もうすぐだわ。
今人を待ってるんです。おとといお母さんがカルチャースクールのお友達のわんちゃんを預かったんです。単身赴任の旦那さんのところへ急に行かなくちゃいけなくなったんだけど、ペットホテルが開いてなかったんだって。そういうわけで、引き取りにくる時間帯が近づいてきました。私はちょうど年始だから友達の所に泊まっていたからいなかったんだけど、ずっとお兄ちゃんが世話を見てたそうです。お兄ちゃん、わんちゃん好きだから。
「おい、美奈ー」
お兄ちゃんが起きてきました。昨日は閉店までバイトがあったようで疲れちゃったのね。「ジョンもう帰ったのか。残念だな・・・せっかくフリスビーみつけたってのに」
フリスビー片手にお兄ちゃんが頭をかいています。あれ、でもそんなはずないです。
「まだ、取りにくる時間じゃないよ。いないわけ・・・」
いませんでした。庭につないでいた場所には抜けた杭だけが残っています。
「もしかして逃げちゃった!?」
「なんだって。いつだ」
お兄ちゃんも私も大慌てです。今朝ご飯を上げた時はいたから・・・ほんの30分前です。
「美奈、俺探してくるわ。だから、お前ここにいて高橋さんに事情説明してくれないか」
「え、え、そんなー」
困りました、なんて言えばいいのよ。私初対面だし、お母さんは婦人会の寄り合いでいないし、お父さんもどこかに行ってるし・・・。
「じゃあ、行ってくるわ」
「え、まって、おにーちゃん」
お兄ちゃんはマフラーを巻いて外に行っちゃいました。玄関の外まで追いかけたけど、もういなくなっちゃいました。ジョン近くにいればいいんだけど・・・。ああーん、どうしましょう。あと5分もすれば、高橋さんきちゃうよー。
そのとき、ドアベルがなりました。ええ、まだ5分あるのに早いよー。
玄関を開けると32才だというのにまだまだ26、7に見えるとよくお母さんが噂している高橋さんがいました。
「あら、美奈ちゃんね。おはようございます。うちのジョン預かってもらってありがとうございます。これお礼というかお土産なんだけど、みなさんで召し上がってくださいね」
高橋さんは、何を言えばいいのかとまどっている私におまんじゅうと漬け物が入ったおみやげもの屋さんの袋を渡してきました。うえーん、どうしたらいいのかしら。
「ジョン、何も変な事しなかった? 家の物壊したりとか・・・暴れたりとか。心配で心配で」
「そんなことないですよー。とってもいい子で・・・ちょっと待っててくださいね」
私は、一度奥の居間へと退避しました。あんなに心配している高橋さんにいなくなったなんて言えません。どうしましょう。神様・・・。そのとき、私のペンダントが淡く光りました。
え、え、これって・・・。
「うぉん・・・」
えええ、何なんですかこれは。いつの間にか立ってるのに座ってるくらいまで視点が下がっています。おまけに四つん這いです。それに・・・。
「うぉん、うぉん」
喋れない! なんだか視界も変だし・・・。
その時、テレビのブラウン管に犬が映りました。なんだか、否定したい気分だったけど、そうも言っていられません。私、ジョンになっちゃったようです。ジョンということは・・・。私は首を曲げて後ろを振り向きます。するとしっぽがふるふると揺れています。おまけに、足・・・いえ、後ろ足の間には、その・・・おちんちんが見えます。
「うぉーーん」
あんまりよー。犬、よりにもよってオス犬。冷静になかなかなれません。
「ジョンージョーン」
私の鳴き声を聞いたためか、高橋さんが呼びかけてきます。でも、ここは神様が助けてくれたんだから、お兄ちゃんがジョンを探してくるまで時間を稼げば・・・。
私は決心して高橋さんの所へ行こうとしました。ですが、歩きにくい・・・。どうやったらいいのかしら。
「あれ、美奈ちゃん、どこいったのかしら」
私は仕方なくオートに任せました。
「ウォンゥオン」
