「では、さっそく脱がせてあげましょうかね。 ウフフフ……」
全裸になったレイトが、床に這いつくばっているオレに近付いてきた。
同じく全裸になったラフトも、そのあとにつき、オレの目の前にやってくる。
「ほらほら、見て見てヒューネさん。
オレのちんちん、こんなにおっきくなっちゃった!」
オレの目の前に自らの陰部を晒し、陽気な口調でラフトが言う。
その言葉通り、ラフトのペニスは完全に勃起していた。
亀頭の半ばまで皮を被ったペニスの先端は湿り気を帯びており、地下室の蝋燭の明りを妖しく反射している。
「おつゆもこんなに出ちゃってるよぉ。
飲んでみる? キヒヒヒ!」
言ってラフトはペニスをオレの口元に近付けた。
オレは口を固く閉じて顔をそむけるが、ラフトは両手でオレの角を掴み、それを許さない。
閉じた口にラフトのペニスが擦り付けられ、ラフトの漏らした先走りで口と鼻が濡れる。
雄の臭いが鼻をついた。
「あれれ? 口開けないと飲めないよぉ?」
陽気な口調でオレを屈辱でまみれさせるための言葉を吐くラフト。
そんなラフトをレイトが制する。
「ラフト、まだまだ時間はあるんだから、そんなに急がなくてもいいでしょう?
それより、ヒューネさんの服を脱がすのを手伝ってください」
「……ま、それもそうだねぇ。
せっかくの機会なんだから、ヒューネさんにも楽しんでもらわないとねぇ。 キヒヒヒ!」
レイトの言葉に同意し、ラフトがオレの口元からペニスを離す。
先走りの溢れたペニスを何度も擦り付けられたせいで、オレの口元はベトベトだ。
「さて、それでは脱がしましょうか。 ウフフフ」
「キヒヒヒ!」
癇に障る笑い声を発し、レイトとラフトがオレの服に手を掛けた。
オレは抵抗しようともがいたが、体に力の入らない今、それはまったくの無駄に終わった。
それどころか、抵抗の声も呻きも発することができない。
オレはもがくことすら許されず、忌み嫌う2人に次々に服を剥ぎ取られていく。
手慣れた手付きの2人によって、オレはあっという間に全裸にされてしまった。
「きれいな肌だねぇ。 キヒッ!」
ラフトがオレの胸を撫で回して呟く。
「これでは、そっちの趣味の連中が興味を持つわけですねぇ」
レイトはオレの腹を撫で回して呟いた。
2人はひとしきりオレの胸と腹を撫で回したあと、2人同時にオレの下腹部に手を滑らせた。
2人の手がオレの股間のスリットに達する。
「そんじゃ、ゆっくり楽しもうねぇ、ヒューネさん。 キヒヒ!」
「痛いことは何もしませんから安心してください。
まぁ、あなたには屈辱的なことかもしれませんけどねぇ。 ウフフフ」
言って2人は同時にスリットの中に指を挿し入れた。
ペニスに触れる2本の指。
その2本の指によって、オレのペニスは体外にさらけ出された。
「おっきい!」
ラフトが嬉しそうに声を上げた。
レイトもニヤついた表情でオレのペニスを見ている。
体外に出されたオレのペニスは弛緩しており、ダラリと下腹部に横たわっている。
そんなオレのペニスを、レイトとラフトは弄ぶ。
その最中、レイトが思い出したかのように呟く。
「ところで、毒が回った今でも立つんですかねぇ、コレ」
「あ、そういえば」
「イナスさんに聞いておけばよかったですねぇ」
「まぁまぁ、いいんじゃない?
