第26章 そして、また・・・
俺達は今、階段を登っている、床も壁も全て鏡だ。
そして、装飾台は悪趣味にドクロの装飾台だ。
悪趣味にもほどがある、
そして、階段の最上階にあった先は大きな扉だった。
どこにもとってはない、押せと言うことだろう・・・

クレス「ここか・・・」

扉が1人でに開いた。入れと言っているのだろう
この先に一体どんなやつが・・・
とりあえず、突っ立ってもしょうがない、俺達は中へ入った。
中は広かった。とてつもなく広かった。外で見たのよりも広すぎた。
『それ』に対しては小さい部屋だろう・・・
体長数十メートル、見た目で言うと首が長い黒い悪魔って感じだ

クレス「デカイな・・・こいつがクリスを従えていた・・・奴・・・」

ギン「コピーはどうかわからんがオリジナルがここにいるんだ。勝てるさ・・・」

クレス「テイサーとレンはあいつの攻撃をかわしてくれ、俺と銀でどうにか戦ってみるから、それでダメだったら『聖魔融合魔法』唱える」

レンとテイサーが同時にうなずいて、部屋の端っこいにいくと結界を張った。あれで防御できるかは不明だが致命傷はないだろう、そんなことしている間に『そいつ』は口をあけた。

悪魔「ぐわああああぁぁぁぁぁ!!」

レーザーブレス並みのブレス攻撃が来た。まだ耐えれる、連続で来たらヤバイ!
どうにか結界で身を守った。
結界解除と同時にギンが走った。悪魔はそれを阻止しようと口を開けた。やばい!
ブレスを阻止しようと俺は短い魔法を唱えた。

クレス「フリーズアロー!!」

悪魔の口は見事凍った。と思った。
悪魔は簡単に氷を破り、ブレスが発動した。
ブレスにギンは吹っ飛んだ。

ギン「やっぱそう簡単にはいかないか・・・」

クレス「大丈夫か!?ヒール!」

肩に血を噴出しているギンに回復魔法を唱えた。
とりあえず止血はできた。後は動くかどうかだけど・・・
そのときまた悪魔が何かしかけようとする
次の瞬間、俺は意識を失った。


ギン「クレス?」

クレスが私の背中に持たれかかった。
私は何がおきたのかわからなかった・・・
とりあえずクレスを安全な場所にやることを先決した。
しかし、黒い物体はそれを許してくれない

ギン「くっ!これじゃあクレスを・・・」

クレスをレンと言う犬獣人に任せることにした。
私は結界まで走った。そこにたどり着くまでに何度もブレスを放ってきたが、かわせた。
なんとか無事にクレスを結界まで運んだ。

レン「クレス!どうしたんだろう?あいつを見たら突然気を失ってた」

ギン「とりあえず、クレスを頼む、私はクレスが回復するまで時間をかせいでいる」

テイサー「僕が治して見ます」

テイサーが何かを取り出した。あの時クリスに攻撃を仕掛けた時に使ったものだ。
私は良く知らないが魔力増幅器らしい、、、
そんなことを話している時に黒い物体は攻撃を仕掛けつづけている
私がいたら結界も危ない、そう思い外に出た。

ギン「私と勝負だ!」


レン「これじゃあ勝てない、やっぱ撃たなきゃだめかな?」

テイサー「クレスさんはどうも気を失っているだけのようです。後はクレスさんが起きるかどうか・・・」

レンとテイサーはクレスの言う通り結界を張って敵の攻撃をかわしていた。
しかしギンは敵と戦っている、しかも勝つ確率は0に近い、
クレスは起きなさそうだ。どうしたら起きるかレンは考えた・・・そこで1つの考えたうかんだ。

レン「調合した薬に僕が飲んだらしばらく炎を吐いていた薬があったけど・・・まさかこんなところで役に立つとはね、しかもクレスに」

レンはクレスに赤い薬を飲ませた。



なんだ・・・?この変な味は・・・俺の口から変な液体が流れ込んでいる
その液体が舌に着いた。

クレス「うわわああああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

辛かった。だけど薬の味がした。
レンが薬を飲ませたんだろう、おかげで俺は火を吹く怪獣になりかけた。

レン「やったぁ、おきた!」

クレス「やったぁ、じゃないよ!なんだよこの薬!」

テイサー「クレスさん、それどころじゃないんですよ」

テイサーの指をさす方向にはギンが悪魔と死闘をしていた。
今にもやられてしまいそうだ。

クレス「撃つか・・・よし!レン!テイサー!融合魔法用意!」

レン+テイサー「はい!!」

レンが張った結界を解いて、位置に付いた。
それぞれ位置に、俺が黒魔法を唱え、レンが精霊魔法を唱え、それを束ねる魔法を唱えるのがテイサー
この魔法はテイサーの魔力があってこそできることかもしれない

