【二人だけの流れ星】

星が満天に輝く日、あなたはどう過ごしますか?
ネコの女の子とライオンの男の子はそんな綺麗な夜の星を見ようと思いました・・・

「綺麗・・・今にも手が届きそうだね!?」

そうはしゃぐのはネコの女の子です。しかし、ライオンの男の子は・・・

「届くわけ無いよ・・・それに、手に収まりきれない大きさだから届いたって困るだけだよ」

「んもう! 夢が無いな〜!!!」

実を言うとライオンの男の子はあまり星には興味ありませんでした。ネコの女の子が無理矢理見たいなかたちでこの場所に連れて来たのです。

「オレ・・・もう帰りたい・・・」

「だめだよ〜まだ帰っちゃや〜だ〜!!!」

「ただ星見てたって何にも無いじゃん」

「でも見てるだけって言っても綺麗だよ! 何にも無くないよ!」

「・・・」

正直、ライオンの男の子はウンザリしてまた・・・その時です。

「あ・・・流れ星・・・」

そうネコの女の子が気付きました。

「え?・・・何も無いじゃん・・・」

「でもさっきは・・・あ、また・・・」

「あ・・・」

また今度の流れ星はライオンの男の子にもちゃんと見えました。すると、ネコの女の子は言いました。

「ねえねえ、流れ星にお願い事をすると願いがかなうんだよね?」

「まあ・・・確かにそう言われているな」

「じゃあお願いしようよ!!」

「お、オレも!?」

「うん!」

「・・・」

ライオンの男の子は仕方が無くお願い事をすることにしました・・・少しの間、二人に沈黙が訪れたと思うと、ネコの女の子がたずねました。

「ねえねえ、なにをお願いしたの?」

「ん・・・そういうオマエは?」

「私はね・・・毎日流れ星が流れるように!」

「なんじゃそりゃ?」

「だって、そうしたら毎日お願いし放題じゃん!」

「はぁ〜・・・おめでたいやつ・・・」

「そう言うけどさ・・・それより、なにをお願いしたの? 聞かせて聞かせて?」

「オレは・・・オマエが静かになりますように・・・だ」

「なにそれ〜! 私大人しいよ〜!!」

「全然」

「即答しないでよ〜!」

そうむくれるネコの女の子でしたが、実はライオンの男の子の願い事は別にありました・・・

(言えるわけ無いじゃん・・・こいつの願いを叶えてやってくれだなんて・・・)

その思いはそのネコの女の子を大切にする思いでありました・・・









流れ星を見たことありますか?
一瞬にして現れ、一瞬にして流れていってしまう・・・
その一瞬の時の本当の思いは強く叶えられるものです・・・
その一瞬のときに・・・アナタはなにをお願いしますか?

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