とりあえず弄って立つかどうか見てみようよぉ、兄貴」
「そうですねぇ」
2人のオレのペニスを弄る速度が速まった。
と同時に、2人はオレの肛門をも刺激し始めた。
前と後ろを同時に責められ、オレの下腹部が快感を感じ始める。
毒の影響を受けて酩酊状態になっている今でも、その快感はペニスに変化をもたらしていった。
「おっ、おっきくなってきたぁ!」
「どうやら、ここに毒の影響はなかったようですねぇ」
一安心したように2人が言う。
もちろん、オレとしては嬉しいことではないし、安心もできない。
勃起してしまったことによって、2人の加虐心を刺激してしまったことは明白だったからだ。
舌舐めずりをしつつ、2人がオレのペニスに口を寄せる。
その一瞬ののち、2枚の舌がオレのペニスを縦横に這い回り始めた。
瞬く間に2人の唾液にまみれていくオレのペニス。
まったく抵抗のできないオレは、2人にされるがままだ。
ピチャピチャと音を立てながら2人の舌がペニスの表面を撫でるたび、ペニスの深部で熱く、何か歯痒いものがうずく。
それを知ってか知らずか、2人は延々とオレのペニスを舐め続けていた。
それの光景は、さながら犬や猫が肉のこびり付いた骨を舐めている様を連想させる。
しかし、それにも飽きてきたのか、2人が同時に舐めるのをやめた。
2人の口元は、お互いの唾液とオレの先走りとにまみれている。
「あまり刺激してしまうとイってしまいますからね。
今はまだこの辺でやめておきましょう。
それとも、もっと続けてほしかったですか? ウフフフ……」
「続けてくださいって言えたら続けてもいいよぉ? キヒヒヒ!」
嘲り、2人は上目遣いでオレの表情を見る。
当然、オレが毒で口さえ満足に動かせないことを知ったうえ、さらに仮に動かせたとしてもそんなことを言うはずがないということを知ったうえでの言葉だった。
2人は今、オレを屈辱と羞恥でまみれさせることを心底楽しんでいるようだ。
体の自由さえ利けば、こんなことは即座にやめさせるものを、と心の中で思っても、今のこの状況では無意味なこと。
2人はそれさえも見透かし、オレを責め続ける。
「じゃ、そろそろオレのも舐めてよぉ、ヒューネさん」
ラフトがオレの胸の上にまたがり、ペニスをオレの前に突き出す。
勃起したペニスの先端からは先走りが玉になって滴っており、それがオレの鼻先に付着した。
冷たい感触を感じると共に、再びラフトがペニスをオレの口元に擦り付けてきた。
「ほ〜ら、口開けなよぉ。
おいしいおいしいオレのちんちんが咥えられないよぉ?」
頑なに口を開こうとしないオレにラフトはペニスを擦り付け続ける。
しかし、どうしても口を開かないオレに、ついにラフトは業を煮やしたのか、
「自分で開けないなら、オレが開けちゃうよぉ?」
言って、両手でオレの上顎と下顎を掴み、強引に上下に引き開いた。
抵抗空しく開かれるオレの口。
ラフトは開いたのを確認するや否や、すぐさま勃起したペニスを挿入してきた。
熱い肉の質感とぬるついた先走りの質感が口内に広がり、雄の臭いが鼻から抜ける。
「噛んじゃダメだよぉ?
