また目覚めるとネグリジェなどを濡らしていた。この夜は、耳もとにそれぞれ黒いヘアゴムをゆわえたツインテールの髪形にしていたが、ヘアゴムを顔の前のほうで結んでいたために両方の髪も身体の前のほうに垂れ下がり、胸いっぱいに広がっていた。お風呂場の横にある脱衣所にたどりつくと、灯りがついていて誰かが入浴していたようであった。
「いったい、こんな夜中に、はっ。」
雅紗也は傍らに脱ぎ捨てられていた下着や服、それも見なれない男ものが、父親は外国に働いてずっと帰ってこない予定だったから、父親のものにしては小さめな感じがしており、いったい誰のものだろうと思ったが、そのとき風呂場のほうから不気味な笑い声が聞こえていた。
「うふふふ。」
「あれは、おかあさんの…。」
自分の母親が風呂場にいると違いないと思った雅紗也は、少しだけ扉を開いてのぞいて見たが、そこでは驚くような光景を目にしてしまった。
「がぶーっ!」
「ぎゃあーっ!」
「いひひひ。」
雅紗也の母親も雅紗也より髪の毛を長くしていていつも頭にまとめ髪をしていたが、風呂場で髪を洗うためおろすと床につくほど長く、その髪をかぶせながら何者かをつれて身体を抱いていたのである。それが、脱衣所にも脱ぎ捨てられていた男ものの主で、雅紗也が通学中の電車で見かけた男子高校生の姿だったのだ。
「おかあさん、何をしているの?きゃーっ!」
「見たわね。」
母親の口からは恐ろしい牙や蛇の舌が出てきていた。母親が恐ろしいへび女になっていて、男子高校生をつれこんでいたのである。
「おほほほ。おまえもおかあさんのようにへびになるのよ。さあ、ちょうど服をぬいでいるから、この子を襲っておやり。」
気絶していた男子高校生が目覚めると、その高校生も表情が不気味になり、牙や舌を口から出してきたのである。
「きゃあーっ!」
下着をかえるためにネグリジェを脱いでいたが、下着はまだつけたままの半裸の姿になっていた。その姿を見た男子高校生はまた興奮したようである。
「くくくく。」
「きゃーっ、こないで!」
だが、太って足の遅い雅紗也はすぐに男子高校生に背中からつかまってしまい、おさげにして前に垂らしていた髪の毛をそれぞれの手でわしづかみにされていたのである。実は、この男子高校生も髪の毛が長い女が好みで、雅紗也の母親に誘われていたのである。
「いひひひひ、この子の下着におまえの大きくなったちんちんを入れておやり。」
母親も雅紗也をつかまえて雅紗也のパンティーをずり降ろし、男子高校生の性器をつっこませてしまった。髪の毛をわしづかみにしながら興奮した男子高校生がとうとう精液をとびださせてもともと濡れていた雅紗也のパンティーをより濡らしてしまった。
「あ、ああ…。」
雅紗也が濡れと髪の毛を引っぱられている痛みを感じながら呆然としているところへ、雅紗也の肩に男子高校生の牙が刺さっていた。血が流れ、その肩の上に流れ出て来る血を何度も男子高校生は蛇の舌を使ってすくっていた。
「おほほほ。雅紗也もこれでへび女になるのよ。」
「放して…、あっ。」
雅紗也は、自分のおさげ髪をわしづかみにしている男子高校生の両腕を取り上げようとしたが、そのときベリッと皮膚がはがれてうろこが現われ、雅紗也の腕にもへびのうろこが浮かんでいるのが見えたのである。
「きゃあーっ!」
ショックで雅紗也はとうとう気絶してしまった。
夜明け近く、雅紗也は脱衣所で目覚めていた。
「はっ。」
洗面台の鏡を見ると、自分の口から牙や蛇の舌がはえているのが見えた雅紗也だったが、特に驚いたりすることもなかった。そこへ、母親がやってきた。
「おほほほ。身体がまずへびになったわね。今度は、心もなりきるのよ。」
「おかあさん、わたしはほんとうにへびに…。」
「そうよ。あなたの性欲から生まれてきたへびがすみついたのよ。」
「性欲ですって?」
「うふふふ。あなたをへびにした男の子がまだお風呂場に裸でいるわ。あなたも裸になっておはいり。」
雅紗也は、へび女になっている母親に見つめられて自分の意思に関係なく下着を脱ぎ始めていた。
「どうして、ひとりでに勝手に手足が…、ああ…。」
裸になった雅紗也はそのままで風呂場に入り、男子高校生のまた裸になっている姿を見つけたのである。
「ああ…、うふふふ…。」
男子高校生の姿を見た雅紗也も突然不気味な笑いを浮かべ、男子高校生の下半身に顔をうずめて性器を口に加え、しゃぶりはじめたのであった。
「ほら、おまえもこの子の髪の毛やおっぱいをさわっておやり。」
まだ、ツインテールの乱れた髪のままになっていた雅紗也の、ちょうどヘアゴムのあるところをわしづかみにして男子高校生の精液が出てきてしまい、雅紗也はそれをごくりと飲み込んでしまったのである。雅紗也は、大学受験のための予備校に通い始めた。三つ編みのおさげのまま下校中に寄り、教室で授業を受けていた。雅紗也の真後ろに別の男子がすわり、雅紗也の長い二本の三つ編みにしている髪の毛に見とれ始めたのであった。ノートを懸命にとるたびに首を上下に振ると、三つ編みの髪の毛も激しく動き、背中の上をするするっと蛇がはっていくように見えていた。だが、本物の蛇がそこに見えていたのである。
「あっ。」
かたほうの三つ編みの髪の毛が急に雅紗也の肩の上をくねらせてはい、黒いヘアゴムで結んだ毛先には蛇の顔が現われていたのである。
「うふふふふ。」
不気味な笑いを浮かべる雅紗也と、その後ろ姿に驚いている男子、このあと恐ろしいことが…。