へび少女の長い髪(第二夜)長毛 編髪作
「ああっ。」
 予備校の授業中、雅紗也の真後ろにすわっていた男子学生が雅紗也の長い三つ編みの髪に見とれていると、雅紗也が首を振っただけで動きはじめた髪の毛が背中をはい、黒いヘアゴムがゆわえられた毛先は三つに分けられていた髪の束のうち、内側の束が舌に、それを覆っている外側の束がそれぞれ頭とあごに変わり、蛇の姿になっていたのを見て、その男子学生は驚くのだった。
「いったい…。」
 ほかの受講生はけんめいに講師の話をノートにとるのに懸命になっていたため、誰も気づいていなかったので、雅紗也の髪に見とれてしまったその男子学生だけにしかわからなかった。が、すぐに雅紗也がまたノートをとるために首をたてに曲げて両方の髪の毛も前に垂れ下がったため、男子学生の視界からは毛先も見えなくなっていた。
 男子学生も思い直してノートをとることに集中しようとしたが、目の前にいる雅紗也の黒髪が気になってしかたがなかった。長い髪の女性が好みで特に三つ編みには興奮してしまうという。雅紗也のようにきっちりとていねいに編んでくっきりヘアラインの浮かんだ後頭部がいやでも目に入り、思わず下半身をもよおしてしまうのであった。周囲にも受講している男子学生はいたが、女の髪など興味がなさそうだった。雅紗也も特に男性の目にとまるほどの美少女でもなかった。

 授業が終わり、男子学生は同じ階にある空間の狭い便所の、大のほうの一室にかけこんでいた。洋式便器にすわり、下半身が濡れているように感じたのでベルトをはずし、ズボンや下着をぬぎかけてみたところ、その下着や性器の先がいくぶん濡れていたことがわかった。
「あの女の子の後ろ姿を見ただけで…。」
 雅紗也の長い髪に見とれて、精液が出ていたのである。まだぬぎかけたままの服を直そうとしたところ、男子便所にもかかわらず女が入ってきたのである。しかも、その大の一室にかぎをかけていなかったのであった。男子学生はもちろん驚いたが、更に驚いたのがさきほど授業中で自分の席の前に座っていた雅紗也だったのである。
「あ、あの…。」
 突然のことに、男子学生はしゃべることもできず、ぬぎかけて露骨な下半身を雅紗也に見せたままで動くこともできなかった。そして、雅紗也はその男子学生がいる便器の一室にも何食わぬ顔をして入ってきたのである。
「ど、どうして君がこんなところに…。」
「おほほほ。このトイレはもう、ほかの人は入ることができなくなっているわ。あなたも逃げられないのよ。」
「逃げられないって、その…あっ。」
 いきなり、雅紗也は腰をかがめ、その男子学生の露骨になっていた性器に顔を近づけて口に加え始めたのである。
「や、やだ…、ああ…。」
「おほほほほ。さっきも授業中であなたはわたしの後ろ姿を見てハアハアしてたでしょ。もっといい気持ちにさせてあげる。」
 けんめいに、フェラチオをする雅紗也のおさげの後ろ姿がいやでも目の前に入り、男子学生は興奮するのであった。背中に長い二本の三つ編みにしている髪もなまめかしく揺れている。その三つ編みの髪がまた左右ともとつぜん、くねった形になって雅紗也の背中をはったかと思うと、雅紗也の首の前に垂れて、雅紗也が口に加えていた男子学生の性器に左右から巻きつきはじめ、男子学生のその性器をしめつけだしたのである。
「う、く、苦しい、あっ。」
「うふふふふ。」
 三つ編みのおさげ髪を分けているヘアラインのいちばん下にあるうなじのところに、うろこが浮き出しているのを男子学生は見てしまった。そして、雅紗也が顔をあげると、目もつりあがって恐ろしいうろこだらけの顔になっていたのである。
「うわあーっ!」
「おほほほ。」
 雅紗也が恐ろしいへび少女であることが、その男子学生にも初めてわかった。しかも、男子学生の性器に巻きついている雅紗也の髪の毛先が両方とも蛇の顔にまた化けていて、かたほうの髪の毛先にある舌が男子学生の性器のいちばん先にあるいわゆる亀頭をなめはじめたため、男子学生は思わず興奮して精液を出してしまった。
 どくどくっ、じゅるじゅるじゅるーっ!
「うふふふ、いまだわ。」
 蛇の顔になっている雅紗也の髪の毛先が流れ出て来た精液をすくいあげてまた男子学生の性器をなめはじめていた。
「やだ、くすぐったい。」
 さらに、雅紗也はいったん男子学生の性器から三つ編みの髪をはずした後、自分のお尻に出ていた精液をその髪の蛇に運ばせ、再び男子学生の亀頭に髪を覆わせていたのであった。そのうえに雅紗也も自ら唾液を落として、精液と混じり合わせながら男子学生の亀頭に逆流させていたのであった。
「おほほ、これであなたもわたしのおもいどおり、動くのよ。」
「えっ?」
「ほら、あなたの腕を見たら。」
 男子学生の身体のあちこちにも、蛇のうろこが浮かびだしてきたのであった。
「うふふふ、あなたもへび男、あなたもべつの女の子を襲って蛇の仲間にするのよ。」