もしそんなことしたら、歯を全部ひっこ抜いちゃうからね。
ここには道具も揃ってるんだからさぁ」
噛み付いてやりたい気持ちは充分にあるが、もしそれをすれば、ラフトは本当にオレの歯を全部引き抜くだろう。
そのうえで、オレの口を犯すことは間違いない。
とすれば、噛み付くことはオレにとって痛みを伴う分、最悪の選択でしかなく、ラフトもオレがそう判断していることは承知しているはずだ。
その証拠に、オレを見下ろすラフトの顔に、ペニスを噛み付かれるかもしれないという恐怖と不安の色は微塵も見えない。
そのラフトの読み通り、オレは一切の抵抗をせずにいた。
しばらくオレの口にペニスを突っ込んでいたラフトは、オレが抵抗の意思を見せずにいると、一旦ペニスを引き抜き、無理矢理オレの体を引き起こした。
どうやらオレを四つん這いにさせようとしたらしいが、腕にも力の入らないオレは四つん這いになることができず、その場に崩れ落ちてしまう。
そこでラフトは、オレの両脇を抱えて身を起こさせ、器用にもペニスでオレの口をこじ開け、挿入した。
一連の動作がうまくいったことに満足したらしいラフトは、腰を前後に振ってオレの口を犯し始める。
一方、レイトはというと、オレの背後に回ってオレの肛門を弄っているだろうことが感触で分かった。
肛門の縁をほぐすように指の腹で撫で回し、やがて指を1本、そして2本と挿入していく。
レイトは終始無言で、オレの肛門を拡張し、その片手間にオレのペニスをも刺激した。
前と後ろへの責めに、オレはペニスから先走りが押し出されて放出されていくのを感じていた。
それを潤滑剤として、レイトは亀頭を中心にペニスへの刺激を強める。
ともすれば射精させてしまうだろうその強烈な刺激の加減も、手慣れたレイトにとっては熟知の範囲らしく、オレは何度も絶頂寸前まで上り詰めながらも射精できずにいた。
そうして生殺しのような状態で責め続けられることおよそ数分。
ついに後ろのレイトが肛門から指を引き抜き、自らのペニスをあてがうのを感じた。
今まで挿入されていた指と同等の太さのペニスが肛門に侵入してくる。
ある程度慣らされていたオレの肛門は、オレの意に反してあっさりとレイトのペニスを迎え入れた。
そしてレイトは、前でオレの口を犯すラフトの動きに合わせて、ちょうど交互に腰を振り始めた、
ラフトがオレの口にペニスを押し込めば、その分レイトが腰を引き、レイトが直腸内にペニスを突き入れば、ラフトがペニスを口から引き出す。
もちろんその間も、レイトによるオレのペニスへの刺激は続いている。
双子の兄弟の息の合った責めとペニスへの刺激、そしてそれまで焦らされていたことも加わって、オレはあっという間に絶頂を迎えた。
レイトの手の中で一回り大きくなったペニスが脈打つ。
「おや? イきましたか?」
レイトは腰を打ち付けながら言い、オレのペニスから手を離した。
「あまり出てませんね。
ひょっとして、ここに来る前に出しました?」
レイトの質問に、今日の仕事の直後に行われた依頼人との情事が記憶から呼び起こされる。
「もしかして、ロシティさんが言ってたように、依頼主と1発ヤっちゃったのぉ? キヒヒヒ!」
ラフトが言う。
事実その通りなので反論できない。
というより、毒とラフトのペニスを咥えさせられているせいで反論などできようはずもないが。
「まぁいいでしょう。
出ようが出まいがどうでもいいことですから。
さぁ、では僕達もそろそろ出させてもらいましょうかねぇ……ウフフフ……」
「キヒヒヒ!」
笑いながら、2人の動きが一層激しくなった。
全身を襲う毒による酩酊感に混じって、体の内奥を衝撃が駆ける。
それは熱っぽい体を内側からさらに熱し、同時に、達したばかりのペニスをも刺激して、再び立ち上がらせるのに充分な衝撃だった。
うすら笑いを浮かべながらオレを犯していた2人も、今はすっかり行為に没頭し、無言のまま獣のように腰を振っている。
そうして、獣の行為が続けられることしばらく。
双子のシンクロニシティとでも言うべきか、レイトとラフトがほとんど同時に達した。
「んっ……!!!」
声を殺して達したのはレイト。
「あはあぁぁぁあぁあ!!」
奇声を発しながら達したのはラフト。
オレの口と腸内に、2人の精液が流し込まれる。
小柄な2人に似つかわしくないほどの量の精液は、オレの口の端から、そして肛門の隙間から溢れ出ていく。
ずるりと、音を立てるように、同時に2人のペニスがオレの体内から引き抜かれた。
口と肛門から2人の精液のほとんどが溢れ落ちていく。
「ああ、もったいない。
ちゃんと飲まなきゃだめじゃない、ヒューネさん。 キヒヒヒ!」
鼻息荒くラフトが言う。
叱責の言葉ではあるが、射精を果たしたためか、満足感に溢れた声音だ。
ラフトがオレの両脇から手を離すと、オレはオレの口から溢れたラフトの精液の溜まりの上に胸から崩れ落ちた。
冷えた精液の冷たい感触が火照った体に冷ややかな刺激を与える。
と、ぐっと角を掴まれる感触があり、ゆっくりと頭が引き上げられた。
掴まれている角の側に目を向ければ、そこには覗き込むような体勢のレイトの顔が。
「やっぱり思った通り、あなたの中は最高でしたよ、ヒューネさん。 ウフフフ。
あなたも楽しんでいただけたようで、僕は満足ですよ」
楽しんだ、というのは、オレが射精したことを指して言っているのだろうが、お角違いもいいところだ。
確かに肉体は刺激にあらがえなかったが、精神はまったくの屈辱にまみれている。
オレはそのことを口に出して言いたかったが、それすらできない今の自分の状態に歯噛みした。
そんなことも知らない2人は、すぐさま次の行動を起こそうと相談を始める。
「さて、僕達も回復するまで少し時間が掛かりますし、それまでどうしましょうか?」
「ヒューネさんをまた気持ちよくさせてあげたら?
