石造りの狭い個室に甘い匂いと湯気が立ち込めている。

個室の中心、円形にくりぬかれた深さ60p、直径2m程の穴は、ピンク色の液体で満たされ、俺と相棒はその液体につかっていた。

液体は体温より少し高い程度で生暖かく、ヌルヌルとして、甘い匂いを発している。

その液体に体を浸している俺達の体毛もねっとりとして、地肌にへばりつく。

だが、俺はそれを気色悪いとは思わなかった。

俺は獅子獣人特有のタテガミを液体で濡らす。

液体は糸を引き、滴る。

その様子を見ていた相棒が口を開いた。

「なぁ、そろそろいいだろ? もう我慢できないんだ……」

ポーッとした口調でそう言うと、相棒はこちらに寄ってくる。

そして、俺のすぐ目の前までくると、両手を広げて俺に抱きついてきた。

俺も同じように相棒に抱きつく。

すると、それを合図にしたかのように、相棒が俺の口に口付けてきた。

俺はそれに応え、口を開き、相棒の舌を口内に招き入れる。

ピチャピチャと音を立てて絡み合う、舌と舌。

なんともいえない興奮に包まれ、俺は相棒の背中に回していた手をゆっくりと下げる。

そのまま虎獣人である相棒のまだらの毛皮を撫でながら、股間へと手を伸ばすと、そこにあるモノを優しく握った。

「ん……」

口を塞がれた相棒の口から微かな呻きが漏れる。

構わずに、俺は握ったモノの輪郭をなぞる。

それはとても大きく、浮き出た血管の形が分かるほどに怒張していた。

竿をさすり、先端を突つき、下にある袋を中の玉を転がすように揉む。

刺激を与えるたびにモノは振るえ、相棒の口からは呻き声が漏れた。

俺は相棒との長い接吻を終え、虚ろな表情をした相棒の目を見つめる。

「今日は随分とヤる気じゃないか、エピアル」

エピアルは薄く微笑むと、俺の胸に頬を寄せる。

「だって仕方ないだろ?

 オレはポンペイに来るのは初めてだから、町の連中を見てたら興奮しちゃったんだよ」

それを聞いたオレは声を出して笑い、ねっとりと濡れたエピアルの毛皮を撫でながら言う。

「そういえば、この宿に着くまで、ずっと立ちっぱなしだったもんな、お前」

俺にからかわれ、エピアルは顔を赤くする。

今、俺達が滞在しているこの町『ゴモラ』は、変わった規則のある町だった。

その変わった規則というのは、町にいる者はすべて、24時間常に全裸でなければならないということだ。

一体、誰が決めたことかは知らないが、昔からそういう規則があったらしい。

そういうわけで、町の中を歩いている者は全員全裸。

俺は何度かこの町に来た経験があったが、今回が初めてのエピアルには刺激が強すぎたらしい。

宿に着くまでの間、エピアルは股間のモノを屹立させ、それを隠すようにして歩いていた。

その様子を思い出し、俺は声を殺して笑う。

エピアルは恥ずかしそうに俺を見上げると、

「今はそんなこと関係ないだろ?