 男子学生を襲ってへびにしてしまった雅紗也は、帰宅しておふろに入り、髪を洗っていた。そのふろばに、雅紗也の母親も入ってきた。もちろん、互いに裸である。
「あ、おかあさん。」
「ふふふ、男の子を襲ったみたいね。どう?はじめて男の子を襲った気分は。」
「最高だったわ。わたしのこと見て興奮してたから。へびになるとなんでもできるのね。」
「うふふふふ。あなたのことも、襲ってみようかしら。」
「いいわよ、おかあさん。」
「うふふふ、髪の毛濡らしたままでいいかしら。」
「ええ。」
 この親子ふたりには、レズビアンの性格も持ち合わせていた。
「ああん、ああん、気持ちいいわ。」
「そういえば、もうすぐ18歳の誕生日ね。」
「そうよ。」

 ここは、都内のある盛り場の一角にある、いわゆる風俗営業店であった。受付で遊びに来たという男の客が、従業員より写真を見せられていわゆる品定めをしていた。
「この子、顔を見せないみたいだけど、どんな子なんですか?」
「ああ、このまえ入店したばかりなので、本当に18歳でいちばん若い子です。まだ、だれも相手してないのでよかったらいろいろ教えてやったらどうですか?」
「と、いうことは処女?」
「ひょっとしたらね。」
「いまどき、昔の女学生みたいなこんな長い三つ編みの髪で、清楚な感じですね。背も高いから、髪の毛より長そうですね。もしかして、切っているとかしていませんか?」
「いえ、だいじょうぶですよ。髪の毛はこの写真の通りです。顔は自信がないそうですから。」
 事実、背中を向けて二本の三つ編みの髪がお尻まで届いている白い制服姿の少女の写真がうつっていて、雅紗也と名前が書かれていた。
「じゃあ、この子お願いします。」
「わかりました。少々お待ちください。」
 従業員が電話をして、連絡をとっているようすであった。
「あ、お客さん、いま見えましたので、それではこの部屋に行ってお待ちください。」
 男の客は、もちろん雅紗也のような長い髪の女が好みで、特に三つ編みにも興奮していたので、より心臓をどきどきさせながら雅紗也が来るのを待っていた。
 扉をノックする音がきこえていた。
「はい、どうぞ。」
 なんと、仮面をつけて雅紗也が入ってきたのであった。それでも、三つ編みの髪の毛は背中に垂らしていたのを見て男は写真どおりの長さであることがわかってほっとしたという思いであった。セーラー服姿で、毛先に黒いヘアゴムをゆわえている典型的な女学生の姿だった。
「本日は、ようこそおいでくださいました。さっそく、プレイする前にシャワーをあびてください。」
「はい、シャワーですね。」
 雅紗也も、客といっしょに裸になり、両方のおさげ髪もまるめて頭に布を巻いていた。髪の毛で興奮しようとしていた男は、またあとの楽しみと思っておとなしく、雅紗也のかけるシャワーをあびていた。

 シャワーも終え、たがいに身体を拭き終わって、ベッドに向かうのであった。雅紗也は頭にかぶっていた布もはずしてまとめていた三つ編みのおさげ髪を背中に垂らしていた。すると、男の性器がさっそくうずいているのがわかった。
「そういえば、初めてのおつとめだそうですね。」
「ええ、どうやっていいか、ほかの女の人に教えていただいたんですが、まだあまりよくわからないので、宜しくお願いします。」
「それじゃあ、時間内に何発やれるか、やってみましょうか。」
「よろしいですわ、おほほほ。」
「どうかしましたか。」
「たってますね。わたし、男の人がこうしているの見ると、すぐにかみつきたくなるんです。
「どうぞ、あ、髪の毛つまんでもいいですか。」
「ええ、そうしたほうが興奮されるそうですね。」
 すぐに男が雅紗也のお尻まで届いている長い三つ編みのおさげ髪をなかほどでそれぞれの手でわしづかみにすると、雅紗也は身体をかがませて男の性器に口を加えようとするのであった。その時、雅紗也の顔が不気味な表情に…。
「うふふふ…。」


(つづく)
へび少女の長い髪(第三夜)
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