ごしゅじんさまはちょっとあわてたかんじでへやにはいってきた。そしてわたしをぎゅっとだきしめてくれる。
ワンワンッ、クゥ〜ン…。
わたしもうれしくてないちゃうとそのままかおをごしゅじんさまにすりよせる。
これがごしゅじんさまとわたしのおかえりのあいさつなんだ。
わたしはいぬだからよくわからないけど、にんげんのメスのなかではきれいだし、とってもやさしいごしゅじんさまがわたしはとてもだいすき。
でも、きょうはちょっとおなかすいちゃったからいじわるしちゃう。
バッ!
「キャッ!」
わざとつよくからだをふるわせてごしゅじんさまからはなれるとわたしはおなかをみせておねだりをする。
ハッ、ハッ、ハッ…。
おなかすいたよ〜、ごはんちょうだ〜い…。
ごしゅじんさまはちょっとおこっていたけどすぐやさしいかおになって、
「はいはい、ちょっと待っててね…すぐご飯にするから。」
そういうとごしゅじんさまはごはんのじゅんびをはじめる。
クゥ〜ン…。
わたしはごしゅじんさまのあしもとにあるいてからだをよせる。はやくごはんをたべたいし、ごしゅじんさまとあそびたいよ〜。
でも、ごしゅじんさまがちょっとこわいめになったのでわたしはおとなしくおうちにもどる。
ごしゅじんさまにきらわれちゃうのはやっぱりいやだもの。
ちょっとやすんでいるあいだにおいしいにおいがしてくる。ごしゅじんさまのごはんができあがってきているんだ。
そしてごしゅじんさまがごはんをもってやってきた。てーぶるのうえにごしゅじんさまのごはんをおくと、ゆかのうえにわたしのごはんをおいてくれる。
わたしはおもいきりおさらにとびついてごはんをたべる。だって、ほんとうにおなかすいてたんだもの。
ハグハグ、ハグハグ・・・。
ほんとうにごしゅじんさまのごはんはおいしい。ごしゅじんさまといっしょにたべるからおいしいのかな。
わたしはおいしくごはんをたべる。ごしゅじんさまもうれしそうにわたしをみながらごはんをたべている。
おなかいっぱいになったあとはおさんぽ。ごしゅじんさまがわたしのくびわにひもをつないでくれる。
なんでもよるにならないとおさんぽできないっていうけど、ごしゅじんさまといっしょにおでかけできるのはうれしいな。
「どう、気持ち良い?」
ちょっとだけあかるいけどほとんどくらいなか、わたしはごしゅじんさまといっしょにおさんぽする。
ちょっとこわいけどなんだかきもちいいし、やっぱりごしゅじんさまがいっしょにいるのがうれしいな。
わたしはうれしいきぶんいっぱいでおさんぽして、おうちにかえる。
おうちにかえったらおふろ。ごしゅじんさまもはだかんぼになってわたしをあらってくれる。
「明日は“お休みの日”だから念入りに洗って上げるわね。」
ごしゅじんさまがいっているいみはすこしわからないけど、いっぱいあらってくれるといってくれたのはとてもうれしい。
シャァー…。
キャンキャン。
「こら、暴れないのポチ・・・。」
ちょっとおゆがあつくてあばれちゃうけど、でもごしゅじんさまがあらってくれるのはとってもきもちいい。まるでからだじゅうがとけちゃいそう…。
ごしゅじんさまがまたおゆをかけてくれるころにはわたしはすっかりきもちよくなっておふろばのゆかにねそべっちゃう。
ブルブルブル・・・。
ごしゅじんさまよりさきにおふろばからでたわたしはからだをうごかしておゆをとばし、またおうちにもどってごしゅじんさまをまつ。
ちょっとねむくなったころ、ごしゅじんさまがやってきてくれた。
「お待たせ、ポチ。」
そういったごしゅじんさまはおふろばからあがってきたはだかんぼのままだった。
ごしゅじんさまはときどきこうしてはだかんぼのままでわたしをだきしめていっしょにねむってくれる。
わたしのからだがふかふかしてきもちいいんだって。わたしもごしゅじんさまのすべすべのからだはきもちよくてだいすき。
わたしはおなかをみせてごしゅじんさまをむかえる、ごしゅじんさまもわたしをだきしめてくれる。
そしてごしゅじんさまはわたしをうらがえしにすると、そのままわたしのおしりのあたりにからだをおしつける。
グイッ、ズブッ!
ギャンッ!
わたしのうしろあしのまわりがいたくなった。おもわずかおがゆがむ。
でも、ごしゅじんさまがからだをうごかすうちにいたかったあたりがどんどんいたくなくなる。それどころかとってもきもちいい。
グッ、グッ、グッ…。
「うっ、あっ、あっ…。」
ごしゅじんさまはからだをうごかしながらわたしのおっぱいのあるところをさわってくる。そうするとますますきもちいい。
ハッ、ハッ、ハッ…。
もうがまんできない。とってもきもちいい。
こんなきもちいいことをしてくれるごしゅじんさま、だ〜いすき…。
ワオ〜ンッ!