 早く続きをやろうよ」

と言って、再びキスを求めてきた。

俺はそれに応えて、再び舌を絡めてやる。

短いキスのあと、俺はエピアルの肉棒への刺激を再開させる。

優しくさすってやると、エピアルの肉棒は震え、ヌルついた液体の中に自身の粘液を吐き出していく。

「……さぁ、立って」

俺は肉棒への愛撫をやめ、エピアルをその場に立たせる。

言われるがままに立ち上がったエピアルの肉棒が、ちょうど俺の目の高さにくる。

それは赤黒く怒張し、血管の浮き出た竿は刺激を求めるように脈打っていた。

俺はその肉棒に片手を添え、もう片方の手をエピアルの腰に回して引き寄せると、昂ぶった肉棒を口に含んだ。

「……ぅ…ん……」

エピアルの口から甘い声が漏れる。

俺は口の中で暴れる肉棒に舌を絡ませる。

肉棒を濡らしているピンク色の液体はまるで蜂蜜のように甘く、その液体にまみれている肉棒は、生暖かい飴のようだった。

その味と感触を楽しみながら、俺は肉棒を口内で舐め回す。

太い竿を舌先でなぞるように舐め、舌先は亀頭の先端とカリの部分を突つき、擦る。

そして頭を前後に動かしながら、頬の内側の肉に、亀頭を擦りつけ、ストローを吸う時のように肉棒を吸い上げる。

「ひっ……! あぁ…イイ…よ…ぉ……」

頭上ではエピアルが刺激に合わせて喘ぎ、俺の頭を両手で抱え、快楽を貪っている。

しかし、俺はそこで刺激をやめ、エピアルの手を払い除けて、肉棒から口を離す。

エピアルは不満そうな、切なげな顔を浮かべて俺を見下ろす。

そんなエピアルをよそに、俺は円形にくり抜かれた穴の縁に腰掛ける。

そして、恨めしそうな顔をしたエピアルを手招きする。

エピアルはゆっくりと、いきり立った肉棒を揺らしながらこちらに来る。

俺は目の前まで来たエピアルをひざまずかせると、腰を前に突き出し、俺自身の膨張した肉棒をエピアルの眼前で振る。

エピアルは揺れる俺の肉棒を握ると、上下に扱いた。

甘い液体に濡れた肉棒は、エピアルの手の中でいっそう大きさを増す。

しぼり出すようなその動きに、俺の肉棒は先走りを溢れさせる。

その様子をいとおしそうに見つめていたエピアルは、肉棒の根元をつかむと、それに頬を擦りつけてきた。

濡れた毛皮が肉棒と擦れ、細かい刺激が俺を襲う。

「いつ見ても大きいよな、オートスのは。

 1度コレを咥えたら、もうほかのは咥えられないよ」

そう言いながら、エピアルは頬擦りを続ける。

「じゃあ、そろそろ咥えるか?」

俺はエピアルの頭を撫でながら囁く。

エピアルは頬擦りをやめると、妙に子供っぽい目をして俺を見上げ、コクリとうなずく。

「どっちで咥えたい? 上か? 下か?」

「……どっちも」

「ふふ、欲張りな奴だな、お前は」

俺は小さく微笑み、再び肉棒を突き出した。

エピアルは嬉しそうにそれを舐める。

つけ根の部分から亀頭に向かって舌を滑らせ、裏筋の部分を素早く舐め回す。

「おぉ……ぅ…」

思わず声を漏らす俺。

エピアルは俺が快感を感じているかを確かめるように上目遣いに俺を見る。

そして、俺が感じていることを確認すると、一気に肉棒を頬張った。

暖かな口の粘液に包まれる俺の肉棒。

エピアルは先程俺がしたように、柔らかい頬の内側の肉に俺の肉棒を擦りつけ、鈴口を舌の先端で押し開くようにつつく。

肉棒の下に垂れ下がった肉球を、空いた手で優しく揉みしだきながら、そこも口に含んで優しく転がす。

一通りの愛撫を終えると口を離し、立ち上がる。

口から開放された俺の肉棒はきれいに液体が舐め取られていた。

ピンク色の液体を両手ですくい取ったエピアルは、それを反り立った俺の肉棒に垂らし、全体に塗りつけていく。

それが終わるとおもむろに立ち上がり、俺の上にまたがる。

妖しい笑みを浮かべて俺を見下ろすと、俺の肉棒に片手を添え、その上にゆっくりと腰を下ろしていった。

エピアルは俺の肉棒を動かして、その切っ先を自らの尻の穴へと導き、あてがう。

「じゃあ、いくよ?」

一言そう言うと、エピアルはゆっくりと腰を沈めていった。

亀頭の先端から徐々にエピアルに飲み込まれていく俺の肉棒。

エピアルの内部の体温を肉棒に感じる。

それはとても熱く、下手をすれば火傷してしまうのではないかと思うほどだった。

「……っふぅ〜」

やがて肉棒全体を尻の穴で飲み込むと、エピアルは大きく溜め息をつく。

その様子はどことなく安心したような雰囲気を感じさせる。

「やっぱり、いつもみたいに指で慣らしてからの方がよかったか?」

