第35章 ワーウルフが出る町
俺たちは林の中に足を運んでいた。
木々が生い茂っている、、、、まぁ林だから当たり前か
木々によって少し光がさえぎられている
まぁそれは今は全然関係なかったりするのだ、、、
「今、夜だし、、、」
俺は少しつぶやいた。夜の林、何がでるのかわからないベスト10にもはいっている
俺とレンとエルとテイサーは何とかいいけど、、、テットとリゼルはさっきから俺に引っ付いている
流石にひっつき虫が2匹も引っ付いていたら疲れる、、、だが、あと少しで街に着く、それまでの辛抱だ。
「お化けとか出るのかな?」
レンはぼそりと言った。リゼルとテット、そのテットの上に乗っているコウも震えた。
がさっ
茂みで気配を感じ取った。その音にリゼルとテットは更に俺に引っ付いた。
「これじゃあ動けないじゃんか〜!」
茂みから数匹飛び出た。骨だけの魔物カロン
狼獣人の少し退化したワーウルフ、、、どちらにせよたち悪い
カロンは魔法以外では倒せない、ワーウルフは銀以外はぜんぜん傷つかない
「俺とエルはワーウルフをレンとテイサーはカロンをリゼルとテットは下がってて!!」
俺からひっつき虫が離れるのを確認すると俺は剣を抜きワーウルフ達に向かって斬りつけた。
エルも続いて殴りつける、レン達もカロン達に向かって集中砲火をしている、、、辺り燃えるぞ!
リゼルは後ろで召喚術を使おうとしている、テットはコウで攻撃していた。
「ノーム!!」
土の色をした星からノームが飛び出す。そしてカロン達の足元から土で攻撃した。
「がるるるるるぅぅぅぅ!!」
ワーウルフが俺とエルの周りを囲む、囲んでも少数だ、あちらこちら間がある
ワーウルフが俺達に向かって襲い掛かる、その時、白銀のしっぽがワーウルフたちを襲う
「シギャ!ギャ!」
しっぽのダメージを受けたワーウルフはそこが傷ついた。
それを見て他のワーウルフたちはそいつを抱えて逃げ出した。なんだったんだろう?
「コウ、ありがとう」
とりあえず、俺はその白銀のしっぽの本人にお礼を言い剣を鞘に入れる
一方カロンの相手をしているレン達はあらかた終わったようだ。
だが、また茂みから音がした。しかも早い
「さっきのワーウルフか?」
エルはいった。さっきのワーウルフたちだったら仲間を連れて再戦しに来たんだろう
だが、あきらかに撤退から再戦の間が早すぎる、それはすぐ近くまで来て、俺達の上を飛んだ。
「なんだ!?」
ワーウルフ達だった。さっきのだ。だが、数は一緒だ、、、どう言う事だ?俺は出てきた茂みの方に視線をもどそうとした。その時!
どか!
俺が見えたのは靴の裏だった。そしてそれは俺を踏んでいきワーウルフたちを追いかけた
「まて〜!!」
俺は地面に倒れた。それを見てレン達が心配そうに近寄ってくる
「大丈夫?クレス、、」
「鼻が痛〜〜!!」
俺は身を起こした。俺をふんずけたそれはもう姿も見えない。
「見つけたら、、、倒してやる!」
「それは良いですから早く町につきましょう、、、宿がなくなりますよ!」
俺はぱっぱと服をはらって町へ向かった。
「ああ〜、、、夢であって欲しい!!」
俺たちはどうにか寝るところは取れた。一応ね、、、、
「なんで町を着くと同時に捕まらなければならないんだ!」
エルはそっと文句を言う、そりゃそ〜だ。町に着いたと思ったら網が上から降ってきてあっさり捕まった。
「ここ寒いよ〜、、、ねえ、コウ」
テットはコウと一緒に体を温めていた。どうやら他にも捕まった人はいるらしい
隣からも何か聞こえる、、、、少し文句を言っているようにも聞こえる、、、
薄暗い、、、窓はあるが脱走除けか小さく鉄格子までついている、、、
捕まる前に魔法でぶっ放してもよかったんだが、、、それじゃあ流石に無実の町人達にやらないほうがいい
こうして獣人族だけを捕まえている事にはわけがあるはず、、、、
ばたん!
