アニメ「デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~」(東映アニメーション、2011)感想

俺の人生における前回までのあらすじ:
 201709アプモン終了シンギュラリティによる壮絶なデジモンロスを受け、クロウォ3期→1期に引き続き2期に突入するジェネラル枕さん。王国を率いる気もないし持ちデジモンもいないけど、僕らの旅はまだ始まったばかりだってOPで歌ってるからもう行かなくちゃ。


僕らの旅はまだ始まったばかりな新OP:
 ……いや、ゴメンね、枕さんコレ観てるの遅まきながら2017年だし、そもそも始まってすらいなかったんだよ。なお放送当時にも曲だけ聴いて嘆いていた顛末はこちら。
 はてさてOP映像、この歌はこう踊るのが正しかったんですね(左下キュートモンを眺めつつ)。がんばろう(何)。

#01(クロウォ#31):
 @ドラゴンランド。
 新デジモンワールドでタイキとシャウトモンを出迎えてくれたのはプレイリモ……スパロ……ガッ……リリモンか。シャウトモンと「幼馴染み」とかいうベタフラグが立っているがどうか。
 ドラコモン:浦和めぐみ。声質は7:3でアルマジ:伊織といったところか。最強生物ドラゴンは他の生物を虐げてよいという新デジワの方針に対し、殴られるのイヤだから殴るのはダメだといじめ問題を喚起してみたが伝わらず。

#02(クロウォ#32):
 クロスハートの仲間たちを敵の手から奪還した。
 このまま浦和ドラコがキリハさんのパートナーデジモンになり、心(と体)を開いたあげくキャラソンなど歌い始めたらうれしいな。

#03(クロウォ#33):
 @ヴァンパイアランド。

#04(クロウォ#34):
 閲覧推奨回。ロップモンズが命を懸けてシャウトモンたちに力を与え、敵を撃破する感動回なんですが、その裏側でドルルモンが仲間起因により2度(スパロウモンに橋を壊されて&デッカードラモンの扉破壊に巻きこまれて)吹っ飛ばされたり、ちっちゃくなった瀕死のネオヴァンデモンを踏みつけて退治したベルゼブモンだけど今までどこで何してたの、だったり、感涙しながらツッコミ不可避という閲覧体験でした。なお脚本は米村正二、直近だとスイーツゾーン。

 自身の体内にロップモンを敷き詰めることで不死身になったネオヴァンデモン、イメージ図なのか現実なのか、ロップモンが画面いっぱいに犇いている様子が放映されました。いやホントに敷き詰めてるなんて……体内に……だから六腑モンなのか(すみません)。
 キリハさんがショックで生気を失った目をしているのが見所。あと、メタルグレイモンを取り戻すために白ロップを探してるタイキと並行して、「メタグレの恨み思い知れ」と弔い合戦(まだ生きてるよ)を繰り広げる草尾さ……キリハさんが見所。なお草尾毅さんは02のリボルモンだがまったく覚えてないな……。

 神殿の入口には白いロップモンの浮き彫りが施された扉。わぁかわいいなぁと思っていたらドルルモンが顔面にドリルで穴を空けていた

#05(クロウォ#35):
 @ハニーランド。新戦略について勘案し、新情報について整理する必要がある新ランド。

 展開としては、姉弟戦に対し天野ネネが行方不明の弟を重ね、争わないように祈り、最終的にイグニートが敵方から味方になるという流れ。

女に涙は似合わない。 メルヴァモン台詞
アニメ「デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~」(東映アニメーション、2011)
#05「パワーが吸われる!ハニーランドの狩人たち」
頼りがいがあるお姉さまッキュー! キュートモン台詞
同上
げ。 ドルルモン台詞
同上

 キュートモンママの訓え「男の子は泣いちゃダメ」を踏まえ、ドルルモンが「お前1期#28の独り立ちネタは何だったんだよ」とツッコみつつ、「気の強い女がタイプだと苦労するぞ」と心配する気持ちも含めての「げ」ですかね。

 褐色+タンクトップ+被り物+弟キャラ+気弱、イグニートモン。体の後方に垂れているのは、シッポではなくマフラーですね。デジモン図鑑の説明がヒドい。

『ファイナルトラベラー』で自分も敵も巻き込んで跡形も無く消し飛ばす。しかし人生の楽しみをそこで終えてしまうのは困るので、争い事には関わりたくないと思っている。 イグニートモン説明
コンテンツ「デジモン図鑑」、ウェブサイト「デジモンオフィシャルポータルサイト デジモンウェブ」

