第38章 神出鬼没の常笑魔族
俺が目を覚めたのは日が上に来てる頃だった。
眠っていた・・・・少し・・辛い夢を見た。
氷、、街、、、笑う狼、、、やな夢だ。それが本当にあると思ったりするからどうも頭から離れない
俺はとりあえず、少し見慣れた天井から視線を移す・・・・肩当てとマントがかけてあるのが見える
そう言えば肩当てとマント以外は全部そのままだ。俺なにやってんだろう?
扉からレン達の笑い声が聞こえる・・・・


     <街の中の喫茶店>

喫茶店、そこには何かが変っていた。別に改装したとか新しいメニューを追加したとかではない
1人の男、、、全然店になじんでないって訳では無い、、むしろしっかりなじんでいる
魔導師風の男、歳は20代、蒼いマントと赤いフードがよくあった犬獣人だ。
優雅に喫茶店で紅茶を飲んでいる・・・、俺は知らない奴だ
また、一口、、、魔導師風の男は紅茶をおかわりした。


     <港(港町だった・・・(汗))>

俺はレン達と港に来ていた。別に対した様はないけど・・・なんかイベントがあるらしい
この街、、、え、と〜、、リクェイス・タウンだそうだ(汗)
この街は漁業が盛んだったそうだ。それがワーウルフが現れて運搬が断ち切られたらしい
まぁ、猫獣人だったら確実に襲っていたろうに・・・・それはともかく港がありなおかつ漁業が盛ん・・・・
と言ったら、、、、
『白熱!釣り大会!!』
『わ〜〜!!』
だそうだ(汗)、、、俺は大きな声に耳を押さえて聞いていた。
レンとテイサーとテットが共に目を輝かしている、、、まぁ海で釣りっていうのは初めてだもんな
俺達はとっくのとうにエントリーされているらしい・・・いつのまに・・・・
「まぁ、、結構小さい街だからイベントでもあれば結構、人が集まるしね、、、」
一応言うけど俺の周りにはすでに人でいっぱいである・・・
俺はその時気づかなかった。大きな魔力が、、、少し漏れながらも魔力を消していた人物が・・・・


今俺達は船の上にいる、沖だ。俺は釣り糸をたらしている、、、こんなところで何がかかるんだろう?
なんでお金にもならないことをしているのか、、、ほとんどの人が疑問だろう
だが、結構、こう言うのに限って大金が賞金としてなっている、当然この大会もそのひとつだ。
でも、、、じみ〜〜な戦いの中に結構、釣れている奴がいるのだ。
「やり!また釣れた!」
エルである、結構釣り名人だったりするんだなぁ、、、、見かけで判断してはいけないな(汗)
エルは釣り糸をたらして数十秒、、、、あ、、また釣れてる・・・・
「お〜い!クレスはまだ釣れないのか?」
嫌味タラタラで話して来るエル
「なんだよ!わかってるくせに・・・俺は海で釣りしたこと無いんだよ!」
「関係無いぜ!腕次第って事だな!!」
うわ!むかつく!!俺は両手を胸の近くに寄せ、詠唱を始めた
「まて!それはやめろ!!」
「クレス!駄目だよ!」
エルとレンとその他大勢が俺の魔法の詠唱を中断させた。
釣り大会の内容は俺が負けたので省く・・・・はぁ〜・・・

「酒だ酒だ〜♪」
さてさて、ところ変ってここは酒場、、、何のんきに場所説明してるんだろう(涙)
「何でクレス泣いてるの?」
レンが酒を飲みながら聞いてきた・・・・って酒!!
「おい!レン、、、、って今日は良いか、、、あまり飲み過ぎないようにな・・・」
レンはすでに顔が赤くなっていてどうしようもできない、、、レンが酔うと・・・・
俺はエルに視線をそらした。だが、視線をそらした、あ〜、今晩俺か!!(涙)
「クレス〜?どうしたの〜?」
「いや!抱きつくのはやめろ!」
「クレス〜♪」
うぎゃ〜〜!!っと心の中で一声あげて俺は水を飲んだ。本当に酒ではない
「しかし、だれだったんだろう?優勝した奴」
「いや、俺は魔導師風の犬獣人しか聞いてないし、、、みてないからよけいわからんわ!」
「クレス〜♪」
なおもレンはあま〜〜〜〜い声で俺を誘惑、、、かな?誘惑しようとしている・・・・・
当然、テットとテイサーは寝ている、リゼルは研究の為図書館にこもっている、、、、
俺を助ける奴はいないのか〜(泣)、、、、レンはなおも言い寄って来る、、、
いや〜〜〜〜〜!!!、、、その後、俺は長い夜を過ごした・・・とここに記しておく・・・・