「あっ!」
おもいきりきもちよくなったとき、わたしはおもいきりほえた。ごしゅじんさまもきもちよかったらしくいっしょにほえた。
わたしのからだはゆっくりとゆかのうえにたおれる。ごしゅじんさまもちょっときもちよさそうにいきをきらしているみたい。
わたしはいぬでごしゅじんさまはにんげんだけど、きもちいいのはおなじなのかな。
きもちいいなかでそうおもっていると、
ズブッ!
キャン!
いきなりごしゅじんさまがまたからだをおしつけてきた。こんどはあんまりいたくない。ううん、もっときもちいい。
さっきよりもとてもきもちいいのがわたしのからだいっぱいになる。
ウオッ、オッ、オオ〜ン…。
からだがあったかくなってきもちよくなるうちに、わたしのなかのきもちいいのがわたしのからだいっぱいにふくらんではじけとぶ。
ごしゅじんさまはさらにとってもきもちよくなっているわたしをおもいきりだきしめたり、おっぱいをつかんでくれた。なんだかもっとひんやりしてきもちよくなる。
わたしもまけないでごしゅじんさまをいっぱいなめたり、まえあしでおっぱいをつかんだりしてきもちよくしてあげる。
「ああっ!」
「わぉーんっ!」
さっきよりいっぱいいっぱいきもちよくなったわたしとごしゅじんさまはさっきよりおおきいこえでいっしょにほえた。そしてわたしはゆっくりとごしゅじんさまにからだをよせる。
ああ…なんだか…きもちいい…そして・・・なんだかあたまのなかがすっきりしてきた…いろいろ考えられるようになってきて…色々思い出してきて…。
…そしてわたしは我に返った。
なぜか裸のままで同じく裸のルームメイトと抱き合ってて、しかもアソコの辺りにおかしな感覚が…。
「!」
わたしはそれを見て目を見開く。わたしと彼女のアソコはひとつのものでつながっていた。
見る所彼女から生えている、と言うより彼女がつけているそれは見た事のあるオス犬のあれに似ている。
それに合わせるかのように彼女と目が合う。
「ようやく人間に戻った様ね、“ポチ”?」
にっこり笑顔を向ける彼女に思わず顔が赤くなる。
「だいたい、こうでもしないとあなたいつまでも犬のままなんだもの…」
くすっと笑みを浮かべる彼女。
「だ、だからってここまでしなくてもいいじゃない!」
恥ずかしさも重なってつい声を上げながら立ち上がる。同時に「連結」も解ける。
でも、彼女の言う事にも一理ある。“毛皮”を脱いだあとのわたしを人間に戻す為に彼女は色々な事をしていた。そう“色々な事”を…。
「こんな事する位ならいっそ…わたしをこのまま…。」
そう言いながら顔が赤くなるのを感じる。それを見ながら彼女は、
「そうね…ならわたしは腕によりをかけてあなたを人間に“調教”してあげるわよ。」
と意地の悪い笑みを浮かべる。わたしはやれやれとため息をつく。
そして彼女はにこりと笑いながらわたしとの連結に使っていたものを腰から外し、床に落ちていた首輪と毛皮―さっきまでわたしがつけていた―を手にして、
「今度はわたしが“ポチ”よ。しっかり世話してね。」
と笑顔を浮かべる。
「ん〜、まだ“ポチ”が残ってるのかな?なら“ご主人様”からの命令、わたしの“ご主人様”になりなさい!」
おどけた顔でそう言う彼女にわたしも不意に笑顔を浮かべて、
「わかりました、“ご主人様、よろしくね、“ポチ”。」
と答える。
…それはわたしと彼女のちょっとした戯れから始まった行動。互いが互いの“飼い犬”と“ご主人様”になって一時を過ごす。
毛皮越しとは言え裸になって文字通り犬のようにくつろいだり、食べたり、お散歩したり。そしてたまには“ああ言う事”も…あ〜ん、おもいだすだけで“ポチ”になっちゃうよ〜もう“けがわ”なしでも“ポチ”でいたいよ〜。
…まずい、彼女がにらんでる。
と、とにかく、今度はわたしが彼女を“ポチ”として面倒を見る番だ。彼女がわたしにした様にしっかりお世話してあげる。
でも、“あっち”は…どうしようかな…。彼女の目をかわしながらわたしは床の上にある“連結器”に目をやりながら考え込んでいたが、
グゥ…。
お腹が鳴ってしまった。
ふと外を見ると既に朝の日が窓から差し込んでいる。
「ふふっ、お互い頑張りすぎたみたいね。とりあえず腹ごしらえと行きましょうか。ホットココアとオニオンサンドでいいかな?」
そう言いながら彼女は裸のままでキッチンに歩く。わたしも着替えを手にシャワールームに向かう。
「人間に戻る」為に…。