 どうも「ignite」(着火する)+「neet」(ニート)みたいだなぁ。
 ちなみにアニメ版キャラ紹介ページでは、イラストはあるもテキストがない(他キャラは【タイプ】【設定】【必殺技】の記載有)という扱い。というかメルヴァ(【設定】しかない)&イグニートのところで力尽きた感がある。
 CV:阪口大助。フレウィー(3期)のときのテンションはどうした、と声かけちゃうくらいのおとなしさ。大小比較するとハックしちゃう(アプ#38)≒フレウィー>ハックモン(アプ)>>イグニート。

#06(クロウォ#36):
 #05-06の脚本は吉田玲子。最大の盛り上がりは前回の姉弟対峙のところであり、後半について特筆点はありません。いくらか冗長だったとも感じました。なまじ先々週ロップモンが殲滅されているので、「これで吉田脚本がイグニート散らせたら立ち直れないなあ」とビクつきながらの閲覧でしたが、ほっと一安心。
 イグニート関係のイベントは、キリハさんとベルゼブモンをデジハニーの貯蔵庫に案内したことと、

お前たちのこと、気に入った! メルヴァモン台詞
アニメ「デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~」(東映アニメーション、2011)
#06「笑う狩人!木精将軍ザミエールモン」
え。 イグニートモン台詞
アニメ「デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~」(東映アニメーション、2011)
#06「笑う狩人!木精将軍ザミエールモン」

ネネに同行するメルヴァさんからハニーランドの自治を任され応えたくらいか。これからのハニーランドがニートでフレウィでハックなパラダイスになるかどうかは彼の手にかかっている。移住したい。

#07(クロウォ#37):
 ちょっと情報量多い。作画は、最初の10分間の人間キャラが頭身など乱れている。また、リリスモンとブラストモンと イビルモンズがデジクロスした姿がもはや別キャラだった。いつもは妖艶な美女だが今回に限ってはコミカルタッチの幼女寄り。

 次回予告は「デスジェネラルはいないが謎の美少女がいた」とのことだが、たぶんイコールなのでさっさとソイツ張り倒して次のランド行こうぜ。

#08(クロウォ#38):
 @サイバーランド。ドルルモン回。

#09(クロウォ#39):
 リボルモンがかわいい回(なお戦闘には駆り出されない)。

 脚本、本筋は水準高く整っているんだけど、どことなくぎこちない感がある。#08でスプラッシュモンが、ドルルモンの口元に洗面器大の水玉を固定して溺れさせる技を披露していたんだけど、「その技最強じゃね」という印象が強すぎて、そのあと#09でわざわざタイキたちを攪乱していた理由がない。もちろん、恐怖や疑惑といった負のエネルギーを集めてバグラモンに献上するため、主人公サイドをじわじわと追い詰めなければいけなかった、という大義名分はあったから、筋は通っているのだけれど、デスジェネラルを3人も倒した相手に対し(この情報は知りえなかった可能性もあるが)、呼吸停止させるという一撃技を自粛、じゃぁまずエネルギー絞りましょうねー的なスタンスでゆるーく当たっていったのは危険だったのではなかろうか。

 スプラッシュモンの策戦は以下。

ルカ(謎の美少女)を操って、友好側のタイキと疑惑側のドルルモンに仲違いをさせようとする
偽物のドルルモンに変身して、タイキたちの行動を操り、クロスハートを分断して個別排除しようとする
偽物のネネに変身して、タイキ・シャウトモン・バリスタモンをビルごと爆破しようとする
偽物のタイキに変身して、キリハを倒しやすい場所に誘い込もうとする

 ……うん、回りくどい。知略を尽くしてクロスハートたちに絶望と憎悪を感じさせようとしていたのだけれど、その知略自体が薄っぺらい。もっとも、今回の物語は「タイキはルカ登場時からすべてを見抜いて警戒していた」という裏打ちがあってこそ成立するので、タイキが看破可能なレベルの戦略しか目論んではいけないという作劇上の制約があり、スプラッシュモンだけを責めるわけにはいかないのですが。
 さて、今回のMVPはやはりキリハさんの、「タイキが本物かどうか試すために、偽の爆発物デジメモリを、借りていたと偽りスプラッシュモンに返す」トコでしょう。爆発するデジメモリって何だよ。バンダイは頑張って商品化してほしい。
 あと「ビルごと爆破されるのを回避し、さらに敵を欺くため、ブラストモンが製造したハリボテのタイキ・シャウト・ブラストをビルに送り込む」というのもポイント高い。いろんなハリボテにドリッピンをくみあわせて、キミだけのサイコーなサイバーランドをつくろう!

