霧里村の巫女 第一夜 kyouske作
 橘 真が中学受験勉強が原因であるノイローゼと診察されたのが小学五年の春……父は出来が良い兄貴のように違うと言う事で僕の中学受験には幾分心配していたが、悪い方向に転がり温厚な父が初めて母をたしなめた。
「山村留学?」
 そんな時に昨年から一人暮らしをする大学に通う兄がその案内パンフを持って帰宅した。
「ゼミで民俗学の教授に打ち明けたら、下手な医学的治療よりも環境を変えた方がいいって……一種のショック療法かな…」
「霧隠村?」
「山村って言っても自動車が通れる道は完備しているし、医療体制も整っているし……そのまま学校通っていて逆噴射でもされたら嫌だろ?真だって明日には児童相談所にお世話になるかもしれないし……」
 兄は本当に頭がよく、世渡り上手であるが好奇心が強すぎるのが欠点ぐらいだ……。

 兄貴の進めもあって僕は霧隠村へと山村留学する事にした。兄が費用も出すというほど僕に優しくするのは、昔からよく比べられそれが自分の責任と感じていたからだ。どう言う事か真は努力はするが結果が悪い方向へとなってしまい、友人さえも作らなくなった……そこに中学受験勉強によるノイローゼになったのでどうすべきか……兄が出した答えがコレだった。
「実は入学して間もない時にゼミの教授からバイトを頼まれ、この村を訪れたんだ……本当にのどかな所だぞ〜〜」
 峠道を入り多少痛んでいる舗装道路を進むと村落が見えた。この前までは市町村合併の嵐の最中で村消滅と言う危機もあったが、周囲の合併自治体の推進派議員らが揃って不幸な目に遭い合併は免れたのである。
「………」
 真は口を開けたままだった。村といっても住宅街の様な家と商店数件が点在し、殆どが畑か田んぼ、原っぱである。村長さんの家に着くと父親と同じぐらいの男性が応対してくれた、彼が村長である。
「真君だったね……霧隠村へとようこそ…」
「よろしくお願いします」
 真は覇気が無い様子で言うと彼は縁台でお手玉して遊んでいた少女に声をかける。
「彼は橘 真君、この春からこっちの小学校に通う事になったんだ……神社の方に案内しなさい」
「は〜〜い、あっ私、緑川 兎って言うの……三年前からこの村で過ごしているのよ」
 彼女が真の手を握ると彼は戸惑った、そう言えば真は引っ込み思案だから同世代の女の子と話した事が余り無いって言っていたが、同年齢の彼女はお構いなしに真を神社へと案内した。

 神社は村を見下ろせる山中にある木々に神殿が転々とした形で、昔から林業をする者にとっては三ヶ月に一度は参拝していた。真にとってはコンクリートに覆われた街での生活でしか知らないので刺激になるはずである。
「兎ちゃん、この子かい?」
「はい!」
 社務所にて宮司の衣装を着た男性が真を見て言う。
「まっ、我が家と思って生活してくれ……そして、私と朝子を本当の両親って思って生活すればノイローゼなんて直ぐに治るさ」
 真は頷くと襖の隙間から神楽の音が聞こえ、彼はふらっ立ち上がり襖を開けると同じ年齢の少女が長い朱色に染めた絹の紐を付けた扇子を持って舞っていたのである。
「あっ……」
 真の存在に気が付いたのかこれまで眼を閉じて舞っていた少女が見詰ると微笑む。
「転校生でしょ?今日来るって言う…」
「うん…ごめん、お稽古中だったよね?聞いた事が無い美しい音色だったから」
「私は霧野 夕……ここの神社の娘よ」
 真はこれまで接した同年代の女の子とは違い、自分に好意を持って接してくれる夕が嬉しかった。

 その日は兄も泊まる事になり村長の家で酒宴が始まった。真は強い地酒(というより濁酒)を一口飲むとフニャと寝てしまったのである。夕と兎は小さなコップ一杯程度なら慣れており、夕は兄を誘うような眼になる……。
「この前よりは”性長”しているかな?」
 兄は夕の唇に自分の唇を合わせると兎が膨れた。
「この前は兎ちゃんが先立ったからね……子鬼の金棒を出さないと…」
 ワンピース姿の夕を抱えてると村の男らは見咎める事も無く、むしろ進んで襖を開け玄関まで案内する。そして神社の提灯を兄に手渡すと村長らは深く頭を下げる。春先の夜中に霧の夜に神社の提灯に少女を抱えたまま神社へと戻ると夕は神殿の奥へと歩いていく。霧を介した月光により社務所は怪しい雰囲気でも神秘的に明るく、夕は着ていたワンピースを脱ぐと白い肌に線の様な紋様が出現し陰核が肥大勃起したのだ。
「オトコノニオイ……ホシイ……コタネジル……」
 兄は上着とシャツを脱ぐと彼女はスラックスのジッパーを伸びて来た犬歯で機用に下げると飛び出した兄の肉棒をしゃぶる。その様子はまさしく発情した雌である……兄の濃厚な精液は夕の口には飲みきれずに口からこぼれ、神社の床に落ちるがそれすらも舐める。
「ちっと封をしないとな…」
 兄は絹の紐を口に含み夕の擬似男根の根元を縛り上げると布団の上に寝かせ舌で愛撫し、擬似男根をしゃぶり始めた。喘ぎ声と言うよりも叫び声が木々に木霊し春風の唸る音と混ざり合う。
「いくぞ……」
 兄の男根は夕の秘所を貫き子袋を押し上げる。覆いかぶさったままの行為に夕は喜びの声を上げると額からかわいらしい角が出てきた。兄は起用に挿入したまま夕を上にさせると、彼女は腰を上下にして胸を揉み始めた。一度目の絶頂が迎えるが尿道を圧迫された夕の擬似男根から白い精液が出る事は無く、もどかしさを感じていると兄は彼女を持ちあげて”駅弁”する。肉棒がおなかに擦れ夕は快楽地獄へといざなった。

 兄はすっきりした顔で真に別れを告げ、早朝の村を出た。真は頭がガンガンしていたがお昼頃にはすっかり治っていた。
 夕は神殿の下にある洞窟内にある鎖と御札を巻きつけたロープに体を固定されていた。肉棒からは滴り落ちる白い蜜になった精液が下の桶に溜まっていた。眼は虚ろで時々村の男性らが彼女に瓢箪徳利に入れた水を飲ませに来るだけである。
「もうちょっと我慢してなぁ〜〜もしかすると久しぶりに降臨するかもしれないのだからな…」
 男がそういうと夕は頷く。


 終

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