そんなある日、眠っていた私はふと布団が重くなった事に気が付き目を覚ました。
"どうした事だ?"
気になって仕方が無かった私が目蓋を開けて首をやや上へ上げると、何かが私の下半身に覆いかぶさるようにしているのを見た。うす赤い電球の灯りの下に映し出されたその姿は、人の様でもありそれでいてそうではなかった。まずその体格の良さが人と異なる、大きさで言えば人よりも1周りほど大きいのではないだろうか。そしてその体、人であるのなら髪の毛があって後はのっぺりとしているはずだが、その者は角の様な物を生やし微かに体が時折灯りに輝いているのだ。世の中にはそう言う服があるとは言え、ああ言ったラメつきの服の様な不自然な輝きでなくもっと自然な言ってしまえば宝石に近い自然な輝きを放っているのだ。そしてよれていないのが最大の特徴であろう、つまりそれは服ではないという事である。
「おい・・・何をしている・・・。」
私はそっとそれなりの大きさの声で隣の部屋にいる妻には聞こえぬ様に呼びかけた。するとその何者かはこちらに気が付いたらしく、顔を上げて力をわずかに緩めた。その間隙を付いて私は枕元やや上にあるスイッチを切り替えて、電気をつけると明るい電球の下に炙り出された何者かの真の姿に、私は思わず目を見張り大いに驚いたのだった。
「グウゥゥッ・・・貴様、また邪魔をするのか・・・。」
そう野太い声で息巻くそれは予想通り人間ではなかった、全身から放たれる輝きの元として筋肉質の体に白銀の鱗を全身に生やし東洋竜の顔と尻尾を持ったそれは威嚇する様にその鋭い眼光を放って私を睨み付けて来た。ついうっかりその場で視線があってしまった私は、目を離す事が出来なくなってしまった。まるで私の全てを見透かすかのようなその瞳は何とも美しく、それでいて恐ろしくてならなかった。
私が心を震わせることも忘れて固まっていると、軽く頷いた手を伸ばして完全に布団を剥ぎ取り、その鋭い爪でパジャマを引き裂いて白い私の腹を露わにさせる。そして顔を近づけるとその長い舌をさっと肌の上に這わせた、人と違ってザラザラとしたその舌は言われ得ぬ感情を私に与え私は漸く心を振るわせる、その余りの気持ちよさに・・・その外見からは考えれない程の優しい愛撫に私はすっかり惚れてしまったのだろう。仕舞いには目をうっすらと閉じて軽く気持ち良さそうに声を漏らす始末、それを知ってか知らずか竜人は一旦舌を外し、反射的にそれを求める私の仕草を見て目の保養に時折していた。
「もっと気持ちよくなりたいか?うん?」
竜人が私にそう言ってきたのはかなりそれを続けてからであった。私は余りの気持ちよさに答える気力も無くしていたが、体はそれを求めていたので首を縦に振った。すると竜人はその大きな手で私の頭を撫でると再び舌を這わせ始めた。ただ先程までと違うのは今度は唾液をより多く塗付ける様にして舌を走らせている事、そして何とも凄い事に舌の這った跡からは無数の獣毛がその幅に沿って生え始めた事であろう。その獣毛の色は灰色の様な物で、次第に一筋の線であったものは太さと領域を増していく。
腹などを舐め終わった後、竜人は更に足や顔、首筋など全身を余す所無く舐め続けた。手の平や足の平などでは毛の代わりに肉球が姿を現し、爪は鋭く伸びて体は括れのある細身の活力あるものへと姿を変えていく。やがて全身がその毛で埋まると、最後の仕上げと呟いた竜人は両耳を一気に引っ張り、次に尾てい骨に指先を抓む時の様な形にして当てて同じく何かを引き、平たい胸を揉み下して睾丸を少し上へと持ち上げるとその裏に指を突き刺して穴を作り、仕舞いには腕を入れて体の中を捏ね繰り回して全てを終えたのだった。不思議と痛みを感じる事は全く無く、最後の辺りは舐められた時ほどではないにしろ仄かな心地よさを感じていた。
「これで完了だ・・・見て見るがいい、新たなる体を・・・。」
そう呟いて片腕を宙に大きく振ればその辺りの空気が平板化し、その表面は平たい鏡となって宙に姿を現した。竜人に言われるがままにまるて人形の様になって立ち上がり、その前へと立つと私は目を見張った。そこにはあの60代の名残こそあれ衰えつつあった肉体の影は無く、全身を青味掛かった灰色の獣毛で包み黄色に輝く瞳と長い尻尾を持ち、耳と髭を時折ピクピクと動かし豊満とまではいかないにしても、膨らみを持つ胸のある女の猫人がキョトンとした表情を見て自らを見詰めていた。
「これが僕の・・・。」
「そうだ、新しい体だ・・・中々の出来映えだと思わんか?」
「はい・・・ありがとうございます、僕は雌猫になったのですね・・・。」
「あぁそうだが、何か不満か?嫌なら別の物にしてやってもいいが・・・ククク。」
「いえ、そんな事はありません。むしろありがとうございます・・・この様な体にして下さいまして、僕は嬉しいです。」
すっかり様相を異にした体を見たせいか私の考えや精神、そして口調にいたるまでの全てが変化していた。自分の事を僕と呼ぶのは変わっていないが、考え方などが柔軟になった気がしてならない。恐らく、体が変貌すると共にその肉体年齢も若返ったのではないかと密かに推測してみた。
