アニメ「ジュエルペット サンシャイン」(スタジオコメット、2011)感想
ジュエルペットって基本、全裸に装身具じゃん?
ジャスパーとか。
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テレビ版準拠(DVD版は版権BGMの差替が行われている)。
主要なパロディについては、編:オトナアニメ編集部『ジュエルペットサンシャイン FANBOOK』(洋泉社、2012)に説明が載っており、スタッフに言質も取っていますので、ヘタにググるよりはそちらを参照したほうが確実です。
#01:○
#02:○
#03:○
#04:○:宇宙に行って人間の体が欲しいと願うロボットのネジ川には、宇宙に行って機械の体が欲しいと願う人間の鉄郎を思い起こしたいところ。なんかそこはかとないゾクゾクを感じるかと思ったら、CV:福山潤、陰陽のりっくんか。いつ印を切ってコゲンタ呼び出すかと思うと気が気でない。
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#06:○
#07:○
#08:○:カレージャスパー
#09:○
#10:○
#11:○
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#13:○:カレーネタなのにKENNは出ない(教室の端にジャスパーはいる)。予定献立がカレーから牛丼になっちゃって涙目のジャスパーを心から期待していたが。なおぱくろみは出る。
#14:○:そして七夕にカレーを願うジャスパー、浴衣ジャスパー、金魚掬いジャスパーと出まくり、真砂さんの肩に乗りまくり。先週入らなかったから今週、といったトコか。『SHOW ME』の選曲は、音響監督へのインタビュー(『FANBOOK』P.183下~P.184上)によると監督とのこと。
#15:○
#16:○
#17:○:寝るときに寄り添うジャスパー
#18:○
#19:○
#20:○:あとからまとめて観てると時季とか忘れちゃうけど、ここまで4話は夏休みエピソード連作。カメオのセリフ「愛しあえば、種族の違いなんて関係ないです」ってのは、最終話への伏線かと思ったのだが、この時点ではあのラストは想定されていなかった可能性が高い。
――花音にも御影くんと実の兄妹という試練がありました。あれは早くから決まってたんですか?
稲垣 いや、けっこう曖昧ですね。三角関係をどう締めるかという話が出て、御影と花音がくっついちゃうのは普通だし、ルビーと御影がくっつくのはアリだけど、人間とジュエルペットって絵面としてむずかしいねって。 編:オトナアニメ編集部『ジュエルペットサンシャイン FANBOOK』(2012)、メインスタッフインタビュー、稲垣隆行監督、P.166/Ll.下10-16
――主役コンビですが、御影くんがジュエルペットになってルビーと結ばれるのは驚きでした。
柿原 あれも後半の段階で決まりましたね。(御影くんは)人間だから、ルビーへの想いはあるけれど踏みきれない。それで、展開をドロドロさせるためにほかの子とくっつくことは想定していたんですが、単純に(人間のまま)ルビーと結ばれると考えていたんです。だけど、最終段階でジュエルペットになるアイデアが出て。
――御影くんが転生したグラナイトは、ライオンのジュエルペットなんですよね。
柿原 エンディングの歌詞に「白馬の王子様」というフレーズがあるので「王子様の白馬になるのも面白いよね」とずっと打ち合わせで言っていたんです。でも、白馬だとオパールと外見がかぶるので、ライオンになりました。 編:オトナアニメ編集部『ジュエルペットサンシャイン FANBOOK』(2012)、メインスタッフインタビュー、柿原優子シリーズ構成、P.179/Ll.上11-下4
そもそも、カメとサメ、そのままの姿で結ばれた2人と、ルビーと結ばれるために姿を変えた御影くんのスタンスは、あきらかに違う。
#21:○
#22:○:デート指南ジャスパー
#23:○
#24:○:トール初喋り(未確認。セリフだけなら#01Bでルビーの「元カレ」と言及されており、顔だけなら#05にて確認)、Bパートは山羊による逆「ロジャー・ラビット」状態