またこんなに――」
言ってラフトがオレの体をレイトから奪い取り、床の上に仰向けに転がす。
「勃起してるんだからさ。 キヒヒヒ!」
目ざとくもオレが勃起しているのを見つけ、嘲るラフト。
「それもそうですねぇ……でも、僕、今いいことを思いついたんですが」
「? 何?」
問うラフトに、ニタニタとレイトが笑みを浮かべ、首を巡らす。
その首が向いた方向には、それまで椅子に座り続けて事態を静観していたグルーエの姿があった。
「グルーエさんに犯してもらうというのはどうでしょう?」
レイトの言った言葉に、オレのみならずグルーエまでもが驚いた表情を浮かべた。
まさか自分が巻き込まれるとは思ってもいなかっただろうから、それも当然だろう。
対照的にラフトは嬉々とした声で、
「いいねぇ兄貴! グッドアイディアだよそれ! キヒ! キヒヒヒ!!」
と、笑い声をあげ、レイトの案を褒め称えた。
「そういうわけでグルーエさん、協力してもらえます?」
レイトがグルーエの方に歩み寄りながら問い掛けた。
それに対し、グルーエは困惑した様子で答える
「どういうわけだ、それは……」
「まぁ、そう硬いことを言わずに。
ただヒューネさんを犯すだけなんですから、気楽にやってくださいよ」
「……オレにそういう趣味はないぞ」
呆れたようにグルーエが言う。
が、レイトが目の前まで来て足を止めると、グルーエは若干うろたえた様子を見せた。
レイトはニヤリと口の端を歪め、
「ではコレは――」
素早くグルーエの股間を触った。
「!!!」
「……どういうことなんです?」
レイトの陰険な笑みと突然の行動に、グルーエの動きと表情が固まる。
そのやり取りと様子から、どうやらグルーエは勃起をしているらしいことがうかがえた。
そのことにラフトも気付いたらしく、
「おお? やっぱりグルーエさんもヤりたいの? キヒヒ!」
と、笑い声を上げる。
硬直の解けたグルーエは、股間に置かれたレイトの手を振り払い、声を荒げる。
「違う! そういうわけじゃない!」
「では、どういうわけで?」
「! それは……!」
さきほど自分がしたのと同じような質問をレイトに投げ掛けられ、グルーエが答えられずに言葉を濁す。
そこへ、ラフトが一言。
「勃起したってことは、オレ達のヤってるのを見て興奮しちゃったってことでしょ? 違う?」
「…………」
「図星でしょ? キヒヒヒ!」
からかうように言うラフトに、グルーエは完全に沈黙した。
もはや反論のしようもないほどにやり込められたグルーエは、椅子に座ったまま動けずにいた。
そんなグルーエに、レイトがとどめとなるような言葉を投げ掛ける。
「ここまで来たらあとはもう同じですよ。
自分で鎮めるか、それともヒューネさんの体を使って鎮めるか。
僕達は思う存分ヒューネさんを犯すつもりですが、その間ずっとあなたは悶々として僕達の行為を見続ける気ですか?」
「…………」
レイトの発した言葉に、グルーエは考え込むような沈黙で答えた。
そしてしばらくして、レイトがラフトに言う。
「ラフト、ヒューネさんをこっちへ」
「はいはい」
答えて、ラフトはオレの体を引きずり、レイトの目の前まで持っていった。
レイトは仰向けに横たわるオレの体を見、
「ちょっとそっちを持って」
ラフトにそう指示すると、自らもオレの体に手を伸ばした。
