第22章 獣人を恐れる村
いつもの授業風景、みんなは魔法を一生懸命覚えている。
それを教えているのが俺等だ。と言っても今日はグレンはいないけどね・・・
今日は『ヒンヒール』の魔法の練習らしい、てかその日は俺が教えたんだけどね。どうやらうまくいっている奴は、テイサーだけか…
やはりあいつはなんか素質がある…いつも学年で1番だった。魔法、この大陸の歴史+地理、数学その他、他にも色々成績が高い
でも、なんか魔法には光る物があるみたいだ…これは俺の勝手な想像だけどね
他の科目はどうも…良いけどあまり光る物がない…
本当に『伝説の犬人』みたいだ・・・
レン「はい、他の人もがんばって、テイサー君だけだよ〜」
クレス「う〜ん、簡単なやり方教えたら?」
レン「僕知らないよ〜」
クレス「じゃあ、と言うわけで簡単なやり方を教えるから良く見て〜!」
と、こんな風に俺等は授業をやっている。回復魔法を覚えれば、この町も豊かになるって思ったんだろうな〜ここの町長、
後でテイサーに合ってみるか…
<放課後>
クレス「テイサー!」
テイサー「あ!クレス先生!なにか用ですか?」
クレス「ん…ちょっと俺の家まで来るか?そっちが良ければいいけど・・・」
テイサー「え!?先生の家にいけるんですか?良いですよ〜♪」
お!笑顔だな〜、結構可愛いや〜ってそんな事はどうでも良いや、とりあえず本当にそうなのか様子も見たいし…
<クレス達の家>
クレス「ただいま〜」
レン「クレス〜どこ行ってたの?ってテイサー君?」
テイサー「こんにちわ…」
俺の後ろに隠れていたテイサーが顔を出した。やはり初対面は恥ずかしいらしい
ルナ「あら可愛い〜〜〜!!テイサー君って言うのね?」
テイサー「あ、はい」
姉さんが抱き着いてテイサーの顔が赤くなった。って誰でも赤くなるぞ(笑)
って姉さんはふだん初対面でもそんなことしているのかな?
ルナ「私はルナって言うの、で?なんで連れて来たの?」
クレス「ちょっとね…」
ルナ「まさか…」
クレス「なに考えてんだ〜〜!!」
それより、俺のカンと依頼内容から『伝説の犬人』と同じ素質を持っているはずだ。
ってこれは生徒ひいきみたいだな…(汗)
とりあえず、テイサーを俺の部屋にいれて、適当に腰をかけさせて俺は言った。
クレス「実は、協会にちょっと頼まれごとされて君を冒険に連れて行って欲しいって言われたんだ…って変な依頼だけどさ」
テイサー「え!?僕が?」
クレス「ああ、本当に変な依頼だよ。君が『伝説の犬人』の生まれ変わりだって事を・・・」
テイサー「え…なんで僕が生まれ変わりだと?」
クレス「協会の話しだとどうやら君には驚異的な魔力があるらしい、『伝説の犬人』も同じ魔力の持ち主だったそうだ・・・、だけどそれだけで『伝説の犬人』って決め付けるわけにもいかないから俺が頼まれたってワケ…わかる?」
テイサー「はい・・・でも、僕の親がどう言うか…」
クレス「親は…許してくれたよ。旅に出るなんてって言っていたけどこの事を話したらわかってくれたみたいだ…」
テイサーの表情がちょっと暗くなる…
テイサー「そうですか…でも、僕は戦う事を知りませんよ。それでは旅の役に立てるかどうか…」
クレス「だから、俺が君を家に呼んだんじゃないか…この町は15歳未満は黒魔法はいけないって言われていたけど、どうやらこの事で許してくれたそうだ…と言うわけでどうだ?自分が『伝説の犬人』だってことがわかった気持ちは?」
俺は明るい口調で言った。この言葉にちょっとづつ表情に明るさが出てきた。
テイサー「僕が『伝説の犬人』だってことは、ちょっと誇りに思います。たぶん僕の両親も言っていたでしょう?」
俺はうなずいた。確かにテイサーの親は確かに「誇りに思う」なんてこと言っていた。この歳で親と離れなくちゃいけなくなったんだ、たぶん親もテイサーもたいへん辛いだろう…
テイサー「もう僕がその『伝説の犬』なら運命に従うしかないです。と言うわけでお願いします!」
クレス「ああ、君がその気になってくれてうれしいよ。じゃあ今日から俺達の仲間だ」
部屋を出て行く時に、テイサーは尻尾をふっていた。うれしいのか…よかった〜、
いきなり悲しんでいたらどう対処したらいいのかわからないからね
<数十分後>
クレス「と言うわけでテイサーは今日から俺達の旅の仲間になった」
レン「え、僕達のと一緒に旅が出きるんですか?良かったねテイサー君」
テイサー「レン先生よろしくお願いします!」
グロール「ほ〜可愛い旅の仲間だ」
ディコル「俺はディコルだ。こっちがグロール」
グロール「よろしくな」
一通り自己紹介も終わったところでテイサーに魔法を教えなきゃ
ここじゃあ狭いからなぁ〜、、、、、、、、、そうだ!
<魔法塾(15歳以上)>
ここは15歳以上の人が来ることを許される魔法所、ここなら黒魔法の練習場があったはず、
とりあえず、ここの人に許可をもらって…
クレス「と、言うわけでここが練習場だ。ここで出きる限り魔法を教える」
テイサー「はい!お願いします」
クレス「じゃあ、まず『フレア・アロー』だ、あの的を狙うんだ、この魔法は簡単だからすぐ唱えられるはずだ。魔法の詠唱と印は・・・・・・・・」
テイサー「はい、わかりました。・・・・・・炎の精霊サラマンダーよ・・・・・」
テイサーの周りに魔法の力が集まっている
クレス(・・・・ただのフレア・アローにここまで集まるとは・・・!!やっぱりテイサーは『伝説の犬人』かも!)