#25:○:洋楽流れるが何だっけコレ。タイトル元ネタ『Singin' in the Rain』ではないよな、と思ったら『Flashdance... What a Feeling』か。映画わからんなぁ。
#26:○:「がんばれ、おんなのこ」。合コンジャスパー、ヒトカラと思われるトール
#27:○:運動会ネタ。ジャスパー、トール
#28:○:「がんばれ、おとこのこ」。トール
#29:○
#30:○:花音とルビーの入れ替わりネタ。人間の心でジュエルペットの体、というのは最終話への伏線……かなぁ。あのラストの想定が後半からである以上は偶然の可能性も高い。#28と同じくWデート回と考えられ、ルビー(心は花音)の相手はもちろんトール。
#31:○
#32:○
#33:○:フード付の上着になるジャスパー
#34:○:台詞回しは全編通じてミュージカル。「ロミオとジュリエット」をパロった「ウエスト・サイド物語」をパロる。
#35:○:トマトトール。
#36:○:『神田川』カバー。そういえばきん注の『イナ神田川』は音源化されてなかったよなぁ(VHSには入ってた。DVDは未確認)。
#37:○:夕日に向かってばっきゃろーなジャスパー。オパールさんはとても誠実な方(俗っぽく云うと、好みのタイプ)なので、もしジャスパーが傾いても許せる度量を私は持っている(何だこの言種)。……#51観たけど許せなかったので取消。
#38:○:スウィーツペットのさくらんさん。私の顔を食べて、はアンパンマンネタ(というかアンパンマンは日本神話オオゲツヒメ類型)、耳の桜餅が自己再生する様子は「ポン・デ・ライオン」を思わせる。
#39:○:西部劇かと思ったらUFOネタというのは、アメリカの映画史が西部劇から宇宙人モノに移り変わっていったことの皮肉だろうか(いや実際そうなのかは知らないのだけれど)。ジャスパーと同じKENNが保安官助手の声を担当、これはもしかして次期アニメ「ジュエルペット きら☆デコッ!」(2012)#12「保安官ジャスパーデコ~!」が引っぱったのかもしれない。
#40:○:ワカサギ釣りジャスパー(全裸、オチ担当)。3クール終わり(厳密には2012/01/07放映)には、世界の終わりをペリドットが救うという大きな節目の話。寒いギャグを言うと氷漬けになってしまうという美味しい設定なのに、転訛した助動詞「とる」に自らの名前をひっかけ続けるトールが出てこないのは、たぶん本編始まる前にすでに凍っていたからだと思われる。
#41:○
#42:○:晶子&エンジェラの夢の話。夢とか未来とか云われると、卑屈な私は生きていくのが辛くなるなぁ。この4クール目にて、高校三年生である梅組の、それぞれの将来への布石が次々と打たれてゆきます。胃が痛い。
#43:○:炬燵布団の上で寝るジャスパー(セリフ無)
#44:○:ジャスパーの寝床(兼リラクゼーションチェア)がハンモックだと判明。というか素知らぬ顔で御影&真砂の部屋に寝転がっているが、ジャスパーの自室はどうなったのだろうか。学ランジャスパー。「お皿だよ?」ジャスパー。ポップコーンジャスパー。初めて次回予告ジャスパー。
学ランジャスパーは上下着ていますが、#15にてチターナが学ランを着たときはズボンなしでした。あちらは男褌の格好が後ろに控えておりましたので、裸→褌、という下半身の対比を映えさせる演出だと考えられます。なお、ジュエルペットの衣装については、
フルで着せる方針 編:オトナアニメ編集部『ジュエルペットサンシャイン FANBOOK』(2012)、メインスタッフインタビュー、宮川知子キャラクターデザイン、P.190/L.18
とのことですので、その例外として意図的に、でしょうね。
なお、ストーリーとしては真砂がガーネットに振られる話なので、暗い気持ちになりたくない時は視聴を避けようぜ。
#45:○:涙目ジャスパー。バレンタインネタ詰め合わせ。Aパートで女の子視点、Bパートで男の子視点という王道構成、近年稀に見る、高濃度で攻める攻める。これまで紡いできた各キャラの恋愛模様総仕上げの観があり、細かいネタ多いので箇条書き。
- ダイアナさんによるチョコレート拡散は、どちらかというと季節行事の餅撒きに近い。
- ダイアナさんの最後のチョコを持ってったのはディアン。他の女の子からのチョコを断り、真砂に「リア充」と呼ばれる。
