良薬はほろ甘く・第四章冬風 狐作 挿絵・協力でぃあす作
「完了・・・ね、香織。」
「そうよ瑞穂、いらっしゃい・・・甘美な世界へ。」
「招いてくれてありがと、はふっ私何だかモヤモヤして・・・。」
 微笑みあう一方で、瑞穂は既にいきり立っているペニスに手をやって1人で手を動かして扱いている。余程堪らない様だった、その姿に香織は初めての時の己の姿をふと重ね見て、思い出しわずかな感傷に浸ると手を差し出す事で応じた。
「じゃあ、初めてのお祝いをしましょうか、私だって同じよ瑞穂・・・あなたの変わる姿を見てもうたまらないんだから。」
 そう呟いて香織は翼の中に埋もれる様に瑞穂に背後から抱きつくと、軽く両手で胸を掴み乳首をじらした。思わず流れる刺激に嘴の奥から喘ぎ声と涎を、そして更なる力をペニスに注いで振動を生じさせる瑞穂・・・今の今にもイってしまいそうな心地と顔をしていた。それでも香織は手に任せて揉み続け瑞穂の鈴口からは素直に先走りの透明な糸が再び垂れ始めていた、香織のペニスからも・・・熱くなった肉棒は2人の体に挟まれて背筋を加熱させていく。
 だがそれでイかせてしまうほど香織は単純ではない、彼女は一旦離れて少し落ち着かせると、瑞穂の前にて足を折って口に含んだ。熱く本物と比べればそうでもないが、それでも幾らかの特有の棘を持つ瑞穂のライオンペニスは余りにも興味深く、当然ながら香織は心踊り念入りにそれを口にして甚振りに甚振って全てを吸い取りのどの奥へと収めた。その成果はわずか一筋の唇の端から垂れている白い筋を見れば明らかなほど鮮やかで見事であった。幾ら瑞穂が香織の狐ペニスを含んだ際に素人にしては妙技を発揮したとは言え、それはあくまでも素人というフィルターを通して言えばの事に過ぎない。香織は玄人であった、熟練の技の前には瑞穂のそれは形無しに過ぎず比較出来る以前の物に過ぎなかった。
「あっ・・・あふぁっ・・・。」
「少し刺激がきつかったかもね、でもこれがそよ風程度にしか感じられないように今してあげるわ・・・。」
 呻きとも喘ぎとも取れる声を上げた瑞穂に囁く様な呟きを寄せて頬に口付けを香織につけると軽く手で促して、体位を反転させて己の顔の前に瑞穂のふくよかでそしてきりっと締まっている尻肉を向けさせた。そこは当然ライオンの淡い黄色の獣毛に覆われておりヒョロッとして先端が筆の穂先の様になっている尻尾が垂れていた。それを根元から掴み軽く揉み砕く、途端に一瞬の甲高い喘ぎ声が瑞穂から漏れるが香織にとってはただの調味料にしか過ぎず軽く微笑んだ後にその舌を出すと尻肉の周りを嘗め回し始めた。肉を解しているのだろうか、念入りに彼女は嘗め回し見る間に獣毛は湿り気を帯びすっかり濡れるまでに至った。
 そして今度は肉と肉の谷間へと押し込む様に舌は分け入りその奥に隠れているアナルを次いでワギナ、そして終いには外に表れている睾丸を舌を際限まで伸ばして愛撫し転がす。それだけで香織はたまらない喜びをそこより見出しますます加えていく、そう彼女は自分が気持ちよいと感じる事をただその通りにするのみ。それで瑞穂が感じ共に喜びを抱く事が出来る事を夢見てしただけで他に特に理由は無かった。
「うん、大きいわ玉が・・・。」
 片方ずつ睾丸を口に含んで愛撫する合間にそう呟き竿をそして亀頭と雁を舐め回した、ただそれだけの繰り返しをしたのみだったが瑞穂にとっては大きな許容範囲を超えた余りある物であった様で先ほどから小刻みに体を震わせて何も喋らない、いやただ息を荒くさせて何とか堪能している有様だった。
 その何処か苦しそうでありながらも実は楽しんでいると言う情景はこの上なく心地よい物で、ますます香織の気持ちを高めさせ更なる快感の中へと突き落とそうとする気持ちを高ぶらせるのである。そしてその感覚は次第に小刻みになり大きなうねりとして受けと攻めと言う立場の差はあれど互いを揺れ動かし弄ぶのだ、淫欲の海の奥底へと静かに沈め浮き上がれない様にと。
「ぁっ・・・ああ・・・かっ香織・・・。」
「どうしたの瑞穂・・・気持ちいいんでしょう・・・ふふ、かわいいわよ。顔もここも皆・・・さぁ今深くしてあげる。」
 そう言って香織はおもむろに立ち上がると先ほど放ったのは一体何だったのかと思えるほど、いきり立った己のペニスを何の躊躇いもな下げに突き刺した。途端に瑞穂はその顔を微妙に歪ませた様に見えそしてその股間からは赤い飛沫がわずかに飛ぶのが見えた、そうこの姿となった事で既に人の時に失っていた処女膜が復活していたのである。最も本来の獣、つまりこの場合は雌ライオンに膜が存在すると言う事は無く純粋な獣ではない獣人であったからこその膜なのだろう。
 そして見方を変えてみればその事はその姿となった事が即ち人を完全に捨て去ってはいないと言う事のはっきりとした証明なのである、姿は変われども彼女らは人であるのには変わりは無いと言う。だがその証明の証である純潔の血が漏れる中で香織はそれこそ獣の如く激しい突き上げを加えていき、愛液と交じり合った鮮血は桃色に近くなりやがては流れ出なくなった。そして潤滑剤へとすっかり役割を変えて今にもその残滓が尽きそうになるその時も香織は、そして瑞穂は交歓しているかの如く声を上げては体をぶつけ合いそして同時に上手い具合に果て行く。
 瑞穂の胎は白く満たされわずかに膨らみを見せており四つん這いになったその上に乗りかかる様に香織は体を預けて、まだ中に挿したまま大きく息を吐いている。しばらくして外れると共に大きく広がっていたワギナより白い精液が漏れ出てきたのは言うまでも無いだろう、人肌で温められたミルクの様な気配のそれは燃え上がった後の余韻へとそっと小さな花を添えていた。

「はぁ・・・本当これを着てあんなになっていたなんて夢みたい・・・。」
 ほぼ1日ぶりに素肌を外気へと露出させた瑞穂の第一声はそれだった。彼女は今の今まで己の身を包み込むだけではなく肌とそして感覚となり、今はただのラバー生地のスウツでしかないそれを手に掴みつつ何処か遠い世界を思い起こす様な口調で呟いていた。
 そんな瑞穂に自らもスウツを背中からさっと外へと出た香織は背後から近づいてそっと肩を抱き抱え人肌を重ね合わせる。今やあの体験の後ではこのただお互いをすり合わせているだけでも不思議と気持ちが昂ぶって来るものだから何と不思議なものだろう、と思い浮かべながら瑞穂は自然にそっと股間へと手を動かしすぐに我に返った。だが何事かとの呟きを耳にしつつ再び夢見心地の暖かい世界へと自ら意識を再び戻していった。


 完
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