「多かったね」
「お前が、望んだから、んっ、飲みやすい量と質で、射出された、と思う」
息も絶え絶えに答える悪魔っ仔たん。かわいいなぁ。ジブンの肉棒が無闇に膨らんで痛い。口中に残された風味を名残惜しみながらパジャマを脱いでいくと、ふと頭をよぎる疑問。
「そういえば、服は?」
昨日、ジブンのもとにやってきた悪魔っ仔たんが申し訳程度に纏っていた、腰周りの布。せっかくだからその布越しにちゅくちゅくと弄ったり、切れ目からぴょこんと飛び出した芯にしゃぶりついたりするのも愉しいと思ったのだ。
「窮屈だったから、お前が起きる前に脱いだ」
きゅうくつ?
「あんなに無防備だったのに?」
悪魔っ仔たんの目線を追うと、その先には黒色の布切れ……ではなくて、オレンジ色の下着らしいものが脱ぎ散らかされていた。
「あ、あれれ?」
取りに行ってみる。眠っているうちにそれは競パンになっていた。橙色の生地に白紐が映える、コドモ用の競泳パンツ。
「はううううううう!」
そのまま崩れ落ちるジブン。
「どうした」
さっきの絶頂感が収まったのか、冷静な口調に戻った悪魔っ仔たん。
「ひ」
「ひ」
首を傾げられる。
「膝のとこまで脱がしてからオチンチン舐めるとか、中で射出させて染み出てくる白濁を吸い出すとかのバリエーションが……」
「……」
つい口にしてしまった楽しみ方に固まる悪魔っ仔たん。
「いまのところ、一日一回、と思う」
「な!」
そして固まるジブン。衝撃の告白に動揺して言葉を紡ぐ。
「で、でもでも、ジブンまだイってないし、イくならいっしょにしたいよ?」
「それよりも、お前は先に達してしまった悪魔に残念な気持ちをいだきながら自慰をするのを望んでいる、と思う」
「なるほど!」
つい相槌を打ってしまった悪魔っ仔たんの解説に、ジブンの暴れん棒は我慢できなかった。包み込まれる快楽に身を任せたくて、手にした競パンを前に一瞬考える。
「今朝悪魔っ仔たんのオチンチンを包んでいたこの布地に出したいです」
「オレは見ていればいいか」
「そ、そうだね、シッポ振り振りしながら見てて」
「わかった」
そう応えると悪魔っ仔たんはジブンのほうを向いて四つん這いの姿勢になる。前で支えるか細い腕。カーペットに付けた膝の上には引き締まった太腿があり、そのあいだには小さなお菓子がちょこんと存在を主張している。うねうね。円錐形の先端が方々を指し示しながら、シッポの綱は弧をえがく。
「はん! はうん! 悪魔っ仔たんかわいいよお!」
すでに落ち着きを取り戻した悪魔っ仔たんの冷たい瞳に焦らされながら、ジブンは下着を脱ぐのももどかしく、その隙間から熱棒を取り出して競パンにこすりつけた。つやつやした布地に淫水を弾けさせ、雁首にまつわる紐の感触にたまらず腰を揺する。次第に指の動きを早めていくと、手の中の水着がくしゃくしゃになっていく。限界に達しそうになったとき、悪魔っ仔たんの尻尾がその背中にぴたん、と乗っかった。
「はっ、悪魔っ仔たんの背中に尻尾が乗……あっ、あぁんっ!」
ひときわ激しくジブンを苛んだオレンジ色の艶に、下腹部の澱みをぶちまける。どくどくと注がれる白い濁液。絡めた指にも届き、幾筋かはカーペットにも垂れてしまう。そして脳を満たす快楽の強襲がやみ、痙攣が小さくなってくると、悪魔っ仔たんはジブンの敏感な部分に手を伸ばし、くちゃくちゃに濡れ色の変わった水着を取り上げた。
「染みにならないうちに洗ってくる」
立ち上がり、てこてこと水道に向かう悪魔っ仔たんの背中には、シッポがゆるゆると揺れている。下着を清める水音。放置されたジブンは射精後の脱力感に流されつつ、後始末をする悪魔っ仔たんのかわいいお尻に見とれていた。