高橋さんにじゃれつきます。股間のあたりをしきりに嗅いでいます。何をしてるの・・・ああ、この香り・・・。嗅覚が鋭くなったせいか、高橋さんの体から出るすっぱいような香りがむせるように感じられます。
オートは高橋さんに会えたのが嬉しいのかどんどんリード引っ張って外へと出て行きます。ジョンはゴールデンレトリバーなので、小柄な高橋さんをぐいぐいと引っ張っていきます。
「こら、ジョン挨拶しなくちゃ。ああ、もう。美奈ちゃん、ありがとうございましたー」
高橋さんは誰もいない家に向かって私の名前を呼び、お礼を言っいました。私はここにいるのに。
外に出るとなんだかいろんな匂いがしてきます。う、う、何この感じ・・・。この匂いは、私の匂いじゃない・・・匂いじゃない・・・。何やらすごーく、その・・・マーキングというのがしたくなってきました。
「こーら、もう帰らなくちゃ行けないんだから」
そう言って高橋さんが言ってくれて、リードを引っ張ってくれたおかげで、オートは高橋さんの車へと乗り込みました。
「さあ、帰りましょーね。もう、会いたかったわー。あなたじゃないとね」
後部座席にいれられた私は、安心したように座席に横たわりはぁはぁはぁと舌を出していました。
そういえば・・・、毛が一杯生えてるからよくわからないけど、私裸なんだよね・・・。うう、恥ずかしい。
高橋さんのお家についた私は家の中へといれられました。外に犬小屋が見えたんだけど、どうして・・・。私は高橋さんに足を拭かれ、リードを外されました。
「あぁ、愛しのジョン。聞いてよ。あの人ったらねんざくらいであたしを呼ぶのよ。おまけにねんざしてるから、エッチもできないっていうの。どう思うー?」
いきなり振られた話題がそんなだから、私は返す言葉もなかったんです。いえ、返す事もできないか・・・。オートはしっかりと「ウォン」と返事を返していたけど・・・。
「だから、今日もお願いね」
オートは、しっぽを振り振り、舌だしてハァハァと言っています。何か嬉しい気持ち、期待感・・・そんな感情が流れてきます。
高橋さんは、台所へと入っていきました。何をお願いされるんでしょうか。そして、何かのかけらをもって戻ってきました。
「ウォンウォン」
私はそれに向かって立ち上がります。
「まだだめよ。ほら、おすわり」
私は、そう言われて座ります。ああ、待ち遠しいわ。・・・何が?
高橋さんは、ソファーに座る前に服を脱ぎだしました。え、え、え。あっという間に全裸になると何かを股間に挟みました。
ああ、いい匂い・・・。
「溶けてきたわね。さあ、ジョンきて」
何なに。オートが皮のソファに全裸で座る高橋さんの股間へと飛び込みました。な、なにこれ・・・。私は、一心不乱に高橋さんのおマンコをなめていきます。ああ、おいしい。バター・・・すごくジューシーだわ・・・。
「ああーん、ジョンそうよ。ジョンー」
中にまだまだ固まりが残っています。もったいないわ・・・。って、私何をしてるの。そう思いながらも、高橋さんの割れ目の中へと舌を突っ込んでべろべろと舐めとっていきました。
どうしましょう、私・・・わたし。もっと食べたいのに、なんだか酸っぱい液しかでてこないの・・・。もっと舐めればでてくるかも・・・。
「ぐふーぐふー」
いつの間にか私は眠っていたようです。え・・・何をしてたのかしら。あ・・・わたし、高橋さんの股間を・・・。思い出しました。どんどん溢れ出てくる愛液をさんざん舐めた後、舐め疲れて眠ってしまったんだったわ。
「ジョン、起きて。さあ、今日はおめかししなくちゃね」
オートが働いてるので、高橋さんに言われた事に即座に反応します。ブラシを口にくわえて高橋さんの元へと運んで行きました。うあ、このブラシ毛だらけじゃないの。こんなのくわえるのいやん。
「さあ、今日の娘は、とーっても美人なのよ。今日もがんばって餌代かせごー」
「ウォン、ウォン」
私は、嬉しそうに吠えた。餌代ってなんのこと・・・?