2人はオレの脇の下に肩を入れ、片手で腰を支えて膝下にもう一方の手をくぐらせ持ち上げる、言わば、赤ん坊を小便させるような体勢を、オレの体を使って作り出した。
グルーエは、股間を強調されるような格好をさせられているオレを見て、ポカンと口を開けて呆けた表情をしている。
「ほら、グルーエさん、ここに入れればいいだけですよ」
言って、レイトがオレの体を若干傾け、今しがたレイトに犯されたばかりの肛門をグルーエに見せ付けた。
グルーエはオレの肛門を凝視し、まだ呆けた様子だ。
「気持ちいいよぉ?」
ラフトがグルーエをあおるように言い、膝下にくぐらせた手を器用に動かして、オレの肛門の縁に指を押し当てた。
そして、焦らすように肛門の入口を何度か押したのち、グルーエの目の前でオレの肛門に指を入れてみせた。
拡張されたオレの肛門は、いとも簡単にラフトの指を飲み込む。
ゴクリ、と生唾を飲むグルーエ。
グチュグチュと音を立てさせながら、ラフトの指がオレの肛門を犯す。
「ほらほら、グルーエさんも入れてみなよぉ」
オレの直腸内をこねくり回しながらラフトがグルーエを誘う。
その言葉につられるように、グルーエがオレの肛門に指を伸ばした。
ラフトが指を引き抜く。
その代わりに、今度はグルーエの指がオレの肛門に挿し込まれた。
「……熱い……」
グルーエが呟く。
ゆっくりと挿入されていくグルーエの指。
やがて指が完全に肛門に飲み込まれると、グルーエは少しずつ指を動かし始めた。
ラフトの指よりも一回りほど太いグルーエの指が、オレの直腸内を蹂躙していく。
「もう1本入れても大丈夫ですよ」
レイトが横から助言する。
その言葉に従い、グルーエはもう1本、指をオレの肛門に挿し入れた。
グルーエの2本合わせた指は、おそらくはレイトのペニスの太さと同等と思われ、肛門に若干の抵抗を感じた。
が、それまでに慣らされていたこともあり、オレの肛門はすんなりとそれを受け入れた。
「もう1本入れば、ちんちんも入れられるよぉ! キヒヒヒ!」
はやすラフトにつられるように、グルーエが3本目の指を挿入させようとオレの肛門にあてがう。
さすがに太いグルーエの指3本を入れるのには抵抗が強く、オレの肛門が悲鳴を上げた。
しかし、そんなことを構いなしに、グルーエは3本目の指を肛門内に無理矢理挿入した。
「入った入った!」
「そのまま少し動かさずにいれば、ヒューネさんも慣れますよ」
ラフトが喜び、レイトが助言する。
レイトの助言を受け、グルーエは3本の指をピクリとも動かさずにしばらくの時を待った。
そしてレイトの言葉通り、次第にオレの肛門もグルーエの指の太さに順応を始めた。
それが済んだ頃、
「もうそろそろいいんじゃないですか?」
レイトがグルーエに声を掛けた。
それは指の代わりにペニスを挿入しても構わないということを示していた。
そのことを理解したグルーエは、肛門から指を引き抜き、ズボンを引き下げ始める。
しかし、その挙動が少しおぼつかない。
そんなグルーエを見て、ラフトが言う。
「……グルーエさんさぁ、ひょっとして初めて?」
「!」
下から突き上げられた下着をあらわにしたところで、グルーエの動きが止まる。
明らかにうろたえた様子だ。
さらにラフトが言う。
「やっぱりそうでしょ!
