昔から勘は鋭い方だと思うし、実際よく当たる。

テストの選択問題は結構当たるし、いいことありそうだと思ったら道端でお金を拾ったりするし、誰かが嘘をつけば、なんとなく嘘をついてるって分かる。

そんな俺が隣を歩く人物を見て思う。

コイツは俺が好きなんじゃないかって。

コイツっていうのは、今俺の隣を歩いている狼獣人。

同じ狼獣人でも、毛皮が茶色な俺と違って灰色。

年齢は俺と同じ14歳。

中学の同級生で同じクラス、しかも同じ野球部。

夏休みに入って、朝から夕方までみっちりと練習した帰り。

俺達以外には誰の姿も見えない、民家も見えない、道の脇の森でセミが大合唱してる、そんな田舎道で、無言で隣を歩くコイツを見て、ふとそんなことを思った。

別に本人に確認したわけじゃないから、本当の所は分からないけど、なんとなくそんな感じがする。

部室で着替える俺の姿をチラチラ見たり、トイレで並んで用を足す時に、俺のチンコをチラチラ覗き見したり。

そりゃ俺だって同級生や先輩の筋肉の付き具合とか、チンコの大きさが気になるから、こんなものは根拠なんて呼べない。

でも、なんとなくコイツは俺が好きなんじゃないかって思う。

だから俺は冗談交じりに聞いてみた。

「なぁ」

「なに?」

「お前、俺のこと好き?」

ソイツの耳がピクッと動いた。

そのあと、誰かが聞いてやしないか確認するように、耳が色んな方向に動いて、眼が泳いだ。

「……なに、それ」

ソイツは苦笑い交じりに言ったけど、明らかに動揺してることが分かる。

俺の勘はやっぱり当たったみたいだった。

俺はさらに聞く。

「だって、着替えの時とかトイレの時とか、俺のことチラチラ見てるじゃん」

「それは……だって……」

今度は苦笑いもしないで、ソイツは口ごもって黙り込んだ。

その様子がなんとなく可愛らしい。

……別に、俺はそっちの趣味があるわけじゃないけど、その様子にちょっとだけ興奮して、ほんのちょっとだけ、チンコが反応した。

ちょっとの興奮に任せて、俺はさらに聞く。

「俺のチンコ、見たいの?」

自分でもストレートだと思うこの質問に、ソイツが立ち止まった。

つられて俺も立ち止まる。

ちょっとの沈黙。

「……ん」

蝉の声がやかましいくらいに聞こえるなか、ソイツが消えるような声で言ってうなずいた。

その様子に、俺のチンコがまた反応する。

興奮もさっきより高まってきて、頭がボーッとしてきた。

喉も渇いてきた。

「……俺と、エッチなことしたい?」

口を突いて出た言葉に、自分でも驚いた。

でも、ソイツはもっと驚いたみたいで、目をまん丸くして俺の顔を見つめてきた。

そして、ソイツは勢いよくうなずいた。

「……じゃ、しよ」

またも勝手に言葉が口を突いて出た。

けど、ここまできたら、もうどうでもいい。

別に俺はコイツのこと、嫌いじゃないし。

というか、どちらかといえば、俺もコイツのこと、ライクの意味で好きだし。

「ここじゃ……」

呟いて、ソイツは俺の手を引いて、脇の森の中に入った。

少し歩いて、今までいた道が完全に見えなくなって、どこを見回しても木以外に見えなくなった所で、ソイツは立ち止まった。

ソイツが俺の方を振り返る。

ここで、という意味だと分かった俺は、荷物を地面に置いて、制服のズボンと下着の前に手をかけて、一緒に下げた。

半立ち状態のチンコが外気に晒されて、同時にソイツの目にも晒される。

半分近くまで剥けたチンコが、心臓の鼓動に合わせて、どんどん大きくなる。

十数秒後、ソイツの見てる前で、俺のチンコが真上に向いて直立した。

皮が半分より少し後退した俺のチンコは、ビクンビクンと震えてる。

ソイツはその場にひざまずくと、大事な物に触れるように俺のチンコに両手を添えた。

チンコにソイツの両手の感覚。

と、思った途端、

「んっ!」

ヌルッとした感触がチンコに走った。

ソイツは両手で俺のチンコを握ったまま、半分だけ顔を出した亀頭にしゃぶりついてた。

「あっ…あっ……」

初めて感じる感触に、膝が震える。

ソイツが舌で亀頭を舐め上げ、舌を皮と亀頭の間に差し入れるたびに、俺の口から自然に声が漏れた。