俺は、きよひこ。今は、おもいっきり走っている。こんなに走るの何年ぶりかってくらいだ。俺は、家を飛び出した後、何人かに聞き込んでいる間に公園にいるジョンを発見した。俺って探偵とかできるんじゃねえか? まあ、そういうわけで、今はそのジョンを追跡している。
「ジョン・・・はーはー、ジョンまてって、かはっ」
全然待つ気配がない・・・。全くバカ犬かあいつは・・・。ジョンは、脇目も振らずに住宅地の間を駈けて行く。今までまっすぐ走っていたジョンが高い塀に沿って曲がる。この先は行き止まりだったはず・・・。と、ジョンが曲がった角へとラストスパートをかける。
あれ・・・。いねー。どこいったんだやつは・・・。膝に手をつき、肩で息をする。もう走れねえ。
「くっそ・・・どこだー」
俺は行き止まりの奥へと入って行く。その行き止まりには、近所の女子大学の寮がある。
門が開いており、他にジョンが入りそうな所は見当たらない。あそこか。俺は、覚悟を決めて女子寮へと入って行った。
「君きみ、なんだね。ここは関係者以外立ち入り禁止なんだがね。ご父兄かい」
門を入ったすぐの所に守衛小屋があった。あ、いや・・・そういうわけじゃ。そうだな、ちゃんと事情を話せば。
「この中に俺の犬が入ったんです。さっきなんですが」
守衛は、守衛小屋の窓越しにうさんくさそうに俺のことをじろじろと眺める。
「そんなの見てないがね・・・、ほんとにいるのかい犬・・・」
うあ、やっぱり、おもいっきり疑われてるじゃん・・・。そりゃ、25前後の中肉中背、健全な男子であるわけだから、女子寮に興味あるよ、疑われるのは当然だよ? 当然かもしれんが・・・。
「ほんとなんだってば。急いでるんだよ」
「そうかい、じゃあ、見かけたら連絡してあげるから、名前と連絡先書いて」
そう言って、その守衛はペンとノートを差し出す。中にいるに決まってるのに。
俺は仕方なく名前と携帯の番号を書いて敷地から出る。なんとか、ならないもんか。なんとか・・・。ああ、アイデアが浮かばねえ。誰かなんとかしてくれー。
そう思ったとき、おれの汗にぬれたシャツの中から淡い輝きが漏れだしてきた。
「うあ、なんだ・・・。ま、また女かよ」
俺は、フリルのついたロングスカートにダッフルコートを着た女になっていた。くっ・・・。俺は、一緒にもっていたポーチの中から手鏡を出した。こんな小道具まででてくるのかよ。
「うあー。これは、なんともはや」
そこには今時な感じとは、ちょっと違う。黒髪のおとなしそうなかなり小柄な女の子が映っていた。美奈よりちょっと年上の美人だった・・・。
まあ、これで女子寮には疑われずに入れるかな・・・。俺は、再び守衛室の前へと向かった。でも、さっきの守衛はこちらをちらりと見やったきり、守衛室の中にあるテレビを見ている。おいおい、女だとこれかよ。
俺は、そのまますり抜けて行った。ん・・・これが女子寮・・・。なんだかドキドキしてしまう。4階建ての洋館風の木造建築がそこにあった。緑の外壁にはツタがはっている。俺は、まず外の庭を探してみる。
しかし、さっきから何か股間がむずがゆいんだが・・・。あれ・・・おれパンティはいてない?いや、まさか・・・。
「ウォン、ウォン」
ジョンの鳴き声が聞こえてくる。これは・・・建物の中から聞こえてくる。俺は歩きにくいブーツでかつかつと建物の中へと入って行く。
「キャー、何なのよこの犬ー」
「いやん、ちょっとやめて」
