愛かどうかは分からないけど、あなたが好きです。
結婚したいし死にたい。・俺の有意義な結婚
ある日、AはBをレストランに誘う。AとBはしばらく会談する。別れ際にBが自分と結婚することで病院を自分の物にしたいからデートに誘ったのかと聞き、Aは素直に認める。AもBも特に怒らない。
が、突然猛烈な自己嫌悪に襲われたAは車道に飛び出して車に轢かれる。かろうじて一命を取り留めたAのところへBがやってきて結婚することになる。
A:鋼の自制心から漏れ出る光。男。医師。Bの花婿候補。最低ラインの生活から努力で這いあがってきた。感情を排し、徹底的に物事を評価する。損得勘定でしか動かない。病院は欲しいが、自分が他の候補と比べて顔や魅力で劣っているとも判断している。Bにアプローチをかけるのもほぼ駄目本であるため、本気ではない。B自体は特に好きでもなく嫌いでもない、微妙なところ。突発的な感情の発作は彼自身にも予想がつかなかった。
B:隘路を踏む盲人。院長令嬢。自分が優秀な病院経営者を得るための人形として使われているのを知っており、逆にその立場を利用して男たちを利用するしたたかさがある。Aの内面を看破するなど人を見抜く力がある。誰も本当の自分を見てくれない、とまではいかないが自分のことを見もせず結婚しようとする男たちに少なからずうんざりしていた。Aの自殺を見て彼自身ですら知らなかった激情に触れ、自分でもうまく説明できないまま能力的にも申し分なかった彼を選ぶ。惚れてはいない。
Bと結婚する=大病院の経営を継げる、ということを明確に出す。とにかくAの育ちの貧しさ、冷静な打算を強調するべし。それと対比するように病院とBの富裕さを出せると更によし。
なぜBがAと結婚することにしたのか、表現できる気がしないのでお蔵入り。スタートダッシュから倦怠期の恐るべき夫婦。殺人事件の登場人物っぽい。話的にはけっこう好き。