俺は驚きの表情は隠せなかった。
テイサー「我が手に集いて力となれ!!『フレア・アロー』!!」
普通なら何十本の炎の矢が飛んで行くのだが・・・・
テイサーがだしたのは何百本もの炎の矢だった!その矢はまっすぐ的に当たって『的が』消滅した・・・・・・・
テイサー「やった!やりましたよ!クレス先生!」
クレス「いや、クレスで良いよ、それがどうしてもダメだったらさん付けでも良いから・・・・・ってすごいな〜テイサー・・・」
テイサー「すごいって?あれが普通なんじゃないんですか?」
俺の言葉にテイサーが疑問の言葉が返ってきた。当たり前だろう、テイサーが初めて唱えた魔法だったから・・・・・・
これじゃあ、『ファイヤーボール』とか『ボルト』とか危ないなぁ〜・・・・
クレス「とりあえず、次の魔法だ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
こうして1週間、俺はテイサーにありったけの魔法を叩きこんだ。もちろん危ない魔法は教えてない
そして、俺は新たな旅に出る・・・・・・
俺は大陸を囲む山々の近くに来ている。仲間のレン、グロール、ディコル、グレン、テイサー、ルナ?
クレス「なんで姉さんが来てるの?賢者の仕事があるだろ−−!!」
ルナ「あら、賢者の仕事はしばらく休みよ、だから家で待っているのもなんだし旅に同行しようって言ってるの」
クレス「ま、いいか・・・」
とりあえず、魔法の詠唱にはいる、オリジナルの魔法だからうまくいくかどうかわからないけど
さすがにこれは知っている人は少ないだろう
クレス「『レグ・ウィング』!!!」
白い光を身にまとって空に飛ばせる魔法、
術者がそうとう魔力高くないと使えない魔法だ。
ルナ「さすが…いつ覚えたの?」
クレス「数週間前だよ。とにかく『ウィング』っていうのは使いにくかったからさ、この魔法で大勢運べないかな、、、って考えて魔法を組み替えたらこうなったの」
グロール「おお!飛んでる飛んでる!」
クレス「そんなに驚くことないだろ?もう自由に飛べるから俺の魔力が途切れるか、あるいは気絶したかで魔法の効果は切れるからたぶんそんな事はないから心配しないで」
みんな一斉に空を飛ぶ。グロール以外はうまく飛べたようだ。グロールはそこら辺をふらふら飛んでいる
やっぱグロールにはダメだったかな……?
<数時間後>
クレス「やっと着いた。ここが新大陸か…初めてだな〜外に出るのは〜☆」
?「キャ〜〜〜〜!!」
近くを見ると獣人が少女を襲っていた。盗賊か!?
俺達はすぐに近くに行った。獣人の方は牛獣人と狼獣人、俺達と同じ種族がいる。なんで狼はそんなに盗賊が多いんだ!!
クレス「待てお前等!って!!」
その獣人たちは理性を持ってはいるんだけど持ってなかった。つまり、操られている!
どこにこんなあくどいことした張本人がいるんだか!とにかく助けないと・・・
テイサー「ファイヤーボール!」
テイサーの放ったファイヤーボールは自分の2倍の大きさだった。って強!!
牛獣人と狼獣人は吹っ飛んでどこかに行ってしまった。
少女の方は怯えている・・・たぶん俺達を見て
クレス「怖がることないよ、俺達は味方だから・・・」
少女「あなた、、、クリス様?」
クレス「!!クリスが居るのか!どこにいる!」
少女「あ、いえ、人違いでしたね。それにしても、あなたクリス様に良く似ている」
レン「クリス様ってあいつのこと親しいの?」
少女「いえ、逆に嫌いです。ですが・・・今こんな状態にしたのはクリス様なのです。私はクリス様と様を付けないといけないんです・・・」
ディコル「それで、あの獣人は・・・クリスが操っているのか?」
少女「そこまではわかりません、クリス様はこの大陸じゅうのじ獣人たちをさらっていき、その獣人たちは今も帰ってきません、あなた達を見たとき久しぶりに獣人の理性を持った目を見れました」
グロール「と、そろそろ町に着いた方が良いんじゃないか?」
一同(少女とグロール以外)「あ!!」
少女「あ、では村まで案内します」
少女の案内によって俺達は初めの村に行く事になった。
<キルマ村>
少女「ここです」
村人「!!!!!!!クリス様!!」
クレス「違う違う!俺はクレス!」
村人「え、でも良く似て・・・」
少女「実は、そのクリス様がクレスさんのコピーらしいです」
事のいきさつを話した少女に村人達はささっと去って行った
少女「気にしないで下さい。ここの村は操られた獣人たちによって何度も被害を受けました。だから獣人はあまり好ましくないんです、、、あ!でも私は別ですよ。あなた達は本当に清んだ目をしていらっしゃる…今夜はうちに泊まっていってください」
クレス「やった〜ってそうだそうだ、この大陸の地図ってある?」
少女「ありますよ、私2つ持ってますので1つあげます」
少女はポケットから古ぼけた紙を出してクレスに渡した。どうやら、俺達のいた大陸には×印がついている、行けないって事の記号だろう
どうやら、今夜はまともに寝れるようだ・・・・