奥の部屋から聞こえてくる。食堂と書いてある。ジョンがなにを・・・。噛み付いていたりしないことを祈りながら食堂へと入った。
「あ、え?」
数人の女の子の中にジョンがいた。おまけにジョンは、一人の女の子の股間へ顔を近づけ舐めようとしている。
「やめ、やめてったらー」
顔を真っ赤にしたショートカットの女の子がくるくると逃げ回っている。
「ジョン、だめだ」
俺がジョンを呼ぶと、逃げ回っていた女の子が解放された。
「え・・・」
その代わりターゲットが俺になったみたいだ。
「あなた、危ない」
女の子の一人が声をあげる。ジョンは目の前まで迫ってきてる。
「うぁおーん」
ジョンは俺のスカートのなかへと飛び込んできた。そして、完全にスカートの中へと潜り込んでしまったのだが・・・。
「な、やめ、やめて」
俺の股間が舐められている。この感触、俺はいていない? やっぱりパンティはないようだった。スカートの上からジョンの頭を押さえつけるものの大型犬のジョンの力は強く俺のあそこを舐めまくっている。
「あ、あーん、あ」
艶かしい声が出てしまう。俺は思わずたてなくなってしまいその場にへたり込む。ジョンの舌が俺の割れ目の中へと入ってきただけじゃなく、クリトリスも舐め上げる。それだけで収まらず、太ももまで舐められて行く。
「だ、大丈夫あなた・・・?」
俺は数人の女子大生に見守られながら・・・。
「や、やだ・・・これって・・・」
女子大生たちが赤い顔をして俺の痴態を凝視している。
「き、きもちいい・・・わーん」
俺は女子大生の前でいった・・・。よだれを垂らしながら。
ええと、美奈です。人生最大のピンチです。私・・・、私・・・。メス犬と・・・こ、交尾を。交尾をさせられそうなんです。これって種付けっていうんでしたっけ。私の目の前には、毛並みのいいメス犬が座っています。メス犬から・・・なんだかすごくいい匂いがしてきます。ああ、だめ。私は美奈・・・女子高生よ。
「おたくのジェリーちゃん、うちのジョンが気に入ったようですね」
「ええ、ジョン君みたいな男前、はじめてですもの」
相手の飼い主さんは、私の事をほめてくれた。たしかに、毛はさらさらとして美しいでしょう。でも、相手の子も美人・・・、なんだか興奮しちゃう。
「それじゃあ、交配させますか」
私は、リードを離されジェリーちゃんへと近づき、お尻の匂いをかぎます。なんて、なんていやらしい匂いなの・・・。あそこが固くなるのが分かります。
「ウォン」
たまらないわ・・・。もう・・・。そう思った時には、オートは相手の背中に足をのせ、ジェリーちゃんの中へと人間並かそれ以上のおちんちんを差し込みました。
「ウォン、ウォン」
か、絡み付くわ・・・。ジェリーちゃんの中はあったかく、わたしのおちんちんのあちこちに引っかかります。後ろ足を使い、体全体を使い、ジェリーちゃんを掘り下げます。わ、私・・・とろけそう。オートから快感が強すぎて、なんだか・・・。
わおーん、わおーん。
ああ、いっくー。ひときわ強い快感の後に、私は自分の中からジェリーちゃんの中へと吐き出しました。でも、なんだか止まりません。まだだ・・・子供つくらなくちゃ・・・。子供・・・。子供ができないとダメなんです・・・。私は何度も腰を振り、ジェリーちゃんの中へと吐き出して行きます。ジェリーちゃんはその間、私の物を逃すまいと締め付けてきました。
え、わ、私・・・わんちゃんとやっちゃったの? おまけにこれで子供ができちゃったりしたら・・・私わんちゃんのお父さん・・・?
