ゆんちゃんクライシス 序章 今そこにある危機 kyouske作
 ある昼下がりの小学校の校舎の裏……男子児童三人が一人の同級生の女児児童を囲み迫っていた。彼女の胸は小学六年にしては発育良好と言うよりもし過ぎといったDカップを誇り髪も腰まで到達し顔も良好である……そんなもんだからこの事態に陥る事が多く数日に一回はこうなる。  一人が胸に触り別の一人がワンピースの裾を手に書けた瞬間三人は何かが風を斬る音がした瞬間彼らの視界に星が飛んできた。その少女は三人の顔面に拳を喰らい突かせると先程三人からちょっかいを受けていた女児は泣き顔になって彼女にしがみ付く。
「ゆんちゃ〜〜ん〜〜〜(大泣)」
「久美ちゃんに手出すなんて……いい度胸ね……」  三人は既に地面に転がっていたがゆんちゃんと呼ばれる少女は拳を鳴らして一人の襟首を掴もうとすると先生が数人来て静止させた。
「また、お前らか……ゆんも少しは手加減しろ…」
 担任の高橋 直人が言うには彼女は空手の有段者であり下手に絡めば骨折もありえるし中学生さえもKOさせた事も数回あるらしい。
「だって、女の子に強引に迫る男は叩きのめせってお父さんもお母さんから教えられているし」
 平然と言うと直人は呆れる。限度があると言えば最近のご時世の事を考えるとセルフ・ディフェンスもある程度は認めざる得ない。
「こ…の暴力…女がぁ……」
 三人はフラフラになって言うがゆんは無視していた。

 結局三人はこってり絞られ、とぼとぼと歩いていた。彼らはあの巨乳少女である朝日 久実と仲良くなりたいと悪く言うとナンパとなっていたがお年頃である以上性欲が先に来る訳だ…そして毎回橘 ゆんに鉄拳制裁されるわけである。ここ数年の傾向がこれであるからよせば良いのに止められない訳だ……無論ゆんと 彼ら三人の保護者同士の仲は険悪に近い。
「あ〜あ……あの女さえいなかったらいいにになぁ〜〜」
 リーダー格の久世川 次朗は言うと子分の二人である戸川 清二と鵜川 宏は頷く。彼らは強くなりたいと去年から空手を習い始めたがゆんの天性の格闘センスの前には無意味だった。

 そんなに強くなりたい?

 三人にそう聞こえ彼らは眼を合わせる。誰もそんなセリフを言ってないし周囲には自分達がいるだけだ。

 私についておいで……そのまま振り向いて… 

 三人は振り向くとファンタジーに出てくる様なアラビア風の衣装に怪しく光る眼に長い髪の女性が立っていた。次朗、清二、宏はまるで操れた用に彼女に付いて行くとその場で消えた。

 同時刻……ゆんの自宅にて両親はしかめっ面になっていた。彼女の家は道場も経営しており稽古場も自宅同然であるから父親と母親は正座したゆんを見ると切り出す。
「今回も手を出したのか……少しはおしとやかに出来ないか?」

「だって久実ちゃんのスカートや胸触っていたしあいつらは話しても無駄だし叩きのめすのが一番なの」
 ゆんはそう言うと母親も呆れる…確かに彼女は父親や自分と兄と同じ道に入っていたがここまで化けるとは思いもしなかった。やはり、あの”力”の影響かもしれない。
「来年は中学生になるから少しは考えてね」
 そんなセリフいうならあの変態3人組に言え…ゆんはそう思う。

 その頃次朗、清二、宏の家にて異変が起きていた……突如出現した黒い服装をした戦闘員は家にいた者に襲い掛かりガスで眠らさせると運び去って行く。そしてそれを見る少女は散乱した部屋を数センチ浮上して移動し指先を振るとアルバムが彼女の手元に来て勝手に開いた。次朗の家族写真でありどうやら東京に出て いる兄がいる……。
「両親のMCを最優先して……ハウンドドック計画で神弥様に輝かしい栄光を!」
「あらあら、あんまり荒らしたら駄目よ〜〜」
 少女の後ろには三人を誘惑した女性が立っていた。神弥(かみや)と呼ばれるこの女性こそこの地球を虎視眈々と狙う侵略組織の一員であって少女は先日現地で”スカウト”した少女であった……。
「雷叶(らいきょう)よ……探している者はいると言うのは本当なのか?」
「はっ……本人の自覚が無いと見ますと恐らく自分の正体すら知らないと思われます」
「好都合……彼女さえ手に入れれば計画は成功します。それと戦問員の現場での統制にうってつけと聞いた子がいるらしいな」
 神弥は言うと雷叶は膝を付いて例をする。


 続
ゆんちゃんクライシス 第一話 覚醒した力
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