なんか初めてっぽい反応してたもん! キヒヒ!
でも、まさか女の人ともしたことないなんてこと、ないよね?」
「…………」
ラフトの質問に、グルーエは完全に沈黙。
その沈黙は、とりもなおさずラフトの言葉が的中していたからに他ならないからだろう。
「当たり? ねぇ、当たり? キヒヒヒ!
グルーエさん、童貞だったんだぁ!」
ずばり言うラフトの言葉に、グルーエは恥ずかしそうにうつむいた。
もしグルーエの顔に毛皮がなければ、頬を紅潮させている様子が見て取れたのは間違いない。
「ラフト、少し黙ってください。
グルーエさんも気を落とさずに。
もうそろそろ童貞を捨てることになるんですから。
……もっとも、相手は男ですが」
レイトのフォローなのかどうなのか分からない言葉を受け、グルーエが再び動き出した。
そそり立つペニスを押さえ付ける下着に手を掛けると、それを足元まで下げる。
あらわになったのは、ラフトやレイトのみならず、オレのペニスよりも一回りも二回りも質量のあるペニスだった。
竿の下の睾丸も大きく、そこでは大量の精液が作られていることも容易に想像できた。
「デカッ!」
思わずラフトが声を上げた。
レイトも目を見張ってグルーエのペニスを眺めている。
一方のグルーエはやや気恥ずかしそうにうつむいていた。
完全に露出した亀頭の先端はやや湿り気を帯びており、興奮によって先走りを溢れさせていたことがうかがえ、すぐにでも挿入できる様子だった。
「ではグルーエさん。
根元を押さえて真上を向かせてください。
僕達がうまく入れさせますので」
「初めてだからサポートしてあげるよ。 キヒヒヒ!」
レイトとラフトの言葉におとなしく従い、グルーエは両手で自らのペニスの根元を抑え、天井に向かって傾けた。
それを確認した2人は、オレの体をさらに持ち上げ、真上を向かせたグルーエのペニスの先端にオレの肛門をあてがった。
ヌルリとした感触がオレの肛門をわずかに刺激する。
それはおそらくグルーエも同様に感じているだろう。
一拍置き、2人はオレの体をゆっくりと下ろし、グルーエのペニスをオレの中に埋没させていった。
グルーエのペニスを飲み込むのにはさすがに強い抵抗を感じた。
さきほど慣らされたとはいえ、それでも膨らんだ雁首を受け入れる際には、多少の痛みを伴った。
しかし、それを過ぎれば痛みはほとんどなく、オレの肛門はグルーエのペニスのすべてを飲み込んだ。
「童貞卒業〜!」
ラフトがからかうように言う。
「ではグルーエさん、少し動かしますよ?」
言ってレイトがオレの体を若干持ち上げた。
それに合わせ、ラフトもオレの体を持ち上げる。
腸内から異物が抜け出る感覚と共に、グルーエの雁首が腸壁をえぐる感覚に快感を感じ、無意識にオレのペニスが微動。
そのわずかな動きに、目ざとくラフトが気付く。
「さすがにモノが大きいと盛大に感じちゃう? キヒヒヒ!」
言葉でオレを嬲るラフト。
その言葉を皮切りに、2人はオレの体をゆっくりと、しかし間断なく上下動させ始めた。
何度となく進入と後退を繰り返すグルーエのペニス。
レイトのペニスの時とは比べるべくもない強い刺激に、オレの呼吸は自然と荒くなる。
それはグルーエも同じだったようで、
「う…ぐっ……!」
時折低い呻きを上げ、快感に顔をゆがませている。
そして、次第に高まっていく快感に酔ったのか、レイトとラフトのサポートのみに任せず、椅子に座ったままの体勢で、自らの体を上下に小さく揺さ振り始めた。
そのことに気付いた2人は、ある程度オレの体を持ち上げた状態で動きを止めた。
「腰、振ってるねぇ。 キヒヒ!」
「ここまでくればもうサポートは必要なさそうですねぇ。 ウフフフ」
そう言うと、2人はオレの膝下から通した手を離し、オレをグルーエの上に下ろした。