ああ、気持ちいいよー。あっあっあっ。
「ウォーン」
俺は、きよひこ・・・。ちょっと時間はかかったがジョンを捕獲した。今はリードをもっている。さっきは、女子大の寮の中で、それも女子大生の目の前でいってしまった。俺の事を快方、いや解放してくれた女子大生は、ジョンについて興味津々みたいだったが、俺はジョンをつれてさっさと立ち去った。なんでかって? 恥ずかしいからだよ! 決まってるじゃないか。
「ジョン・・・お前、あんな事いっつも・・・」
俺は高橋さんの奥さんを思い浮かべてしまって思わず不埒な想像をしてしまう。神様もどういうつもりか知らないが、ジョンの好物を俺の股間に塗りたくってたらしい。
神様め、遭う事があったら、しつこく問いただしてやる。
隠れて変身を解くのが難しいし、そんな暇はないのでおれは家に急いだ。パンツをはいていない股間は、走るたびにつめたい空気が入り込み、股間に未だ乾かずに残る俺の愛液とジョンの唾液の存在を俺に知らしめていた。
必死の思いで戻った家はからっぽで美奈はいなかった。おまけに家の玄関は開いている。美奈の携帯にもつながらないので、俺は高橋さんの家へと向かう事にした。慌てていてそのままの姿だ。
高橋さんの家へ到着したが、そこにもう一匹のジョンがいた。いまは、庭の犬小屋の前でがつがつとドッグフードを食ってるみたいだ。
二匹いたわけじゃないよな・・・。犬小屋だって一つだし。ジョンは、縄張りを侵されたと思ったのか、うーっと威嚇している。
それに気づいたその犬はこちらを見て、同じく吠え返してきた。や、やばい。俺はつれてきたジョンを門へとくくりつける。そして、犬小屋のそばにつながれているジョンらしき犬に近づいた。その首輪には、ジョンとかかれてあった。俺がつれてきたジョンと全く同じ物をしている。
ま、まさか・・・いや・・・まさか・・・。
「美奈か?」
「ウォン、ウォン」
お互いを威嚇し合う犬たち・・・。美奈じゃないのか? いやだが、同じ犬がいるのはおかしい。俺は確かめようと、犬小屋につながれてある鎖を外した。
「どなたー。ちょっと待ってくださいね。今でますからー」
ジョンの鳴き声に気づいたのか高橋さんが声を掛けてきた。俺は、美奈かもしれないジョンの鎖を掴んだまま門から出て行った。そして、高い塀へと隠れた。
「あら、ジョンお客様じゃなかったの。あれ私ったら・・・門につないだかしら」
やはりこちらは美奈らしい。はぁはぁと俺の方を見つめる犬・・・。そうか、ここじゃ戻りにくいよな。家に戻ろう。俺は、美奈の頭をなでて家へと向かった。
「お、おい。美奈、やめろって」
美奈のはずなのに、今何をしてるかっていうと電柱にマーキングをしている。おいおい。片足を上げ、至る所の電柱にマーキングをしていく。本当に美奈なのか? 俺は不安になってきた。
「おいってば、こんな所にうんちしちゃだめだろ」
国道の隣を歩いている時に急に催したのか、うんちをはじめる犬・・・。まさか、美奈はオートの切り方しらないんじゃないのか。それだったら納得が行く。
俺は、美奈を引っ張って家へと戻った。そして、家の中へと入る。玄関を閉め、美奈にやさしく声を掛けた。
「美奈、疑似精神解除って心の中で思うんだ。そうすれば、もどれるからな」
相変わらず、ハァハァ言って、その黒い瞳で俺の事をじーっと眺めている美奈・・・。まさか、俺はなんか勘違いして捕まえたはずのジョンをつれてきてしまったんじゃないだろうな。いや、あれはそもそもジョンじゃなく、別の犬だった・・・? そんなはずは・・・。どうすれば、確かめられるんだ・・・。
俺は、玄関へとへたり込む。座った玄関はひんやりと冷たく、俺がパンティをはいていない事を嫌でも知らしめた。そうだ、これだ。
俺はブーツを脱ぎ、台所へと急いだ。
「こいつが俺が捕まえた方の犬なら、これに反応するはずだ・・・」
俺は、バターを手に取った。そして、俺の股間へとぐいっと押し込む。次第に俺の体温がバターを解かし始め、つつーっと垂れ始める。
「うあっ」
そのとき俺は台所へとひっくり返ってしまった。な、なんて・・・激しいんだ。