その感触に酔いしれて、俺は膝を震わせたまま、空を仰いで、ソイツに身を任せた。

少しして、ソイツが俺のチンコを根元まで咥えた時、俺はもう立っていられなくて、いったんチンコをソイツの口から引き抜いた。

ソイツの唾液か、それとも俺の我慢汁か。

透明な糸が、俺のチンコとソイツの口の間に引いた。

俺は地面の上に横たわると、またソイツを股間に招き入れた。

今度は一気に俺のチンコを根元まで口に咥えるソイツ。

ソイツの口の中で俺のチンコは、舌で舐め回され、頬の内側に当てられ、牙で甘噛みされ、音を立てて吸われ、ドクドクと我慢汁を出し続けてた。

そうしているうちに、俺のチンコが我慢の限界を超えた。

ソイツが喉の奥まで俺のチンコを咥えた瞬間。

「あっ! イク! イクッ!! ッッッゥゥウウウ!!!」

森に響くような声を発して、俺はイった。

歯を食いしばって、ソイツの口の中に精液を撒き散らす。

ソイツは、その精液を全部飲み下した。

飲み下す時の動きが俺のチンコに伝わり、何度も精液を吐き出した。

イった余韻から覚めた時、目の前にはソイツの顔があった。

そして、

「んっ!?」

俺はいきなりキスをされた。

キスといっても、口先同士を合わせるだけのキス。

でも、ソイツはそれじゃ満足できなかったみたいで、懸命に舌先で俺の口をこじ開けようとしてる。

その様子がいじらしくて、俺は口を開けて、ソイツの舌を受け入れた。

「ん……」

鼻声で小さく唸り、舌を絡めてくるソイツ。

生暖かく、ヌルッとした感触が、俺の舌に絡まる。

少し苦みがあるのは、俺の精液を口で受けたからかもしれない。

いつしか、俺達は濃厚なキスを交わしてた。

長いディープキスが終わると、ソイツは息を荒げて制服を脱ぎ始めた。

焦っているのか、なかなかうまく脱げないでいるソイツを見て、俺は小さく笑う。

それに気付いたソイツが、毛皮の下で顔を赤らめているのが分かる。

少ししてソイツが自分の制服を脱ぎ終えると、今度は俺の制服を脱がせようとしてきた。

俺はされるがままに制服を脱がされてく。

やっぱり焦ってるのか、なかなか脱がせないでいるソイツをまたも笑いながら、俺はソイツを制して自分で制服を脱いだ。

着替えの時に裸を見せることはあったけど、こうしてまじまじとお互いの裸を見るのは初めてだ。

部活で付いた筋肉は、引き締まっていて太過ぎず細過ぎず。

周りに付いてる脂肪も、過度に少ないわけじゃなく、適度に付いてる。

初めてよく見るソイツのチンコは、すでに勃起状態。

俺と同じくらいに剥けた先端は、もう我慢汁でグチャグチャになってて、ヌラヌラと光ってる。

俺はビクビクとしゃくり上げてるソイツのチンコに手を伸ばして、グチャグチャに濡れた亀頭を握った。

「んっ…!」

ビクンと体を震わせて、鼻声を出すソイツ。

同時に、我慢汁が少し溢れたような気がする。

俺は亀頭を握った手をグルグルと回して、ソイツを刺激した。

「あっ! ひ…んぁ…!」

情けない声を出してビクビク震えるソイツが面白くて、俺はますますソイツの亀頭をこね回してやる。

すると、

「ふぅ…ぅぅ…も、もうダメっ!!!」

目を堅く閉じて、ソイツが叫んだ。

同時に、俺の掌の中で生暖かいモノが弾けた。

膨らんだ亀頭から、次々に生暖かい精液が噴き出して、俺の掌を汚す。

「……早いな」

あんまりにもあっけない最後に、俺は思わず呟いた。

けど、ソイツは俺の言葉も聞こえていないみたいで、全力疾走したあとみたいな息切れをしてる。

俺はソイツの精液の付いた掌を地面に擦り付けて精液を落とすと、ソイツが射精の余韻から覚めるのを待った。

少しして、落ち着いたのか、ソイツが言う。

「……もう1回」

「もう!?」

驚いた俺が聞き返すと、ソイツはコクンとうなずいて応える。

見ると、ソイツのチンコはもう勃起してて、精液をこぼしながらビクビクと震えてた。

「……ま、いいけど」

そう言う俺も、ソイツの射精に興奮したのか、いつの間にかチンコを勃起させてた。

「こ、今度は舐めてくれる?