- オパールがジャスパーにチョコを渡そうとしているのを見かけ、自らその場を去ることで渡す機会を作り、チョコ争奪戦の勝ちを譲る真砂。やー、こういうかっこいいことできるのはいいね。すでに#44のエピソードがあった以上、ガーネットは真砂にぜったいチョコを渡さないっていうのは明らかで、つまりチョコの受け渡しに関して真砂は完全に部外者かつ敗者(のちほど食堂のおばちゃんからは貰える)なんですよね。
- 優等生であるオパールが見た目カレールーの激辛チョコを作ったのは、カレー好きジャスパーにわざわざ合わせてのことだったんですね。
- チョコレートール。恋愛感情いっさい抜きでサンゴに喰われる。
- 花音・御影の兄妹ばらし。本編の主ストーリーである、Wヒロイン三角関係を畳み掛ける展開。『SHOW ME』の効果が強すぎる。ランバダ・メレンゲ系のあのイントロは、修羅場恋愛シーンに効きすぎる(元ネタのドラマは知らない。あと音楽ジャンルもよく知らない)。
#46:○:夕食がスープカレーなのでうれしいジャスパー。手ずからの作品はすべて渦巻き状になってしまう呪いが、華道の名家を凋落させるというシナリオは秀逸。
#47:○:ちくわ笛ジャスパー(セリフ無)。サフィーが絡むとがっつりSFアニメになりますね。ガガーリン「地球は青かった」、テレシコワ「私はカモメ」もしっかり引用(なお、どちらのセリフも正確ではないらしく、「花嫁」ってのも出典不明)。
#48:○:トール歌いまくり。スクールカーストネタ、学級モノアニメにてハブられ続けたモブが、クラスメイトに名前を憶えてもらってないことを理由に卒業写真を拒否。卒業写真を撮れないと卒業できない! という件。#01「イルカ先生がやって来たイェイッ!」が、クラス全員一丸となってがんばる物語のパロだとすると、こちらは最後に至ってのどんでん返しである。
#49:○:真砂といっしょに逃げるジャスパー(セリフ無)。
ラス1ヶ月の4話は長編、ダークジュエルパワー。その契機は、「支配者が被支配者の若さに嫉妬したこと」。ダージョ様が最初の手下としてマスターと校長を引き入れたのも、「全国の疲れたお父さん、お兄さん、こんにちは」と口火を切ったのも、すべては熟年VS若者という構図を作り上げるため。大人VS子供とびみょうに感触が違うのは、大人側にサンゴにゃんが、子供側にイルカ先生がいるから。
しかし、主要視聴者が女児だということを考えると、彼女らといちばん距離の近い熟年って父母親族に相当するのですが、女児VS父母の敵対関係を煽っているという意識は製作者にないのかしら。……あ、逆か。このエピソードを反面教師に、親に向かって皺が増えたとか白髪が増えたとか言わないようにしよう、ってことか。
世界を救った経験のあるペリドットを惜しげもなく噛ませに使用、ジュエルクララ、ネジ川(#04で学園の危機を救った)、メガガーネットと兵器級のキャラを贅沢に投入。これが1年アニメの強みである。ネタかと思ったM-kage再登場。
喫茶店のマスター曰く「ガムといえばキシリトール」に……トールが……トールが乗っかってこないのがさみしいよぉ。
次回予告では「カントクが、ルビーたちによる不確かな次回予告にケチをつける」というメタ。
#50:○:マジカルイケメンゲートにひっかからないジャスパー。ブサメン認定されてふてくされるジャスパー。7賢者と云われしたり顔するも黒焦げのジャスパー。サンゴ「ニャンコキャラは私だけで充分」、#45でチョコレートールに噛みついた報いか、今度はメガサンゴがチョコレートまみれになってますね。あー……タータも竹順だからトール出してもよかったと思うんだよねー(旅立ち済なので出ません)。
#51:○:気絶前に「オパール」とか云う俺の空気が読めないジャスパー。
あと1話ですべて片が付くとはちっとも思えないが……。
#52:○:まさかまさかまさか、ここでトールが出てくるとは思わなかった。そしてまさかの元凶ジャスパー(人間界への扉が開けっ放しだったので、ダークジュエルパワーがジュエルランドに流れ込んでいた)。けっきょく視聴者は、「人間界は恨み辛み妬み嫉みで真っ黒」という現実を突きつけられたまま、ジュエルランドを追い出されます。
エンディングでは5年後のみんなが語られます。ED合唱もお約束!