「そうか、なるほどな・・・おい、もう一度お前の股間を見てみろ。雌にしては・・・おかしくは無いか?」
言われて見て改めてみるとなるほど、てっきり胸と共に女の物になってしまったのだと思い込んでいた股間には女性器の外に男性器がしっかりと残っていた。
「どうして・・・残っているのですか・・・これが・・・。」
「決まっておるだろう・・・フフフ、まぁ言い。早速やるとしようか・・・そうだ、お前の名前を聞いていなかったな。なんと言う名だ?」
「太田順・・・順子です。」
その時まだ切り替わっていなかった私のある物が切り替えられた。それは名前、順三と口にしかけた途端私の口から出されたのは、順子と言う今の姿に相応しい女の名前だったのである。
「そうか・・・順子か・・・では、俺の事は・・・そうだなご主人様としておけ。何れ教えてやろう・・・何すぐだ、では始めようとしようか・・・。」
「はい・・・ご主人様・・・順子のここを・・・静まらせてくださいませ・・・。」
そう言ってその場に座り込み、足を大きく広げて漏れている割れ目を、毛を両手で掻き分けて曝け出す私の姿は最早、太田順三の気配は微かにも感じる事は出来なかった、そこにいるのは順子と言う名の雌猫、女の猫人に過ぎなかった。
「良いだろう・・・お前は俺から様々な罰を受けなくてはならないからな・・・徹底的に鎮めてやるよ。ホレッ、行くぞ・・・。」
「どうぞ・・・。」
ズブッ・・・ズズッ・・・
竜人のいきり立つペニスは静かにその外面とは対照的に出来たばかりの膣へと潜り込んで行った。
「痛っ・・・。」
痛みが走る、破瓜の痛み、本来なら感じる事無く一生を終える筈であった痛みが新たに生まれ変わった順三改め順子の体へと走る。だがしばらくするとその漏れた血も愛液と共に潤滑材として出入りするペニスに纏わり付くのみとなり、痛みも消えて行った。初めてだと言うのに激しい付きの連続で彼女は全身を大きく揺らして、それを受け止めては少しでも気持ち良くなろうと全身を持って努めていた。
そして放たれて受ける初めての精、引き抜かれると共に逆流して床をピンクに染める。間を殆ど置かずに始まる二回戦、一回目で要領を掴んだ順子は自らも積極的に受けて立つ。人と違って獣人の膣は本人の思う通りに締め付けを強くする事が出来るらしく、彼女はそれを最大限に利用して貪るのであった。
「ご・・・主人様・・・1つ・・・お聞きしたい事・・・が・・・。」
「何だ・・・言って見ろ・・・。」
「私に・・・どうして・・・罰が・・・課せ・・・られてい・・・るのですか・・・?」
「教えてやろう・・・まず、お前は島にて俺の寝床へ侵入し穢した・・・これが第一・・・。」
ペースがやや上げられた。
「そして・・・お前は数日前俺の食事を邪魔した・・・これが第二・・・そして・・・。」
「そして・・・何・・・なの・・・で・・・す・・・アッハウゥ・・・。」
彼女が尋ねる中、更にペースは加速し最早彼女の意識は更なるきっかけさえありすれば何時飛ぶか分からない情勢になっていた。
「第三は・・・お前の魂・・・お前は人でありながら・・・男でありなが・・・ら・・・俺を魅了させおったのだ・・・!」
バスッ、ズブッ、バシュッ・・・
竜人が言い切った途端そのペニスからは、先程の射精が前座であったと思われるほど精液が一気に放たれた。余りに多量の精液のせいでその筋肉質で平坦な腹は思わず膨らみ、順子は気持ちよさの余り自らもまた精を放って後に失禁した。今度ばかりは竜人も相当熱を入れていたようで、すぐには再開せずそのまま挿し込んだまま胡坐を書いて床に座り、肩を大きく上下させていた。
「ククク、良くもまぁ流れるものよ・・・。」
ようやく体を離した竜人は、順子のワギナより流れる様に溢れ出る精液と愛液の混合物を見て呟き、その一部に指を入れて軽く口に含んだ。
「そんな・・・こうも注がれたのはご主人様なのですよ・・・。」
「そうであったな・・・ハハハ、何良い事だ・・・中々の美味であるなこれは・・・お前も舐めてみるが良い。」
「私もですか・・・ありがとうございます、それでは・・・。」
順子もまた竜人の誘いを受けて指を差し出し、付着したその流れを口に含んだ。なるほど、かつて人間の男であった頃、それもまだ若かりし時、興味本位で自らの精液を含んでみた時とは全く違う味。敢えてかつて含んだ時の味をゴムとするなら、これは蜂蜜の様な甘い寒露、愛液が混ざったせいだろうか?それとも人で無い竜人の精液であるからだろうか?理由は分からないが何にしても素晴らしい味であった。
「美味しい・・・。」
順子は感動に浸っていた。それに同意する竜人、首を軽くリズム良く数回揺らすそっと彼女の体を自からの元へと寄せて呟いた。
「また続きをするか・・・お前みたいな上質の器はそうある物でない、我ながら嬉しく思う・・・そして、誇りに思うが良い。良いな?」
「はい・・・ご主人様、仰せのままに・・・。」
彼女は心底幸福であると顔の全てを用いて表していた。その姿に強面の竜人をして顔を緩ませ、肩を更に寄せ合わせて応じたのであった。