「こいつ、やっぱり俺が捕まえた犬かって、おい」
俺はあらがう事もできず、犬が舐めるに任せている。あぁあぁ・・・はっあーん。
「やめろって・・・、やめろ・・・」
自分でやった事だが、かなり激しい舌に腰が立たなくなってしまった。なんとか立ち上がろうとして、滑ってしまう。どすんとうつぶせに転がってしまう。
「あいたた・・・」
盛大にこけたせいで、スカートがめくれ上がってしまった。俺は再度立ち上がろうとして、テーブルに捕まった。その時、さっきまで俺の股間を舐めていた犬が、俺の背後に多いかぶさってきた。立ち上がった犬は、今の俺と同じくらいの身長に感じる。
「な、何してるんだ」
そう言いながらも分かってしまった。奴の男の部分が立っていたのだ・・・。まさか。
結果から言ってしまうとそれは気持ちよかった・・・。そして、今もって、あああー、も、もうダメよ。そんなにされたら・・・。俺が手を四つん這いになっている上にかぶさりながら、犬が必死に腰を振っている。
「ガフガフガフガフ・・・」
犬は俺の決して大きいとは言えない膣へと何回目かの射精を行った。俺はもう抵抗しようという気力が起こらなくなっていた。その代わり、もっと欲しいという欲望がどんどんわき上がってくる。
「ああ、おまえ、最高・・・」
俺は、なんて・・・。背徳的な心が俺の性欲をさらに刺激してきた。こんな事ならこの犬飼いたい・・・。私は、そのたくましいものが引き抜かれると同時に、犬・・・いや彼に抱きつく。
「これはお礼・・・」
私は、愛しい犬にキスをした。やっぱり犬っていいよね・・・。その途端、犬が目を見開く。犬がこんな表情するなんて、あはは、笑えるね。犬は、後ずさる・・・。そして、どたどたと部屋の外へと出ようとしている。おしっこかな・・・。いかんいかん。
「ちょっと待ってな」
俺が空けてやると何故か二階へと駆け上がって行った。いや、そっちは違うって。俺は、二階でおしっこされちゃたまらないと追いかけた。すると、美奈の部屋が空いていてその中に入って行ったようだ。そういえば、俺が家に戻った時に開けっ放しにしてしまってたんだ。やっべ、美奈に怒られる。
俺は、その部屋に入った。
「こら、そこは・・・トイレじゃ。美奈?」
そこには、目にいっぱい涙を溜めた美奈が座っていた。
「い、いたのか? あ、いや、この姿は・・・」
俺はあわてて変身を解除した。女の姿でいるところなんて見られたくないぞ、全く。
「あ、あはは、はは、俺は変な事なんかしてないっていうか・・・犬みなかった?」
「・・・」
美奈は、真っ赤な顔をして何かをぼそりとつぶやいた・・・。
「わたし・・・」
「え? なんて言ったんだ?」
さらに顔を赤くした美奈が言った。
「さっきの犬は私って言ってるでしょ! もう出てって」
俺は、ショックで口をきけないまま、部屋の外へと放り出されてしまった。まさか、美奈が俺を犬で襲って・・・。しょんべんして、うんちして・・・、あー、もう、美奈があれを全部やってたって言うのか。しかし・・・。
その晩、ようやく部屋から出てきた美奈が俺の作った炒飯を食べながら言ってきた。目を腫らしている。
「私・・・女の人のお兄ちゃんとキスをする前、一体何をしてたの・・・」
「まさか、覚えてないのか。一体いつから・・・」
「え、えと・・・それは・・・」
真っ赤になって黙りこくってしまう。い、いかん。なんとかコミュニケーションをとらねば。
「高橋さんの家から戻ったとこは覚えているか?」
「覚えてないの・・・」
よ、よっしゃー!
「何にもなかったぞ。俺とじゃれてただけだって」
どうやら、オートが働いてたらしい。俺の経験だと意識を完全に失なっていない場合ならオートは動けるらしいから、その事について教えてやった。しかし、周りがわからなくなるほど、意識がどっか飛んでるなんて何があったんだ。
「そう・・・ならいいんだけど」
美奈が股間を抑えた・・・ような気がしたんだが・・・。俺を犬のまま犯したなんて、覚えてない方がいいよな・・・。
その夜、俺は犬耳の美奈に襲われる夢を見てしまった。すまん、お兄ちゃん、夢精しちゃったよ・・・。