 次回予告は「シャウトモンたちが敵に!?」とのことだが、サイバーランドでのドルルモン寝返りとネタ被り。意図的なのか?

#10(クロウォ#40):
 @ゴールドランド。

 ま……まさか……前話既出の「味方が敵に」のギミックと、クロウォ無印のドルルモン「味方は元敵だった」のギミックを組み合わせて、ここまで腰の据わった話を展開するなんて……
 もしかしたらスプラッシュモン回そのものが、オレーグモン回への引き立て役だったのかとも考えてしまう。

 コロナモン:井上富美子。1期#27-28ではキュートモンママの表記が優先されていた。

#11(クロウォ#41):
 閲覧推奨回。できれば#10-11で。脚本は三条。
 クロウォの現時点での集大成的な観があります。もし「クロウォ2期ってどうなの?」と訊かれたら、「ヒロインが超音波で木端微塵になり、サブヒロインがAKBなアニメ」と冗談交じりに当話を渡すのも有かと。

 あえて苦言を呈するならば、「ワイズモン何してたの?」なんですが、彼は前話にてオレーグモンの洗脳装置の仕組を暴露、という活躍の場があったので、今回は控えていただいたかたちかと思われます。あんまし彼頼りの冒険になっちゃうのも視聴者つまんないし。

#12(クロウォ#42):
 @キャニオンランド。
 キリハさんが敵に負けた挙句、「タイキを倒して強さを証明すれば」とか唆されてそうする話。当話2011/06/26放映なので、クール跨ぎにてキリハさんエピソードを消化するつもりのようです。
 特筆すべき点として、グラビモンの居城で兵士たちが野営してるシーンが流れます。警戒はしてるでしょうが、戦のあいまの束の間の休息も兼ねているでしょう。コインか賽の賭け事で、今夜の受け役を決めてることでしょうきっと。タイキたちのバトル間の描写はひんぱんに描かれていますが、敵方の描写は初ではなかったかな。

 次回予告、デッカードラモンのいわゆる最期のフラグが立ちました。キリハに愛を見出し愛を諭した賢人もとい賢デジモンよ、ここはラブラブダンスを踊って切り抜けるところではあるまいか。

#13(クロウォ#43):
 とりあえずOPのキャスト欄にドラコはいて安心。キリハエピで彼を欠かすワケにはいかない。
 キリハさんにボコボコにされたデッカーが、×に際の腹いせにキリハのトラウマ両親ロスをタイキとネネに暴露する話。
 後半、グラビモンの攻撃でデッカーさんが散るのだが、ぶっちゃけ原因のすべてと負傷の大半はキリハがやったと思うと素直に泣けない。

 デジモンデータコレクションはアグニさん。イッカクモンのときも思ったのだが、竹順ボイスの幻聴が聞こえる。

#14(クロウォ#44):

#15(クロウォ#45):

 まるで先週の賢くなさが伝染したようなアポロモンなんだけど。

 えーと、ロップモンが進化したようなうっさうさ(編注:トゥルイエモン)を地面に固定するというのが鬼畜所業すぎて、他の要素が加味できないんだけど、バグラモンが強すぎて従うしかないとして、最良のレジスタンスが「共闘してバグラモンを倒せる勇者を俺はただひたすら待つ」だったかと思うと、代案はなかったのかと訝しむところ。
 そう考えると、征服下のどこのゾーン/ランドに住むかというのは一考が必要で、

穴掘り要員:マグマゾーン
プレイリモンがいる
たまに針を突き刺され体液を吸われるハニーランド
イグニートモンがいる
洗脳されて大海原へ、ゴールドランド
スパーダモンがいる

 ……楽しそうなだけ、ガッポガッポのオレーグナがまともかもしれない。

 なおそういえば、ベルゼブモンさんがクロスローダーから出てきたようだった(黒羽演出ナシ)。

 アポロモンは田中秀幸。ゼヴォのオメガモン。さいきんガルルグレイモンという旧称を知った。

#16(クロウォ#46):

#17(クロウォ#47):
 わりと大混戦。

 さて来週は復活キャラであるベルゼブモンが再度散る話らしく食指が動かない。ここ2話ほどメルヴァモンとフラグを立てていたのはそのためか、心苦しいなぁと思って観ているが、エンジェモン‐バアルモン間の師弟関係とホモソーシャル、バアルモン‐タイキ間の新たなコミュニティにおける友愛と帰属組織からの脱却、んでベルゼブモン‐メルヴァモン間における青年期の恋愛を基盤にした関係性の育成、と順々におとなのかいだんのーぼるーだとするならばビルディングロマンスとしては落ちも欠けもなくぐうの音も出ない。義弟さんを僕にください(落ちもない)。