脇から通した手はいまだにオレの背中を支えている為、オレの態勢が崩れることはない。
「ではグルーエさん、あとはお好きにヒューネさんの中を味わってください。
一応体は支えておきますが、ご自分で腰辺りを支えた方が動き易いですよ」
レイトがアドバイスし、グルーエは言われた通りに両手をオレの腰に当て、ぎこちないながらも腰を上下に振り始めた。
2人のサポートがあった時とは異なり、今度はグルーエの力任せの動きによって、ペニスが腸の奥まで侵入してくる。
それは今まで以上の刺激をオレに与え、知らず知らずのうちに、オレのペニスからは先走りが溢れ滴り、腹の上に透明な溜まりを作り出していた。
「感じまくってるねぇ、ヒューネさん。 キヒヒヒ!」
ラフトが耳元でささやき責める。
しかし、今のオレの耳には、その責め言葉もどこか遠くに聞こえた。
その時、ようやくオレは、自分の意識が薄れてきていることに気付いた。
毒のせいか、それとも味わっている快楽のせいか、はたまたその両方かは分からないが、気を抜けば意識が飛んでしまいそうなほどに、オレの意識は薄れてきていた。
いっそこのまま気を失ってしまえばこの事態からも解放されるかとも思ったが、次にオレを襲った強い刺激がオレの意識を引き止めた。
次にオレを襲った刺激。
それはレイトとラフトによるオレのペニスへの愛撫だった。
2人は空いた片手を使い、オレのペニスへの愛撫を始めていた。
オレの溢れさせた先走りをローション代わりに、オレのペニスを嬲り回す。
その刺激は、腸内を蹂躙する刺激と相まって強烈で、オレは瞬く間に絶頂へと導かれていった。
しかし、あと少しで射精というところで、2人の手が動きを止めた。
チラリと2人を見れば、2人はニヤニヤと笑ってオレの様子を眺めている。
「イきそうだったでしょ? キヒヒ!」
「まだまだイかせてあげませんよ。 ウフフフ」
どうやらまたもオレを焦らせる気らしい。
オレのペニスはオレの意志に反してビクンビクンと脈打ち、さらなる刺激を求めている。
しかし、今の状態では、2人からの刺激がない以上、それに応えることはできない。
それは当然、2人も分かっていることだった。
2人はオレを肉体的にも精神的にも責めることを心底楽しんでいるようだった。
「まぁ、そうですね……グルーエさんがイくまでは、少なくともイかせてあげませんよ。 ウフフフ」
レイトがオレの首筋を舐め上げて言った。
反対側の首筋をラフトが舐め、言う。
「グルーエさんは……あ、でもそろそろ限界っぽい?」
言葉につられてグルーエを見れば、その言葉通り、鼻息荒く顔をゆがめ、今にも達しそうな状態だった。
「もうちょっと頑張ってよ、グルーエさん。
じゃないと、ヒューネさんを苛められないじゃない」
ラフトが不満そうに言う。
が、当のグルーエはそんな言葉を意にも介さず、一心不乱に腰を振り続けていた。
完全に快楽に溺れている、そう言っても差支えないだろう状態だ。
「初めてだから仕方ないでしょう。
少々残念ですが、もうそろそろ限界のようですね」
レイトが冷静に分析する。
「あ〜あ。 でもま、いっか。
まだまだ時間あるしね。 キヒヒヒ!」
ラフトが楽天的に言い、オレの首筋を一舐め。
そして言葉を続ける。
「でも、2人とも、今すっごくいい顔してるよねぇ。
イきたくてイきたくてたまらないって感じの顔。
結構無様だよ! キヒヒヒヒヒ!」
「そんなことを言っては2人に失礼ですよ、ラフト。 ウフフフ!」
ラフトの言葉を咎めながらも、同調したような声音でレイトが言う。
オレのみならず、グルーエをさえ責めることを楽しんでいるようだ。
と、ふとグルーエと視線が合う。