ぐったり、、、、、した、、、、、、
俺が起きたのはまたも太陽が真上にいたときだった。レンは隣で今だに寝ている
さてさて、、、いったいどうしようか、、、、俺は身を起こす、、、
俺はベットから降りて脱ぎ捨ててあった服を着た、、、と言う事は俺は裸である、、、理由は聞かないでくれ・・・当然、、、レンも、、、(赤面)
俺は服をすぐに着替えていつもの格好に戻った、エル達は当然どこかへ行っている様だ・・・・・
「しかし、、、やっぱレンにはまだ酒は無理かな、、、、」
何度も言っているこの言葉、、、一体何回目だろう・・・?数えるのも疲れたし・・・・
「って俺は老人か!?」
レンを起こさないように怒鳴り声上げて俺は部屋を後にした。当然部屋に鍵をかけておいた。
それはそうと一昨日解決した依頼、、、でも俺が解決したわけではないけど
当事者だったからそれはそれでよしっと♪
俺は、町長から金貨、、10枚だけもらった、、、何故これだけっと反論したが広場破壊、宿屋全焼(燃えたらしい)、期間延長といろいろな点でその金額だけもらった。
流石に反論できない・・・・・・
俺は外へ出た。・・・・なにかがいる・・・・俺はそう思った矢先、外には魔導師風の犬獣人が立っていた。
・・・にこにこの・・・
「何か様ですか?」
「いえいえ♪様はありますよ♪」
俺はとりあえず聞いてみた。なおもニコニコその問いに答えた。
「あなたにね♪クレスさん♪」
「・・・・依頼?それだったらすぐそこの喫茶店で話だけ聞きましょ」
「いや、、まぁいいですけど♪」
俺と魔導師風の青年は喫茶店に入っていった。・・・・この青年はなおもニコニコした顔でいる・・・

「それで?依頼というのは?」
俺は聞いた。青年は紅茶を一口飲んで答えた
「別に依頼と言う訳じゃないんですけどね・・・・・、、、そのペンダントの事です♪」
「売りません!!ていうかあげません!!」
そう言って俺のつけているペンダントを指差したが俺は思いっきり拒否した。
たぶん、俺のペンダントが結構珍しいから良い人っぽく近づいて盗ろうとなんて考えている・・・
だが、、、思っていたのと違う反応をしてきた。
「いえいえ♪それはあなたの物です。盗るつもりはありません♪」
「へっ?」
「封印を解くつもりです♪そう言ってもらえば分かっていただけますかね?」
・・・・・・・・・・・・・・
「な、なに言ってるんですか!?封印?何のこと?ペンダントと関係あるの?」
俺は思いっきり嘘をついた。ちょっと額に汗が流れた事は獣毛のおかげで見えなかっただろう・・・
「しらばくれる事ありませんよ♪あなた自身も分かっておられるはずです♪」
・・・・ばれてる・・・・・・
「・・・・どこでその話を聞いた?第一、なぜ・・・・えっと〜・・・」
「あ、申し送れました。僕はレイン、ちょっとした魔導師です」
「そう言えば俺も名乗ってなかったな・・・俺はクレス、こう言う事情を知っているからには出身地もわかるだろう?」
青年はこっくり頷く
「それで?どこでその話を聞いたの?いろんな意味で普通の場所じゃないでしょうね・・・」
「あれ?わかりました?」
「聖都市は厳重な上、ほとんどの事がうなむやにされていったはず、たとえ違うルートで知ってもその時間と苦労が大きすぎる・・・・、それに知っている人はこの世にはいないと言える」
「ふふ、、、でも僕が聞いた所は、、、秘密です♪さすがにクレスさんに知られてしまうと
いろいろ大変なもので♪」
ち、、、駄目か・・・・俺はペンダントに目をうつす、確かにこれは封印だ。俺の体内で眠っている
封印が解けたことは一回だ。俺とエルとレンが一度旅をして襲われた時にペンダントが取れた。
だが、幸いにもその日が満月だったから助かった。満月に日には俺もだいぶ力が出せる
よって、解けた封印もあっけなくまた封印されている・・・・・・
・・・・俺は目をレインにうつすと数杯目の紅茶のおかわりをしているレインがいた・・・・
「色々大変な事はなしておいて、の〜〜〜んびり紅茶を飲んでるな!!」
「痛!ってどこから取り出したんです!?そのスリッパ!」
俺はレインの後頭部にスリッパを飛ばした、、、、レインが今片手に持っているスリッパを指差しながら言った。
「館から拝借したの!結構良いスリッパだったからそのままね♪」
「いや、、、それはこそど・・・・」
「じゃあね♪あ、、、ここの勘定お願いね♪」
俺はきびすを返し、、、店を出て行った。背中にクレスさ〜んと言う声が聞こえたが無視した・・・・

その後、、、、俺が館に帰ろうとした、、、、だが、角を曲がったところでレインが立っていた!
「うわあぁ!心霊現象かあんたは!!」
「酷いですねぇ・・・さっきも僕を置いてって勘定を払わせて」
あ、、、でも払ったんだ・・・・・・でもどうやってここまで?こう言う奴が神出鬼没って言うんだろうなぁ
そのあと、俺が何度も振り切ったにもかかわらず・・・・レインは俺の目の前に現れた、、、、
しつこいぞ!あんた!