#18(クロウォ#48):
 わりとあっさりベルゼブさんが散ったので視聴者の傷は浅いのだが、その前にワイズモンがタイキに「×にかけてくれないかな?」(意訳)→「その顔が好きだ」(直訳)と頼んだことのほうがインパクトが強くて困る。
 あと、ついに禁断の、キュートモンを装備したまま戦えばリジェネ状態という点に主人公サイドが気づいてしまった。しかし×にかけていたベルゼブモンには効かなかったという取り返しのつかないオマケ付きだ。もう少し云うとベルゼブモンは別に蘇ったんじゃなくて#14でしっかり×んでいたことが発覚ししょせんテイマの幻影だったということで我々は×んでも×にきれない。
 ついでに岸尾さんはゼンジロウ・ベルゼブと続いて退場したがメイルバードラモンなので安心だ。

#19(クロウォ#49):
 アポロモンが善いヤツっぽく締めたが、逆に言えば善いヤツだったら国民を地面に這いつくばらせて負のエネルギーとかを吸い上げて構わないというコトになってしまうので羨まし……ダメダメだ。あとダメモンも散った。
 ユウさんは幼少時代にダメモン・ダークナイトモンと邂逅していたことが判明。エリート選ばれし子供じゃないか。

 そして次回予告はアポロモンが復活だ。余韻も何もない。サブタイ「よみがえる!七人のデスジェネラル総登場!!」に既視感があったのだが、「味将軍七包丁人だよ!全員集合」(味っ子#68と併映)だ。

#20(クロウォ#50):
 OPキャスト欄からすると、7名全員いらっしゃるようだ。今更なんだけど曜日合わせなんですね彼ら。

#21(クロウォ#51):
 OPキャスト欄からすると(以下同)。

 次回予告、提供被さりのところにゼンジロウ&アカリが見えますね。ラストバトル参戦するのか?

#22(クロウォ#52):
 このままでは兄と一体化したかった弟の話に終始してしまう。
 次回30分でロードナイトモンを倒し地球とユウを救えるのか。

#23(クロウォ#53):
 あれおかしいなもういちわあるぞ(編注:数え間違い)。
 シャウトモンが散ったのでピンチ。デジメモリのエグザモンとウォーグレイモンを率いたアカリとゼンジロウが助けてくれたので窮地を脱する。

#24(クロウォ#54):
 キャストにデッカードラとオレーグがいるのだが、回想シーンだけかもしれないのでまだ気は抜けない。

私たちは空間の入口にひっかかったまま、君たちとタクティモンの戦いを見守るしかなかった。 エグザモン台詞
アニメ「デジモンクロスウォーズ~悪のデスジェネラルと七つの王国~」(東映アニメーション、2011)
#24「栄光のデジクロス、つかめ!おれたちの未来!!」

なんとなくデジメモリ組、というかロイヤルナイツたちが日和見なのはわかったよ。これでもし地上3mとかにひっかかってたらアカリとゼンジロウの手には届かず、敵方の地球征服完了。リスク高い賭けだった。

 最終回で再登場したアカリとゼンジロウの役割は、ユウの足腰を支えること。いや、ダイジなことだし、クロスローダー持ってない彼らにできることってサポートと買い出しくらいだから、いいんだけど、半年主人公やっててヒロイン&臨時ジェネラル担当だったことを考えると、活躍の場が絞られちゃった感はある。なおアカリはダークストーン内にタイキが飛び込む際、むりやり同行するという荒業を駆使し出番を増やした。キュートモンも。さすが形式上Wヒロイン、抜け目がない。

 ダークストーン内。シャウトモンは復活するだろうと踏んでいたのでショックは少なかったのだが、そういえばベルゼブモンも復活組(予定)であった。
 なお、あとでデッカードラさんもちゃんと帰ってきたので、キリハさんは平伏叩頭陳謝して謝るところ。

 デウス・エクス・マキナはコードクラウン。「コードクラウンがバグラモンではなくタイキを選び力を貸してくれた」である。なんでもできる。ひっさつわざは「持ちデジモンもデジメモリもデジタルワールドのみんなもまとめてデジクロス」。まぁバグラ軍がさんざんやっていた大群強制吸収合体よりは絵面は良い。
 イグニートモンが見える。

 まぁそのみんな助かった。メルヴェさんがベルゼブモンにすりすりしすぎ。デジ勢はデジタルワールドに帰っていった。シャウトとタイキの別れは割とさっぱりで、「王様になる」「おう」くらいだった。新シリーズでの再会が自明だったからだろうか。