ドアが勢いよく開かれた。赤い狼、、、黒い犬、、、捕まったのかと思った。
「この中にワーウルフはいないかだって?俺に聞くなよ、、、」
「じゃあ、俺が見てくる、、、」
赤い方が順々に檻をのぞく、、、そして、ワーウルフじゃないと思われる人は檻からだしていた。
ここの、、、責任者か?ワーウルフ、、、
「僕達、、、大丈夫かな?」
レンが心配そうに言う、、、まぁワーウルフの見分け方は簡単だから、、、
赤い狼は俺達に近づいてきた。近づいて分かった、、
「小さいな、、、子供か、、、」
エルは小声で言った。確かに小さい、、、人間時では丁度いい大きさかもしれない
だが、そいつは獣人だ、、、それにしては小さすぎる、、、
「ん、、、あれ?なんだ、捕まってたんだ・・・」
赤い狼は言った、、、捕まってた?赤い狼は鍵を開けた。扉が開かれる
「よ!クレス、久しぶり!」
『エ!?』
そいつは確かに俺の名前を言った。みんな一斉に声をあげた。
「あ、、、ルジアか、、、」
俺もそいつの名前を言った。
「それで、、なんでルジア達がいるの?」
俺達は出されたあとルジアを連れて外に出た。ルジアくらいの背だったら片手で上がるけど、、、
体重を考えればあがらない、、、
「俺達もここに捕まったんだよ、、、まぁ〜びっくりしたけどね、、セットルとモールドがいたおかげで何とか出してもらえたんだけどね」
「クレスの知り合いなんだ〜、、、誰?」
「いきなり誰って、、、俺はルジア・ルーファ、、、身長は良いけど体重は聞かないでくれ、、、それでそっちの人達は?」
ルジアは自己紹介をした。そして、俺に向かって聞く
「こっちがレン、エルにテイサ、、、あれ?いない、、、」
「あ〜さっきあっちに走っていったよ、、、町の明かりにひかれたように」
「しょうがない、エル、探してきてくれ」
エルはレンが指したほうに走っていった
「まぁテイサーに黄色いのがリゼル、虎がテットだ」
「ふ〜ん、全員獣人なんだ。それだったら捕まってもおかしくないよ」
「あ〜、セットルとモールドって人間だっけ?それだったらちょうど良いもんな、、、って言い方悪いか、、、」
そして、ルジアは事のいきさつを話した。なぜ獣人族ばっか捕まえるのか?
「ワーウルフ、、、って言う魔物が最近増えてるんだ。それの依頼を頼まれたのが俺達なんだ。流石に自分達と影も形も同じ魔物をやっつけるなんて気が引けたけど、、流石に断ると生きて出れそうにもなかったからさ、だから一応依頼どおりに進めてるんだけど」
ルジアは苦笑した。そう言うことだったか、、、
「それじゃあ、さっきクレスを潰していったのは君?」
「?、、、、、、、、、あ!もしかしてあれクレスだったんだ!気がつかなくてごめん」
「それより、、、痛いぞ!てか重い!!」
「悪い悪い!」
ルジアは謝った。流石にさっき潰された跡は残ってないがまだ痛い、、、、
そんな事を話していたら黒い犬が出てきた。
「ルジア、やっておいたぞ、、、あれ?誰だ、、、っけ?」
「クレスだ。こっちがレン」
一応自己紹介をしておいた。レンはぺこっと頭を下げた。それを見て黒い犬も頭を下げた。
「俺はシン、、、レン君とは対立した種族だな、、、」
「あれ?そうだっけ?確かに僕は白犬族だけど、、、」
「俺は黒犬族だ。または騙しの黒犬といわれた族だ、、、」
レンは首をかしげた、、、
「そうだっけ?」
「まぁとりあえず、シン、終わった?」
「ああ、やっぱ全員の人がワーウルフじゃなかったよ、、、当たり前だよな」
「じゃあ、クレス達は宿を探しなよ、ここに獣人がいるってことは点検済みってことだから」
ルジアはシンを連れて宿屋に向かっていった。それと同時にエルがテイサー達を抱えてこっちに向かってくる
「われわれの町はある日突然増殖したワーウルフに困っている!毎日安心して畑の仕事ができない!毎日安心できないで夜も寝れない!どうにか!どうにかワーウルフの増殖原因を調べて欲しい」
俺は朝早く町の町長に呼ばれた。早すぎてあくびが出てしまう、、、
「繁殖じゃないの?」
俺は意見を述べた。だが町長は首を横にふった
「じゃあ、繁殖期」
「いっしょだろう、、、まぁそれが原因だったら排除、、、まぁそれかワーウルフ自体をどこかにやって欲しい、、、、報酬は出す」
町長は数百枚の金貨の袋を出した。俺はすぐにそれを取った。
「この俺に任せて下さい!必ずワーウルフをどうにかして見せます!」
町長は少しおびえて首を縦にふった、、、、
俺は町長の家を出て少し上機嫌で宿に戻った。そしたら、、、
カチッ
「カチ?」
どーーーん
上から鉄球が降ってきた。それを多くに人が見ていた。
「よっしゃ!かかった!」
1人の人間が言った。全体的に青い魔導師ルック、、背中に槍を背負っている
「やめんか!」
そのとなりにルジアがいた。ハリセンでその魔導師の頭を叩いた。
「いった〜!てか何処からそんなもの取り出した!脳震盪起こすだろ!」
「難しいこといっても分からんわ〜!!」
「そんなこと言ってないで、、、たすけ、、ろ、、、」
着々と漫才みたいな事をやっている二人に俺は鉄球の下で助けを求めた、、、、