 オレも舐めるから」

遠慮がちに言うソイツに、俺はうなずいて応えた。

それを見たソイツは、自分の下半身を俺の上半身に、上半身を俺の下半身にくるように、俺の上にまたがった。

エロ雑誌で見たことがある体勢だ。

たしかシックスナインとかなんとか。

視界には、濡れたソイツのチンコが大きく飛び込んできた。

俺はそのチンコに手を添えて、恐る恐る舌を伸ばす。

舌先がソイツのチンコに触れると、ソイツの体がピクンと動いた。

そのまま、何度か舌先でチンコをなぞってみる。

少し苦いようなしょっぱいような味が、舌を伝わってきた。

意を決して、俺はチンコを口に含んだ。

「ふぁっ!」

ソイツが声を上げた。

ついさっき俺も同じ感覚を味わったから、声が出るのも分かる。

たぶん、今まで感じたことがない感触を味わってるんだろう。

同時に、俺も初めての感触と味を味わってた。

初めて咥えたチンコは、すごく熱くて硬い。

よくバナナとか棒アイスをチンコにたとえて咥える奴を見るけど、実際のチンコは全然違った。

熱くて硬くて、それでいて少し柔らかい。

今までに味わったことのない感触だ。

味も、チンコそれ自体は無味だったけど、周りに付いてた精液と我慢汁は苦くてしょっぱい、初めての味。

精液と我慢汁が全部なくなると、あとに残るのは無味のチンコの味だけ。

けど、チンコからは少しずつ我慢汁が出てきて、ほんのりとしょっぱい。

不思議なことに、一度咥えてしまえば、あまり嫌な感じはしなかった。

なんてことを分析しながらソイツのチンコをしゃぶってると、俺のチンコがまたヌルヌルとした感触に包まれた。

ちょっと視線を傾けると、ソイツが俺のチンコを咥えてた。

俺達は、そのままお互いのチンコをしゃぶり続ける。

チンコをしゃぶるなんて、俺はもちろん初めてのことだったし、たぶんソイツもさっきのが初めてだったんだろうと思う。

しゃぶり慣れた奴からしてみたら、テクニックもなにもあったもんじゃないのかもしれないけど、俺達にとっては充分過ぎる刺激だ。

ひたすらしゃぶり続けてると、自然と腰が動く。

俺もソイツも少しずつ腰を動かして、お互いの口の中を犯し始めた。

2度目のことだから、俺もソイツも今度はなかなか射精しない。

なんて思ってた矢先、

「んくっ…! ぷはっ! ああ、で、出るぅぅ!!!」

ソイツが俺のチンコから口を離して叫んだ。

「んぅ!?」

マズイと思った俺は、慌ててソイツのチンコを口から引き抜こうと思ったけど、ソイツが腰を動かして俺の頭を上から押さえ付けてきたから、引き抜けなかった。

口の中で、ソイツのチンコが一回り大きくなったように感じた。

次の瞬間。

「んごぉ!! ぅぐんぅぅぅ!!」

舌の付け根、喉の辺りに、熱いモノが突然流れ込んできた。

苦いソレは、喉にへばりついて息をしづらくする。

ソイツが腰を一瞬浮かせた隙に、

「んがっ! がはっ! ぐぁっ! んぐぇほっ!! げほっ!」

俺は口からチンコを抜き放って、むせかえる。

ほとんど飲んでしまったけど、少しだけ残った精液が、咳と一緒に地面に吐き出される。

喉の奥に違和感を感じながら、俺は少しの間むせ込んだ。

「ご、ごめん! だ、大丈夫?」

俺の様子に慌てた様子で、ソイツは俺の背中をさすりながら聞いてくる。

俺はうなずいて応えると、少し落ち着きを取り戻して、大きく深呼吸をした。

なんだか、まだ喉の奥に違和感を感じる。

「ごめん……」

シュンとした様子で耳を垂らしたソイツを怒る気にもなれない。

俺はできるだけ優しい口調で、

「いいよ、別に」

とだけ、言って答えた。

突然の衝撃で、俺のチンコはすっかり萎えてしまった。

いい感じで気持ち良くなってただけに、なんとも不完全燃焼な感じがある。

俺の萎えたチンコを見止めたソイツが、うなだれたまま言う。

「萎えちゃったね……」

「しょうがないよ」

「もう1回、オレが舐めてあげる」

「いいよ、もう……って!?」

俺が答え終わるよりも早く、ソイツは俺のチンコを咥えてきた。

「ん…あ…!」

断りはしたけど、もうすでにしゃぶられている以上、このまま流れに任せるしかない。

俺は俺のチンコを咥えるソイツの頭に手を回して、快楽を貪ることにした。

といっても、もう充分な刺激を受けてた俺のチンコは、ソイツの口撃にそんなに長くは持ちこたえられなかった。

「イ、イくぞ!? いいの、か!?」

さっき、突然射精されたことを思い出して、確認する俺。

すると、ソイツは急に口を離して、片手で俺のチンコを扱き始めた。

「出る瞬間、見たい」

ソイツが上目使いで俺に訴えかけてくるや否や、俺に我慢の限界がきた。

「あ、イ、イくっ!!!」

手で扱かれながら、俺は今日2度目の射精をした。

ソイツは俺の射精の瞬間を、目を皿のようにして見てた。

精液は放物線を描いて地面にポタポタと落ちる。

さすがに2度目だけあって、量は少ない。

それでも、ソイツの手の中で、俺は何度も精液を放った。

「ふぅぅぅ……」

大きく息をついて、射精の余韻を味わう俺。

そんな俺に、ソイツが聞いてくる。

「気持ち良かった?」

「そりゃ、まぁな」

「……ねぇ」

「ん?」

ソイツはもじもじしながら、言いづらそうに言う。

「また、してくれる?」

「……いいよ」

「ありがと」

俺の答えに、ソイツは恥ずかしそうに、嬉しそうに笑う。

そして、ソイツは俺にキスを求め、俺もそれに応えた。

俺達は、また深く、濃厚なキスを交わした。

そんなキスを交わしてる最中、なんとなく俺は思った。

もちろん、根拠なんてない、単なる勘だけど。

(コイツとは、これからもずっと一緒のような気がする)

 

 

昔から勘は鋭い方だと思うし、実際よく当たる。