結局三人はこってり絞られ、とぼとぼと歩いていた。彼らはあの巨乳少女である朝日 久実と仲良くなりたいと悪く言うとナンパとなっていたがお年頃である以上性欲が先に来る訳だ…そして毎回橘 ゆんに鉄拳制裁されるわけである。ここ数年の傾向がこれであるからよせば良いのに止められない訳だ……無論ゆんと
彼ら三人の保護者同士の仲は険悪に近い。
「あ〜あ……あの女さえいなかったらいいにになぁ〜〜」
リーダー格の久世川 次朗は言うと子分の二人である戸川 清二と鵜川 宏は頷く。彼らは強くなりたいと去年から空手を習い始めたがゆんの天性の格闘センスの前には無意味だった。
そんなに強くなりたい?
三人にそう聞こえ彼らは眼を合わせる。誰もそんなセリフを言ってないし周囲には自分達がいるだけだ。
私についておいで……そのまま振り向いて…
三人は振り向くとファンタジーに出てくる様なアラビア風の衣装に怪しく光る眼に長い髪の女性が立っていた。次朗、清二、宏はまるで操れた用に彼女に付いて行くとその場で消えた。
同時刻……ゆんの自宅にて両親はしかめっ面になっていた。彼女の家は道場も経営しており稽古場も自宅同然であるから父親と母親は正座したゆんを見ると切り出す。
「今回も手を出したのか……少しはおしとやかに出来ないか?」
「だって久実ちゃんのスカートや胸触っていたしあいつらは話しても無駄だし叩きのめすのが一番なの」
ゆんはそう言うと母親も呆れる…確かに彼女は父親や自分と兄と同じ道に入っていたがここまで化けるとは思いもしなかった。やはり、あの”力”の影響かもしれない。
「来年は中学生になるから少しは考えてね」
そんなセリフいうならあの変態3人組に言え…ゆんはそう思う。
その頃次朗、清二、宏の家にて異変が起きていた……突如出現した黒い服装をした戦闘員は家にいた者に襲い掛かりガスで眠らさせると運び去って行く。そしてそれを見る少女は散乱した部屋を数センチ浮上して移動し指先を振るとアルバムが彼女の手元に来て勝手に開いた。次朗の家族写真でありどうやら東京に出て
いる兄がいる……。
「両親のMCを最優先して……ハウンドドック計画で神弥様に輝かしい栄光を!」
「あらあら、あんまり荒らしたら駄目よ〜〜」
少女の後ろには三人を誘惑した女性が立っていた。神弥(かみや)と呼ばれるこの女性こそこの地球を虎視眈々と狙う侵略組織の一員であって少女は先日現地で”スカウト”した少女であった……。
「雷叶(らいきょう)よ……探している者はいると言うのは本当なのか?」
「はっ……本人の自覚が無いと見ますと恐らく自分の正体すら知らないと思われます」
「好都合……彼女さえ手に入れれば計画は成功します。それと戦問員の現場での統制にうってつけと聞いた子がいるらしいな」
神弥は言うと雷叶は膝を付いて例をする。