クレス「闇よりも暗き者、悪魔よりも亜しき者、魔物達の王、魔王の僕、汝に願う、我が身になりて、我が力となりて、汝の魂を今ここに!!」

レン「全ての精霊の力よ、我が願いを受け入れ、汝達の力今ここに終結せよ!!」

俺とレンが唱え終わった。魔物の力を借りた魔法で一番強いと知られる魔法と精霊の力を呼び寄せる魔法
その魔法を唱え終わった。テイサーが詠唱にはいる

テイサー「魔物の力よ!精霊の力よ!汝等の力、我が身に集い、汝等の味方、汝等の敵を打ち砕け、汝によりて生まれた悪しき魂、我が力、汝等の力を合わせ、悪しき魂を浄化せよ!!」

長い詠唱が終り、俺とレンの呼び出した魔力がテイサーに吸収された。
その時!まだ吸収しきれてない状態で悪魔が攻撃をしかけてきた。
あのブレスだ。まじかまで来たその時!
ブレスがかき消された。何者かの手によって、その人物は身近にいた。

クレス「クリス!なぜ!」

俺達が入ってきた扉には人狼がいた。クリスが入ってきてあのブレスを魔法でかき消したようだ。
俺はクリスが裏切った理由は知っていた。

クリス「コピーの俺がオリジナルのお前を助けることになるとは・・・裏切った理由は聞くなよ、と言ってもお前にはわかるだろう」

クレス「ああ、俺に倒されて用済みになったお前を仲間に殺されるからだろう?それぐらいはわかる」

やっぱオリジナルだなとクリスがははっと笑った。
自分が笑ったのは何回も見た事があるけどこいつが笑ったのは今が初めてかもしれない
そんなことを話している時にテイサーに吸収されていく魔力は完全に吸収した。

クレス「ギン!!」

それを確認すると俺はギンを呼んだ。それと同時に『聖魔融合魔法』は放たれた。
ギンは風のごとく俺達に近ずいた。その瞬間、辺りが真っ白になった。



クレス「う・・・」

俺は気が付いた。少し体が痛いがなんとか起きあがれた
隣にはレンがいた。辺りはもう夜だ。テントも張ってある
誰が・・・?クリスか?ギンか?・・・姉さん達は!?
色々な考えが頭の中に浮かんだ。とりあえずテントから出ることにした。
でた辺りは、こなごなに崩壊したダークキャッスル、それの残骸しかなかった。
姉さん達の生存確率は・・・低いだろう・・・

クリス「よう、気が付いたか?」

クレス「クリス・・・姉さん達は?」

クリス「大丈夫だ、もう寝てる」

俺はへっ?とした顔でクリスを見た。
もう寝てるってどう言うこと!あの中からクリスが助けてくれたってこと?

クレス「じゃあ・・・」

クリス「ああ、終わったんだ。お前達の戦いは」

俺はたき火の近くにある自然の椅子に腰をかけた。
そういえばテントも5個くらい建ててある

クレス「これからどうするんだ?お前は・・・」

クリス「どうするもこうするも逃げるしかないだろう・・・」

クレス「追いかけられているんだったら俺の故郷に来いよ」

クリス「お前ってたまにお人よしって言われないか?」

クレス「たまに♪」

クリス「ははっ・・・」

クレス「ははははっ」

クリス「ははははははは」

この世界に入った瞬間、俺の姉さん達がさらわれて、調べる前にごたごたにはまって
それでもどうにか持ちこたえた。生きている自分が本当にすごいと思う
ここまで魔物達に狙われる奴もいないだろう・・・
と・・・待てよ・・・

クレス「操られた獣人たちは!?」

クリス「それならもう呪縛は解かれているはずだ。操った主が死んだんだ」

クレス「待てよ・・・確か俺達が襲ってきたときは・・・裸だったよな・・・」

クリス「ああ・・・操っているときは服いらんだろう・・・」

クレス「と言うことは・・・」

クリス「裸のまま呪縛は解かれたってこと♪」

クレス「操られなくて良かった・・・」

俺は心のそこからほっとした。そして操られた獣人たちに同情した。
可哀想にと・・・・


<新しい日の朝>

クレス「よし!行くぞ!」

ルナ「私出番なかったな・・・」

グレン「俺は楽できて良かったですけど」

グロール「おお、あの時のクリスだっけ?一緒に旅することになったんだ。よろしく」

クリス「じゃあ、よろしくな♪」

俺達は新しい大地にまた足を着いた。
次向かう先は世界だ!