紅の舞・第四章冬風 狐作
「まずは具合見と行くか、何にも増して。」
 しばし思案した顔の火嗚は何かを閃いた様で早速動き始めた。彼は美咲の体に手をかけるとその巣の様な形をした、ある意味容器と言うに相応しいその中に完全に仰向けに横たわらせた。そして朱筆によってまるで燃えているかの様に見える着物の一部から手を入れると早速ある所の感触を確かめる。
「未使用か・・・まぁ表がこの年になって初物ならそうだろうな。最もこのご時世では珍しいと言えるのか・・・とにかく準備を。」
 火嗚はその箇所、つまりは彼女のアナルへと指先を這わせながら呟き指先の爪を軽く穴に挿す。瞬間かすかに美咲の体が反応したような気がした、今の美咲は先程飲んだ札灰入り濁り酒のお陰でこう言った刺激にしか反応しない。これは性感と感度の確認の為であり火嗚にとっては久々の楽しみであると共に、長年使っていなかった自分の勘が鈍っていないかどうか見極める貴重な機会であった。
「中身は入っていない様だな、処理はまぁ軽くで良いか。」
 そしてしばらくその様にして見極めとして楽しんでいた火嗚はそっと手を離すと、服から出してなにやら軟膏の様なドロッとした流体を指につけて再び入れて塗り始めた。それはローションであった、再び指先でローションを染み渡らせる様にしつつその硬く閉まった肉を解し始める。しばらくすると本当に肉が上手く解れ柔らかくなり始め、5分とかからぬ内に火嗚の細長いとは言えそこそこの質量を持つ指を付け根まで飲み込むに至った。初々しさのある程よい好みな締め付け具合だ。
 指先に付いた愛液の匂いを嗅ぎ取ると、火嗚は嘴をワギナに密着させて先端を挿し入れ押し広げる。解されたとは言えこれまでに指以外に目立った物を、男のイチモツ以前に張子すらも入れた事の無い多くの面で純潔なそこは小さすぎるのだ。だから彼は嘴にて最も狭く固いワギナを刺激し、愛液をより溢れさせて湿らせる事を試みていく。その途中で愛液を抓み食いする事はご愛嬌、大きな役得であると言えよう。

「ふぅ、まぁこれだけやれば十分だな・・・良し良し。」
 ワギナの後にアナルを経て離れた火嗚は、嘴の先端に付着した愛液を垂らして・・・正確に言えば垂れたそれらはすぐに炎に曝されて消滅してしまい地面には届かないのだが、一層その何者にも燃え移らない不可思議な朱雀の象徴とも言える全身の炎をより鮮やかにする。そして次なる行動へと移った。
 次に火嗚は舐めているそばから先走りを漏らしていた、己の怒張しきったペニスを右手にて掴み前へと突き出す。そのペニスは炎と同色であり一見すると同化して見えてしまうのが難点ではあるが、よくよく見れば体の物よりもどこか明るい・・・陽根と言うその物に別称をそのまま形にしているかの様にも感じられる。そのサイズは見方によってはその体にあっているとも言えそうではあるが、現実のわずかな時間で交わりを終える為に短い鳥類の物とは異なり長くそして太さがあった。
 それを俗に巨根と言うのだろう、人と違って皮を被っていない体の中に普段は格納されているそれは久方振りの出番を喜んでいるかの様だ。その持ち主である火嗚もまたさきほど舐めた時から継続している久々の感覚に心躍らしているのであり、仮にそのペニスにも意思があるとするのならば2つの意思が全く同じ目的を抱いていると言う事であった。それも強く激しく・・・火嗚は目の前にある2穴の内の下の方、タラタラと愛液を垂らし湿っているワギナにそのペニスを突き刺したいと言う衝動を押さえるのに懸命であった。 
"気を付けないと・・・こんな時にヘマしたら俺はぶっ殺される所の話じゃなくなる、可能な限り純粋な生命力を献じなければ行けないのだから・・・。"
 そしてその気持ちを少しでも抑えようと視線を無理矢理上の穴、アナルへと注目させ集中させた。アナルも先程の解しのお陰か熟れて赤く、まるで柔らかい林檎を上から眺めている様だ。思わず嘴の端から涎が、ペニスの先端からは先走りが一層漏れ出でる。最早気分は居ても立ってもいられず衝動を抑えるのもそろそろ限りが見え掛けていた。
 今しか無い・・・そう悟った火嗚はその腰へ両手を掛けて持ち上げると、顔を下にした三角形の様な体型にしてそのペニスを誘うかの様に微妙にひく付いていたアヌスへとその猛き熱持つ巨根を突き刺した。気持ちが良い位にすんなりと、最初の内はそれでも硬かったらしく入れるのに抵抗感が感じられたがある一定の所まで入るとそれも薄れた。代わりに直腸内の特有の何とも言えない気配がペニスを包み愛撫する、思わずその締め付け具合に久々に漏らした歓喜の喘ぎ声を出す火嗚。
 そのまま更なる歓喜を得ようかとでもするかの如く、激しく腰を動かし始めた。激しい動きにまるで炎が美咲の尻肉を炙っているかのようにさえ見えてくる、滅多な事では飛び散らないその炎が随所で火の粉となって辺りに乱舞・・・同時に耳障りの良い鳥の鳴き声が辺りにこだました。
 火嗚自身も己の物であると言うのに聞いた記憶の殆ど無い鳴き声、求愛の為の鳴き声であった。その音色には本人でさえも魅了されるほど、その影響なのかは知らないがまだ相当解れたとは言え、初々しい硬さの残っていた美咲の体が柔らかくしなやかになった様に感じられた。それは大変好ましい事であった、幾ら火嗚がこう言った者が好みであっても矢張り相手の体に馴染めなければ心底楽しむ事は出来ない。そう言った点から真に有難く、そして更なる激しさを増して・・・果てた。

 注がれる勢いに一瞬正気に戻りかけた美咲は、すぐに押し寄せた第二波によって逆に正気を失った。腹が膨れんばかりに注がれる精液。顔が一頻り放って引き抜くと、すっかり広がったそのアヌスからは滝の様に精液が流れ落ち容器の中に小さな水溜りとなって滞留した。纏っている着物にも勿論大量に付着し、その表面に描かれた朱書きの模様が滲んでいく。
 滲んでは困る物ならここまでする事は無いだろうが、火嗚はそれだけでは足りないと見るや自ら組ませたその体型を崩し、可能な限り精液、愛液それに破瓜の鮮血の残滓とが交じり合った混合の液体を全身に染み渡らせ滴るまでにさせて行った。そして白い着物の表面に描かれた朱書きの文様は滲んで朱に染め、皮膚にかかれた物も皮膚を朱一色に仕立て上げた。
 髪の毛の先端までも漬け上げた時、最後の最後にいまだ勢い収まらぬペニスを火嗚はその口に咥えさせ愛撫させる間も無く放ち、半ばで出すと顔全体を更に白でコーティング・・・そして何処からか取り出した物を据え付けた。それは直角三角錐の様な形をした代物で、丁度口の全てを覆う様に。
 そしてそれは手が離れた後もその場に留まり根を張るかの様に根元付近が拡大、鼻までも口周辺を完全に覆いつくすとそれはある物となった。嘴である、全てが朱に染められた中で唯一黄と異彩を放つ嘴・・・すっかり白と茶で斑になった、その巣の様な窪地の中に寝転ぶ美咲を見て火嗚は改めて喜びを噛み締めたのだった。


  紅の舞・第四章 終 第五章へ続く
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