尊い」という感情を理解してしまった量産型アンドロイドみたいな感じで口ぱかーとしながら聞いてます。合法ドラッグの類。へいへい。
 なおジャンルとしては、『ピーターラビットとわたし』とかちゃおちゅ~るの歌とかあのへんです。

 リクくんぜったいそういうキャラじゃないと思うんだけど(アニメ1作目とか観た限りでは)、歌いだしから「君のAngelエンジェル~君はえんじてる、僕はねんじてる」っていう、限りなくダジャレに近い韻を踏ませてるあたりよくやったというか業が深いというか。