紫部さかな『幻想曲芸団』全話

 国立国会図書館東京新館→雑誌貸出→複写→スキャン→PDF化完了。

 付録を全部確認したと思っていたら、8月号「紫部さかな・真伊藤・鮎川いわなの夏休みお料理ブックセット」を見落としていた。凹む。

#01:「アメとムチのアメのほう」(P.161)は屈指の名説明だと思う。

#02:「オリゴは朝に弱い」とソルトの口から説明されますが、本編でこのネタが直接描写されることはありませんでした。

#03:ラストのセリフ、「せめてピエロひとりだけでもっ」「わーんソルトォ~」なんですが、私は長いコト解釈を間違えていたようです。
 コレ、後半はオリゴのセリフだと予想できますが、「『ピエロひとり』としてソルトが連れ去られそうになり困惑するオリゴ」じゃなくて、「『ピエロひとり』として自分が連れ去られそうになりソルトに助けを求めるオリゴ」としたほうが自然ですね。「ムチのほう」であるソルトがそう簡単に拉致されるとは思えないので。

#04:冷静に考えると“スカートめくり”回ですね。

#05:P.452の汗拭きソルたん一択ですかね。

#06:いわゆる“素直じゃない男の子が好きな女の子に意図せず意地悪し泣かせてしまう”回。これといって感想とかないです。

#07:枕さんにとってロロはちょっと幼すぎる。
 付録「とびだせ! ツリーカード」。たすく・ソルト・オリゴのカラー。

#08:クリスマスネタ代替なのか、いちおう形式上は、たすく⇒ソルトにプレゼント。「くれくれッ」「このさいなんでもいいよ!!」(P.423)というソル吉が小動物っぽい。
 付録「'99 なかよしスーパーカレンダー」。ほかの漫画家が新年各月ごと上半分にイラスト、下半分に担当月という構成なのに、紫部は上半分が 1998/12カレンダー、下半分が1999年12ヶ月小カレンダーという、数字だらけでキャラがオマケという涙が止まらない扱い。実物は未確認なのですが、11月号の紹介カラーページにはたすく・ソルト・オリゴ・こっくりが見えます。

#09:当時はロン毛のソル吉に「かわいい」と思っていましたが、いま見ると「かっこいい」という想いのほうが強いなぁ。
 ちびキャラスペシャルの団長の紹介文に「素性・経歴すべてナゾ。『なかよし』の連載であきらかになる!?」というアオリがありまして、それに応えた話です。

#10:最終回。たすくちゃんの将来とか、ソル吉と(好きな相手の名前をお入れください)の恋の行方とかよりも、作者の次回作が気になっていました。「幻想曲芸団」が引退作品だと知ったのは、それから数年後。

「ミステイク」(199901増):別作品。まぁ、えーと、普通。