ラストシーン
全国のケモナーにとって、「がんばればジュエルペットになってジュエルペットと結ばれることができる(5年前にジュエリーナ様の光を浴びてライオンになり、何かしらの事情で今の今までルビーに会いに来れなかったのか、それとも5年間魔法をかけ続けてようやくライオンになったのかは不明)」という朗報と、「人間のままではジュエルペットと結ばれることはできない(前例がない、とのこと。ていうか「結ばれる」の定義がないと、この試論は不毛)」という悲報を齎してくれた衝撃ラスト。なお御影くん転生後のジュエルペットは「グラナイト」、ホワイトライオンとのこと。
御影くんの転生したグラナイトが、公式ジュエルペットに加わった 編:オトナアニメ編集部『ジュエルペットサンシャイン FANBOOK』(2012)、P.162/Ll.11-12
アニメから逆輸入。いまさら気が付いたけど御影石か! 名前に鉱物名が入ってないとジュエルペットになれないのか!(HN:枕のちせ。どう転がしても見当たらな……玄武岩は枕状溶岩だけど……)
なお、「ジュエルペット ハッピネス」#19「さむいよさむいよ~!」のメカニックエンジニアジャスパー回にて、ジャスパーのゲーム仲間(画面左上)にグラナイトがいます。
全裸に鍵持ってるジャスパーはカッコイイけど全裸にギター背負ってるトールは変態に見える
トールトーラートーレスト!(挨拶)
アニメ「ジュエルペット」(2009)が始まったとき、メインキャラがメスケモであることを理由に忌避したのだけれど、安直でしたなぁ。そもそも前番組は「おねがい♪マイメロディ きららっ★」(2008)であり、シナリオが吹っ飛んでることは容易に想定できた。……マイメロを3期1話で切ったこともあり、もういいかな、と思い込んでいたのがリアルタイム視聴を逃した原因。
んで、ジャスパーとかいうチーターがいるらしい→竹順トールの破壊力が凄まじい→#34ミュージカルが凄い→ジャスパーがかわいすぎて生きているのが辛い。
五條真由美『GO! GO! サンシャイン』(アニメ「ジュエルペット サンシャイン」(2011)OP1/1)
作詞作曲:岩崎貴文。ED側のスタッフとシャッフル(作詞:森由里子、作曲:岩崎貴文、編曲:新井理生、歌:五條真由美)して、アニメ「聖剣の刀鍛冶」(2009)OP1/1『JUSTICE of LIGHT』を作成してます。
編曲:亀山耕一郎。キューティーハニーFのOP、ボーボボ挿入歌『マジカル☆ガール 田ボちゃんのテーマ』作編曲あたりが印象強い。
増山加弥乃&望月美寿々『イマドキ乙女』(アニメ「ジュエルペット サンシャイン」(2011)ED1/1)
編曲:新井理生。ジュエペOP『マジ?マジ!マジカル☆ジュエル』編曲、恐竜キングOP『小さな僕らの大きなハート』編曲、恐竜キング翼竜OP『宇宙(そら)の子どもたち』作編曲。