普段寡黙で、何を考えているのか分からないこの男が、ここまで乱れている姿は非常に貴重と言えるだろう。
しかしそれは、相対するグルーエも同じようにオレに対して思っていることかもしれない。
快楽に溺れた獣の視線と、毒と快楽に侵された竜の視線が交じり、その直後、グルーエの動きがこれまで以上に激しくなった。
その動きの激しさに、左右のレイトとラフトも驚いたように目を見開く。
力を込めて振られる腰はオレの尻を激しく叩き、挿し込まれたペニスの先端はオレの腸の奥を突いて責め立てた。
そして、腸内を起点に全身を駆け抜ける衝撃は、オレの脳天を突き抜け、オレの中の何かを狂わせた。
それを実感した刹那、
「があああああぁぁぁぁ!!!」
室内を震わせるほどの大声を轟かせ、グルーエが達した。
オレの腸内深くで脈打つペニスからは、感じ取れるほど大量の精液が勢いよく迸り、オレの腸内を満たす。
それをきっかけに、オレは自分の中の狂った何かが何かを理解した。
グルーエの蹂躙に誘発されるように、下腹部に強烈な快感が集中。
それは抑えきれない爆発にも似て、オレのペニスから一気に放出された。
放出されたのはまぎれもなく精液。
目の前を飛ぶ自らの精液を目にした瞬間、オレの意識は瞬時にかき消えた。
「ん……」
呻き、目を開ける。
視界には、わずかな明かりと地下室の天井。
室内の蝋燭は、すでに数本を残して消えていた。
どうやらかなりの時間が経ったようだ。
指先を動かそうとすると、すんなりと動く。
そのことから、毒が消えた、あるいは弱まったことがうかがえる。
首をめぐらし、辺りを確認すると、そこにはもう誰もいなかった。
オレは起き上がろうと、上体を起こす。
多少の違和感はあるものの、やはり毒による行動の制約はないに等しかった。
それよりも、毒の酩酊感とは明らかに異なる倦怠感の方が負担となっている。
起き上がって体を見回せば、ドロドロになった精液が体の至る所に付着し、異臭を放っていた。
肛門にも痛みを感じ、恐る恐る指を当てて見るが、幸いにして切れているというようなことはないようだ。
ただし、肛門の力を緩めた途端、ドロリとした精液が流れ出してはきたが。
また、痛みは肛門だけではなかった。
体外に露出されたままのペニス、ここにも痛みを感じた。
こちらは痛みと言うよりもヒリつきと言った方が正確かもしれない。
もともと赤いペニスはさらに赤みを増し、平時のようにダラリと垂れ下がっているにも関わらず、腫れているようにも見える。
どうやら、オレが意識を失っている間に、オレの体は3人によって散々に弄ばれてしまったらしい。
若干朦朧としている意識の中、オレは床に散乱している自分の衣服を拾い、地下室の重い扉を開けて廊下に出た。
本来は淀んで感じられるはずの地下廊下の空気も、地下室内の空気に比べればはるかに澄んで感じられる。
オレはおぼつかない足取りで地下室をあとにし、誰にも今の姿を見られないように1階の浴場に向かった。
何はともあれ、今はこの異臭を放つ体をどうにかしたい。
慎重に進み、目的の浴場に辿り着き、中に誰もいないことを確認して入る。
シャワーを浴び、体を清めると、異臭がなくなった代わりに、今度は疲れがどっと噴き出してきた。
体を洗うこともそこそこに、オレは服を着、今度は誰の目をはばかることなく自室へと戻る。
自室のドアを閉め、鍵を掛けた途端、
「ふぅ〜……」
自然とオレの口からため息が漏れた。
それは疲労から来るものか安堵から来るものかは分からないが、ともかくそのため息はオレの体が休息を欲していることをよく示していた。
オレは倒れ込むようにベッドの上に横になり、そのまま目を閉じた。
そしてオレは、今日の出来事を思い返すことなく、欲求のおもむくままに眠りについた。