【包まれる手、抱く腕】

狼の彼の毛並みは私から見てもとってもフワフワ、ふんわりのその体に抱かれたら私は幸せなんだけど、彼が恥ずかしそうにしながら「そんなことないぞ」って 言っちゃう始末・・・

と、言ってる間に彼が椅子に座って本読んでる・・・チャンス!

「しっつれいしま〜す!」

「うおっ!?」

私が彼に飛び乗った末、彼が読んでいた本は床に落ちちゃってた。彼は椅子に座り、そして私が座っている彼の膝に座っている状態になった。

「あ、危ないだろ」

ありゃ・・・彼、少し怒り気味ですね〜・・・なんて、言っちゃダメだよね。

「ゴメンゴメン、つい・・・ね?」

「何が『つい』だよ・・・まったく」

「怒んない怒んない」

でも、こうして近くで見るとやっぱり彼の毛並みって素敵だし気持ちよさそうなんだ・・・だから、私はね彼の顔の頬を両手で包んじゃった。

「怒ると可愛いお顔が台無しですよ〜」

って、言いながらね・・・

「可愛い? カッコイイじゃないのか?」

「うん・・・だって、可愛いじゃん」

本当なんだよ・・・アナタは知らないだけだもん、自分がどれほど可愛いのか・・・その可愛さがどれだけ私を癒してくれるのか・・・

「こういうの・・・好き?」

私が言うこの言葉にはいろんな意味が込められてるんだよ。普通のヒトじゃなんのこっちゃって思って聞き流すけど、アナタならわかってくれるから・・・だか らアナタは言ってくれるんだ・・・

「嫌いじゃないな・・・」

そう言ってその大きな手で私を抱き寄せてくれた・・・そのときに感じたふんわりとした感触はやっぱ気持ちよかったよ・・・









包み込む手の想いはなんですか?
抱き寄せる腕の想いはなんですか?
その暖かさや優しい気持ちを持つ意味を感じることがその想いの答え・・・
そう感じるものことこそ一番大切なことなんだって信じていてください・・・

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