俺はエピアルの様子を見て心配になり、問いかける。

するとエピアルは、

「いや、いいよ。 たまにはいきなり入れるっていうのもいいもんだしね

 でも、ちょっと動くのは待って欲しいかな。

 しばらくこうしていれば、自然と広がるはずだから」

と答え、自嘲気味に笑って見せた。

俺もつられて笑うと、上体をかがめて、俺の腹の位置に反り返ったエピアルの肉棒をペロリと舐め上げる。

ビクンッと身を震わせるエピアル。

俺はエピアルの腰に両手をかけると、俺を見下ろしているエピアルに向かって言った。

「俺がそんなに我慢できると思うか?」

「え?」

エピアルが俺の言葉を理解するよりも早く、俺は腰を上下に揺さぶる。

「! うひゃ!?」

突然の刺激に声を裏返らせてエピアルが喘ぐ。

それを見た俺は満足し、腰を動かす速度を速めていく。

「あっ、いっ、待って……! いきなり、そんな、こと、されたら、壊れ、ちゃうぅ!!」

俺に揺さぶられながら、激しく首を横に振り、エピアルが叫ぶ。

俺はその様子に興奮し、さらに激しくエピアルを突き上げる。

「うぐっ! やっぱり、お前の中は最高だな……

 柔らかさも、熱さも、締め具合も……」

腰を突き上げなら、俺の上で喘ぐエピアルに向かって言う。

そして、上下に揺れるエピアルの胸に顔を近付けると、体毛に隠れた突起を舌で舐め回し、牙で噛んで刺激した。

「ああ! いい! 気持ち、いいよぉ!!」

上を責められたためか、下が慣れてきたためか、それともその両方か。

エピアルが上ずった声を上げて、感じていることを知らせる。

気分をよくした俺は、そのまま突起を口で責め、腰をさらに激しく振る。

グチャン グチャ グチュ……

「ひぃい!! あぁぁんん!!!」

狭い個室に、粘液の擦れる音とエピアルの叫び声が反響する。

エピアルは俺の肩に両手を乗せ、体を仰け反らせて、片時も途絶えることなく喘ぎ続ける。

俺の方も、声こそ出さないまでも、エピアルの絶妙な締めつけ具合に、すでに絶頂近くまで上り詰めていた。

そしてついに耐え切れず、エピアルの胸を舐めるのを止めると、

「ぐぅぅぅ! もう、ダメだ、イくぞ! いいか!?」

と宣言して、これ以上ないくらいの速さと激しさで腰を振った。

「やっ……!! まだ待って! 一緒に! 一緒に!!」

そう叫んでエピアルは拒否したが、1度絶頂近くまで上り詰めた昂ぶりが鎮まるはずもなく。

「ダメだ! もう、我慢、できないぃ!! う、おおぉぉぉぉ!!!」

俺は雄叫びを上げ、エピアルの中にすべてを放ってしまった。

俺の肉棒は、俺の意思を無視して、何度も何度もエピアルの中で脈動し、精液を吐き出していく。

あまりの精液の量に、エピアルの中に入りきらなかったものが、ポチャンと音を立ててピンク色の液体に落ちていった。

それでも俺の肉棒は脈打つのをやめず、精液を吐き出し続ける。

ビクンビクンッと脈打ち続ける俺の肉棒。

俺は目を固く閉じ、歯を食いしばって、快感に身をかがめる。

と、その時。

「うあ! ああああぁぁぁぁ!!!」

絶叫が上から聞こえてきた。

その声に、俺はハッとして目を開ける。

その目に飛び込んできたのは、すぐ目の前で脈動するエピアルの肉棒だった。

その先端からは勢いよく精液が飛び出す。

「うおっ!?」

俺は驚いて声を上げ、反射的に目を閉じてそれが目に入るのを防いだが、俺は顔全体で精液を浴びてしまった。

次々と吐き出される精液は、俺の鼻を、目蓋を、耳を、口を、たてがみを汚していく。

その量は、俺がエピアルの中に放った量よりも多く、オレの顔は瞬く間に白く汚れていった。

「はぁはぁはぁはぁ……ご、ごめん。

 つい、耐え切れなくて……」

エピアルは激しく肩で息をして、申し訳なさそうに謝る。

そして、俺の顔に口を近付けると、舌でペロペロと自分の吐き出した精液を舐め取っていった。

俺はそんなエピアルの口に自らの口を近付けると、舌を出してエピアルの舌を舐めた。

そのまま俺達は唇を重ね、キスをする。

エピアルの精液が、エピアルの唾液と共にオレの口の中に入ってくる。

キスを終え、お互いが口を離すと、その間に1本の粘液の糸が引いた。

俺はその糸を指で切ると、

「別にいいさ。 それよりも少し休んだら、もう1回やろう。

 まだまだ夜は長いんだから……」

と言って、エピアルを両手で抱き締めた。

 

 

俺達の甘い夜はまだ始まったばかりだった。